吉高由里子さん・36歳「一日中食べることを考えている食いしん坊」ゆえの深刻な問題が…!

どこまでも柔軟で、聡明。そして、かわいらしくてナチュラルで茶目っ気たっぷり。
誰もが心をつかまれて離さない人間力は、稀有な存在に。その秘密は、良いときも悪いときも「こんなもんだよ」精神。自分をよく見せようとしない、フラットな心持ちが周りを巻き込み、笑顔の連鎖が生まれるのです。一方、大河ドラマ「光る君へ」で紫式部の愛の物語をドラマティックに演じる変貌自在さにも心を揺さぶられる人が多数。しなやかなでみずみずしい、心のあり方について、お話を伺いました。

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お話を伺ったのは……吉高由里子さん(36歳)

《Profile》
吉高由里子さん(36歳)
’88年東京都出身。映画『蛇にピアス』で主演を務め、日本アカデミー賞新人俳優賞とブルーリボン賞新人賞をW受賞。’14年NHK連続テレビ小説「花子とアン」主演。その後も「最愛」「ユリゴコロ」「きみの瞳が問いかけている」「星降る夜に」など話題作に多数出演。今年度NHK大河ドラマ「光る君へ」では主人公紫式部/まひろ役を務める。

もう1日休みがあったら、掃除して、洗濯して、料理して……まず家のことをします。実は私、前世で食に何かあったんじゃないかと思うほど、一日中食べることを考えているんです。朝から撮影スタジオに入ると、まず今日の食堂のメニューをチェックして、惹かれるメニューがなければテイクアウトするものを考え、撮影が終わったら何を食べようかと想像を巡らせるんです。暴飲暴食ですから、バランスの良さやヘルシーさは全く意識しませんが、料理は好きです。特にスーパーが大好き。自宅近くのスーパーが19時半にクローズするので、間に合わないときはどこのご飯屋さんに行くかを考えますが、駆け込めそうなら必ず行って、食べたいものを全部カゴに入れると、いつもカゴ2つ分くらいになっちゃう(笑)。これ、結構深刻な問題なんですよ。1回行くと1週間くらい作り続けなきゃいけなくなるから。つい丸ごとの魚やイカを買って、ネットでおろし方を調べて格闘しつつも後悔。スーパーに立っている私とキッチンに立っている私は別の人なのかと思うくらい。結果的に勉強にはなるのですが……。

友人から好評なのは唐揚げ。毎回、「作って」と言われます。いろいろな作り方を試した結果、行きついたレシピは、ナンプラーを揉みこんで片栗粉で揚げること。中はジューシーだけど衣はカリッとしているのが好きですね。小麦粉でも2度揚げの温度を高くするとカリッと揚がるけど。とにかく揚げ物が好きなんです。

料理本やアプリもよく見ています。外食では焼き鳥ラブ。レバーとかチョウチンとか内臓系が好きです。女房装束を着用する都合上、お腹を壊さないために辛いものを我慢しているのでカレーや中華の刺し込むような辛さへの想いも募っています。とはいえ、ゆっくりフルコースディナーを食べる日が来るのも夢のよう。今までは全然興味がなかったのですが、温泉に入って、旅館の夜ご飯を食べて、ぐっすり寝て、起きたら朝ご飯を食べたい。あー、食べる話って尽きないな。心底食いしん坊です。

大河ドラマ「光る君へ」は後半戦に突入。いよいよ『源氏物語』を執筆し始めます。「女性の地位が低かった平安時代は女性の史実が残ってなかったそう。閉鎖的な時代に、パープルちゃん(紫式部)はどんな気持ちで書いていたのか想像を巡らします。電気がない時代、蠟燭の火の揺らぎで執筆したから、心の揺らぎに繊細に触れる作品になっていったのかな」。大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合)は毎週日曜日20時~放送中。

《衣装クレジット》
ニット¥106,700〈店舗限定〉(ファビアナフィリッピ/アオイ)パンツ¥20,000サスペンダー¥4,000(ともにジャンティーク)ピアス¥63,800(コールムーン(ワンワード)ネックレス¥35,200(ハルポ/エスケーパーズ アナザーワールド)インナー(スタイリスト私物)

2024年『美ST』10月号掲載
撮影/酒井貴生(aosora) ヘア・メイク/伊藤礼子(資生堂) スタイリスト/宮澤敬子 取材/安田真里 再構成/Bravoworks,Inc.

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美ST