お気に入りのおしゃれ着は、大切にメンテナンスして長持ちさせたいですね。ただ、着るたびにクリーニングに出すのは大変だし、ブラウスなどは暑い時期のアイロンがけも面倒……。そこで、お気に入りのおしゃれ着をアイロンを使わずにきれいに仕上げるコツを、洗濯のプロ 永井良房さんに教わりました。ポイントは誰でも入手できる3つのアイテムにあります!
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洗剤は「おしゃれ着用」を使う!
粉洗剤は洗浄力が強く、繊維に強く影響するためシワがつきやすくなります。シワを減らすには、液体のおしゃれ着用洗剤を。
地厚の「洗濯ネット」を2枚重ねで!
シャツやブラウスは、フロントボタンを留めて裏返しにします。洗濯ネットにすき間が出ないよう丁寧に折りたたんで入れ、洗濯ネットごと洗濯機へ。洗濯機の使い方に合わせておしゃれ着用や手洗いコースを選びましょう。柔軟剤も通常の洗濯と同じタイミングで投入。
「洗濯のり」でプロ仕上げに
30℃のぬるま湯800㎖に洗濯のり100㎖の分量で、溶かした洗濯のり液をつくります(やわらかめの仕上がりには、洗濯のりを半量に)。永井さんによると「洗濯のりは、ハリを出したり、ギャザー部分がふっくら仕上がるのでぜひ使ってほしいですね。Tシャツも新品のようなパリッと感が出ます。のりが生地にコーティングされるため、汚れがつきにくく、落ちやすい」のだそう。
洗濯ネットごと浮かせ押しを3~5回繰り返します。冷たい液が染み出さなくなったら、洗濯のり液が繊維の奥までいきわたったサイン。洗濯ネットのまま1分ほど脱水。洗濯ネットには、溶け切らない洗濯のりをろ過する役割と余分なのりがつきすぎない効果もあります。
教えてくれたのは
永井良房さん
衣服のメンテナンス店 le Tact (ル タクト)経営。クリーニング歴35年で「難洗衣料」も手がけるプロフェッショナル。衣類への深い造詣で講演会などでも活躍中。
永井さんにお話を伺うと、おしゃれ着のシワを減らすコツは、地厚の洗濯ネットに入れて、おしゃれ着用洗剤で洗い、洗濯ジワを減らすこと。そして、仕上げに「洗濯のり」でのりづけすることでハリが出るのだとか。
撮影/中林香 取材・文・編集/橋本嘉美
※本記事はMart2021年8月号「このワザで『洗濯』が絶対好きになる!おうち洗い最新テクニック」より再構成しました。