【肺の健康チェックリスト】3つ以上当てはまったら機能が衰えているかも?

センテナリアン時代、 40 代 50 代は人生の折り返し地点。ここから先の充実した元気な生活を目指すためにもここで自分自身の体を再度チェックすることが重要です。麗しく生き生きとした人生を送るために必要な筋力や内臓の力を整え、エイジングや不調を吹き飛ばすためのトレーニング、検診、食事や生活習慣、サプリまで。今、私たちが再確認すべき項目をオールラウンドに列挙。美と健康のさらなる向上のために今すぐチェックしてみて!

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健康診断「肺の機能低下チェックリスト」

生きるために必須な呼吸を司る肺は生命活動の司令塔。全身の細胞を活性化する源の臓器ですが、その機能が加齢とともに低下すると免疫力の低下など、深刻な弊害が起こることも。チェックリストで肺の力を確認しましょう。

・喫煙者( 過去に喫煙歴がある人も含む)
・ぜんそくなどの呼吸疾患がある
・風邪が3週間以上治らないことがある
・1日に咳が何度も出る
・黄色や粘り気のある痰が出る
・呼吸すると「ゼイゼイ」「 ヒューヒュー」と音がする
・長い坂や階段を上る時に  息切れする
・歩いていると、同年代の人についていけない
・些細なことにイライラする
・集中力が続かない
・不安やパニックになりやすい
・慢性疲労を抱えている
・肩こりや腰痛がひどい
・便秘に悩んでいる
・ぐっすり眠れない
・冷え性や肌荒れに悩んでいる

判定

3つ以上該当する人は肺の機能が衰えている可能性があります。呼吸と筋肉を連動させたエクササイズで肺活力を高めて改善していきましょう。

呼吸+筋肉運動でこそ全身の健康が叶います

加齢による自律神経の衰えと更年期が重なる女性の40代は体調の変化が大きい過渡期です。内臓の正常な働きから血圧、体温、代謝、免疫力、さらにはメンタルに至るまで体のあらゆる働きを司る自律神経、様々な体調不良はその機能低下が原因と言えます。筋力の低下も自律神経の機能低下により起こることの一つであり、運動不足や生活習慣なども加わって40代以降には特に下半身の筋肉は急激に衰えます。

健康に生きるための体力や筋力を維持するためには適度なエクササイズが必要なことは明らかですが、過度な運動は禁物です。長時間の激しすぎる運動は体への負担となり交感神経をアップさせてストレスになることも。体にダメージを与えることなく、簡単でどこでも誰にでもできる、ちょこっとエクササイズを日常生活に取り入れてみましょう。

さらに大切なのは呼吸と筋肉運動の連動です。生きるためには必須な呼吸ですが、吸い方や吐き方を少しだけ意識して、胸郭周囲の呼吸筋群の筋肉運動と併せて行うことで呼吸機能、心肺機能が向上。肺により多くの酸素を取り込むことができるようになります。さらに全身の筋肉運動と連動させれば、より効果的なエクササイズになるのです。大きくゆっくりした深い呼吸で胸郭をスムーズに拡張すれば、自律神経の機能も向上して根本的に健康になれるのです。

つまり、自律神経の向上に唯一アプローチできるのは呼吸であり、呼吸は健康の基本。これは医学的にもエビデンスがある原理です。健康の定義は、血流が良く全身の一つ一つの細胞に血液が行き渡ること。人生の後半に向けて、継続できる安全な運動と正しい呼吸法を体得して、血流の良い健康な体を目指しましょう。

教えてくれたのは…

末武信宏先生

医学博士、さかえクリニック院長、順天堂大学医学部非常勤講師、日本美容外科学会認定専門医(第219号)、第88回日本美容外科学会会長、日本美容内科学会理事、他トップアスリートのトレーニングやコンディショニングを医学的見地から指導。他多方面で活躍。

2024年『美ST』3月号掲載
〈体力測定テスト〉筑波大学健康増進学研究室作成
撮影/大瀬智和 取材/森島千鶴子 編集/小澤博子

美ST