冬から春にかけて起こる不調の原因とは!?今すぐできるセルフケア3選
毎年、季節の変わり目に体調不良で悩む人は多いのではないでしょうか。この時期は気温や環境の変化にからだがついていけず、体調を崩しがち。そこで、本記事では冬から春に起こる体調不良の原因とセルフケアを紹介します。
目次
- 冬から春にかけて起こる体調不良の原因
- 冬から春にかけて起こる体調不良の種類
- 不調を感じたら取り入れたいセルフケア
- 季節の変わり目の体調不良には漢方薬もおすすめ
- セルフケアで春も元気に過ごしましょう
冬から春にかけて起こる体調不良の原因
冬から春にかけて体調を崩しやすい原因についてお伝えします。
【1】自律神経の乱れ
自律神経にはからだを活動的にする交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、両者はバランスをとりながら、血圧、脈拍、消化吸収、代謝、体温などを調節しています。
自律神経は自分の意思ではコントロールできず、温度や環境の変化などの影響を受けやすいためバランスを崩しやすいのです。
冬から春にかけての時期は気温の変化や環境の変化が大きく、心身ともに多くのストレスがかかることから自律神経が乱れやすくなります。
【2】日中の寒暖差
季節の変わり目は寒暖差が激しく、この気温差にからだがうまく対応できないと体温をコントロールする自律神経が乱れてしまうため、体調不良につながります。
【3】環境の変化
春は就職・転職・転勤など環境の変化が多いとき。新しい環境や対人関係への不安などで精神的に大きなストレスがかかります。
緊張感や不安などのストレスを感じて自律神経が乱れると、体調不良を招いてしまいます。
冬から春にかけて起こる体調不良の種類
ここでは、冬から春にかけて起こりやすい体調不良についてお伝えします。
【1】 肩こり
日中の寒暖差や環境変化により自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になると、肩の筋肉が緊張し、肩こりを引き起こしてしまいます。
また、季節の変わり目は日中の寒暖差や気候の変化などにからだがうまく対応できず、血液の循環が悪くなり、老廃物がたまってしまいます。その結果、肩こりを発生させてしまうのです。
【2】からだがだるい
季節の変わり目は寒暖差に対応するために交感神経の働きが高まり、多くのエネルギーを消費するため疲れやだるさを感じます。
【3】やる気が出ない
春は気温の変動や環境の変化から心身がストレスを受けやすく、こうしたストレスが自律神経の乱れを引き起こします。
自律神経の乱れによる精神面の変化として、不安、いらいら、落ち込み、不眠などが生じます。
不調を感じたら取り入れたいセルフケア
自律神経を安定させ、不調を改善するために取り入れたいセルフケア3つを紹介します。
【1】湯船につかる
自律神経の乱れを整えるためには、血流の改善を心がけるといいでしょう。
湯船につかると、血管が広がるため血流が改善します。また、浮力は筋肉への負担を減らし筋肉の緊張をほぐすため、肩こりを和らげる効果もあります。
入浴をシャワーで済ませていた人は、湯船につかってゆっくり休むようにしましょう。
【2】適度に運動する
自律神経の安定に効果のある運動はウォーキングや軽めのランニング、水泳などの有酸素運動です。
運動をすると、自律神経のバランスを整えるセロトニンが分泌されます。なかでも、水泳は水の中をゆっくり歩くだけでも効果があり、自律神経の働きによい刺激を与えてくれます。
運動習慣のない人は、歩幅を広げて歩く、こまめに動く、階段を使用する、一駅多く歩くなどの工夫をしてみましょう。
【3】リラックスする時間をつくる
過剰なストレスは自律神経のバランスを乱し、首・肩周辺の血管を収縮させて血行不良を引き起こしてしまいます。
友人とおしゃべりする、趣味に没頭する、好きな香りや音楽を楽しむなど自分のための時間をつくるようにしましょう。
季節の変わり目の体調不良には漢方薬もおすすめ
漢方薬は自然由来の生薬で構成されており、春の体調不良の原因となる自律神経の乱れや血行不良、冷えなどに内側からアプローチします。
季節の変わり目の体調不良に対しては、下記のような作用のある漢方薬を選び、根本改善を目指します。
- ホルモンバランスや自律神経を整える
- 血流をよくして自律神経の乱れを整える
- 消化、吸収機能を改善して心とからだを元気にする
<季節の変わり目の体調不良におすすめの漢方薬>
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷え症で疲れやすく、貧血症状やむくみ、肩こりが気になる人に用いられます。血行をよくしてからだを温め、水分代謝を整えて、肩こりやむくみにアプローチします。 - 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
からだの倦怠感が強く、気力もわかず、胃腸の働きが弱い人に用いられます。胃腸の働きを助け、消化・吸収を改善することで元気を補う作用があります。食欲がない、元気がない、疲れやすいなどさまざまな症状に働きかけます。
漢方薬は自分に合っていなければ十分な効果が得られないばかりか、場合によっては副作用が生じることもあります。漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談しながら自分に合った漢方薬を見極めましょう。
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セルフケアで春も元気に過ごしましょう
新しい環境や人間関係で忙しくなりがちな春は、自分のからだへの気遣いを忘れてしまいがち。
自分のライフスタイルに合わせたセルフケアを取り入れて、季節の変わり目を健やかに過ごしたいですね。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。