【漢字】「最高値=さいこうち」ではない!?実は読めそうで読めない漢字3選|CLASSY.

今回は、「三字熟語」を紹介しま

今回は、「三字熟語」を紹介します。学校でも、あちこちのWEBの漢字の読み方記事でも、「四字熟語」と比べて取り上げられる機会が少ない「三字熟語」ですが、読み方が難しいものが結構あります。

1.「最高値」

最初は「最高値」です。何て読む

最初は「最高値」です。何て読むでしょうか? 例文は「A社の株価が、最高値を更新する」

「サイコウチ」と読んだ方はいませんか。これが「血圧の最高値」の例文であれば、それは正解です。しかし、「取引市場」でいう「最高値」は、「さいたかね」と読むのが正解です。「音+訓+音」の組み合わせですね。「(上場以来)最も高い値段がつくこと」を意味します。

2.「昔気質」

次は、「昔気質」です。何と読む

次は、「昔気質」です。何と読むでしょう? 例文は「私の父は、昔気質の職人と言われる」

「ムカシキシツ」と読んだ方はいませんか? 正解は「むかしかたぎ」でした。たしかに、「気質」は「キシツ」とも読みます。「サラリーマン気質」のように外来語に付いたものは「キシツ」、「芸術家気質」のように漢語に付いた場合は「キシツ」「かたぎ」の両方、この例文の「昔気質」や「職人気質」のように特定の語に限っては、普通「かたぎ」と読みます。「昔気質」とは、「昔ながらの考え方や様式をかたくなに守ろうとする気質であること」をいいます。「昭和」の時代のドラマには、そんな職人さんが登場していました。

3.「句読点」

最後は、「句読点」です。何と読

最後は、「句読点」です。何と読むでしょうか? 例文は「適度な句読点を打つことで、読みやすい文章となる」

「クドクテン」と読んだ方はいませんか? 正解は、「クトウテン」でした。「文章を読みやすくするために、文の終わりや語句の切れ目に添える符号」のことです。「クトウテン」と正しく読めた方も、「句点」と「読点」の区別はできていますか? 「。」が「句点」で、「、」が「読点」ですよ。これ勘違いしているケースが結構あります。
ところで、最近(でもないかもしれませんが)「若者はLINEのメッセージに句読点を付けない」「句読点のある文章を《おじさん構文》と嫌う」という話題が聞かれます。そうなる理由は、さまざまあるのでしょう。自分と同世代の「会話」なら、自分たちのルール(常識)で十分です。ただ、そうではない場合(たとえば「メールの延長線上」)ではどうなのか……というところまで考えておく必要はあるかなと(学校の先生みたいですみません)。

急に寒くなり、先週は「時雨」模様の天気もありました。以前にも取り上げたことのある「時雨」は、「しぐれ」と読み、「秋の終わりから冬の初めにかけて、降ったりやんだりする小雨」のことを言います。冷たい雨ですが、季節の移り変わりを知らせる風物詩ですね。では、今回はこのへんで。

《参考文献》「広辞苑 第六版」(岩波書店)/「新明解国語辞典 第八版」(三省堂)/「明鏡国語辞典 第三版」(大修館書店)/「難読漢字辞典」(三省堂)/「古語林」(大修館書店)

文/田舎教師 編集/菅谷文人(CLASSY.ONLINE編集室)