高垣麗子さんは、3歳の娘さんに高垣家の正月の味を伝える機会に|今年は帰省しないで楽しむ「ゆく年くる年」

早いもので2020年もあと数日。今年の帰省は我慢し、大人数で賑やかに過ごすお正月はお休み、という人も多いよう。でも、ささやかでも腕をふるい新年を清く迎えたいという思いは一緒。STORYモデルたちの年末年始を2021年の抱負と共にお届けします。


3歳になった娘と、高垣家のお正月の味「大村寿司」を作ろうと思います

高垣麗子さん 15歳でデビューし、モデル歴26年。プライベートでは3歳の女の子ママ。食好きが高じ、今年、発酵食品マイスターと発酵食健康アドバイザーの資格を取得。

 


昨年までのお正月は、叔母の家に親戚一同が集合し、ワイワイと賑やかに迎えていました。母が長崎県大村市出身ということもあり、物心がついた頃からお正月というと、長崎のお祝い料理である大村寿司とハトシが定番。お正月だけでなく、ひな祭り、誕生日などおめでたい席は基本、我が家は大村寿司。なので、私の中のお正月といえば「大村寿司とハトシとお雑煮」。東京の人に話すとみんな知らないのですが(笑)

高垣家には代々伝わる大村寿司用の木枠があり、もうボロボロなのですが大切に使っています。祖母が生きていた頃は、大村寿司作りは祖母担当。亡き今は叔母が作っていますが、毎年「おばあちゃんの味はどうしても出せないよね」とみんなで祖母を懐かしみます。’21年はコロナもあり大人数では集まれなさそうだけど、3歳になった娘と大村寿司を作ろうと思っています。女の子ママらしく(笑)、お節料理の1つ1つにそれぞれ意味があることも教えてあげたいな。

’20年は本当に不思議な年でした。15歳からモデルを始め、26年。雑誌が休号になるという経験は初めてのこと。スケジュールがどんどん白紙になり、約2カ月間撮影がストップしました。このまま雑誌がなくなったらどうしようと初めは落ちこみましたが、娘のためにも暗くなっている場合じゃないと、前々から興味のあった発酵食品の勉強を始めることに。自粛明け、最初の撮影は表紙。本当に嬉しかった。気の知れたスタッフと再会できて、ディスカッションしながら読者の心に響くいいモノを作っていく。そんな現場がやっぱり大好きだ〜!と叫びたくなりました。まだまだ予断を許せませんが、今後自分の身は自分で守るしかない。世の中とうまく共存しながら健康管理や時間の使い方など賢く前向きに。来年も全力で頑張ります!

 

大村寿司は、こんなふうにケーキ のように四角くカットしていただ きます。木枠は数日前からぬるま 湯に漬けておき、直前には酢と水 で湿らせて使うのがお決まり。
もう一つの定番料理、ハトシは海老のすり身をサンドイッチ用のパンに挟んで揚げ たもの。丸いお重は楽天「漆器の井助」で購入。お菓子を入れてもかわいいです。
我が家のレシピは寿司飯に細かく切ったかんぴょう、笹掻きした牛蒡を広げ押し寿司に。その上に千切りの干し椎 茸、甘酢に漬けた蒲鉾、錦糸卵をたっぷりと。子どもの頃、木蓋をぎゅっと押すのが弟と妹と私の役割でした。
お雑煮は大好きで1~2日は鰹出汁、3日目は白味噌&里芋でとろとろにするのが好き。
京都「有次」の型。他にも紅葉や桜など少しずつ買い集め、20個くらいに。柴犬を見つけた時は飛びつきました。
親戚同士で料理の持ち 寄りをしていた時、私 の担当は豚の角煮。前 日から何度もお湯を変 えて下茹でして灰汁を 取ります。お皿は金沢 で購入した九谷焼。三 浦晃禎さんの作品です。

撮影/須藤敬一 ヘア・メーク/神戸春美 モデル/高垣麗子 フードスタイリスト/竹中紘子 取材/石川 恵、秋元恵美 ※情報は2021年1月号掲載時のものです。

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