新しい地図を立ち上げて9年目【草彅剛】さん「慎吾ちゃんと吾郎さんがいたから今がある」喧嘩もなく、ドライに見えるけど…
映画、Netflix、舞台とさまざまな分野でご活躍されている草彅さん、今回2年半ぶりとなる民放ドラマ「終幕のロンド」の主演でさらに、注目が集まっています。2016年にグループを解散後、香取慎吾さん、稲垣吾郎さんと3人で「新しい地図」を立ち上げました。今回のインタビューではお2人との関係性やずっと秘めていた草彅さん自身の考え方についてお聞きしました。(3回中3回目)
▼あわせて読みたい
【草彅剛の特別カット集】自然体で生きる“今”を切り取る。光と影が交わるオフショット集

慎吾ちゃんと吾郎さん、兄弟や家族とも違って、むしろ超えているかも
2016年にグループが解散して、それぞれが新しい道を進んでいくとなった時、両脇に慎吾ちゃんと吾郎さんがいてくれて、僕は本当に心強かったですね。子どものときから何十年も一緒に時間を過ごしてきて、今では言葉にしなくても距離感で理解し合えているところがあると感じています。グループで活動していた時は隔週でレッスンや収録があったので、家族より会う機会が多くて。僕にとって2人は仕事のパートナーであり、兄弟や家族ともまた違って、むしろ超えているのかもしれないな。その関係性が心地よくて。2人がいることで安心感はもちろんですが、刺激になっている面もあって、とても良い関係性だと思います。つかず離れずな距離感が新しい地図を広げて、いまの関係性に繋がっているんだと感じますね。2人がいなかったら僕は今の仕事を続けられていたかな?と思うので、僕は運が良かったなと…感謝ですね。
ファンミーティングのあとにみんなでご飯を食べに行ったりするんです。そういうときに実は新たな発見もあって。吾郎さんって茄子の煮浸し好きなんだーとかね(笑)。これだけ一緒にいてもまだ知らないことがあるんだと思うと、発見できたとき妙に嬉しかったりしてね。仲はいいんだけど、結構ドライな部分もあって、連絡先は知っているけれどプライベートで連絡とったり、ご飯を食べに行ったり、特にしないんです。逆に急に連絡すると「何かあったんじゃない!?」ってすごく驚くんじゃないかな。僕はもっと距離感縮めてもいいかなと思う時もあるんですけどね(笑)。
あまりにも3人の個性が違いすぎるからか、お互いに尊重しあっていて、いままで喧嘩は1度もしたことないんです。もし2人が自分と同じような性格の人だったら、今の関係性で居られなかったかもしれないですね。3人とも全く性格もキャラも違うよね?(笑)。だからこそ、揃うと化学反応が起きて面白いし、長く居ても飽きないのかもしれないですね

どうにもできないことも、考え方ひとつで、“ラッキー”に変わる
慎吾ちゃんと吾郎さんって2人とも背が高いから、立ち姿がすごくカッコいいんですよ。僕は背が低いからいつも羨ましくてね(笑)。3人での撮影のときはスタッフさんがバランスを見ながら立ち位置など調整してくれて「剛さん、センターで」と位置を決めてもらえる。…だから僕、センターに立てているんです。昔の映像とか見返していただくとわかるんですけど、自然とセンターがとれちゃってて(笑)。自分が1番背が低いことをコンプレックスに思っていた時期も若い時はあって。でもどうにもできないことだし、色々考えちゃうと卑屈になるんですよね。でもこれって考え方ひとつなんですけど、背が低いおかげでセンターになれちゃう時もあるから、ラッキーじゃないか!と思うことで、気にしなくなりました。まぁもう少しあっても良かったけど(笑)。

デニム愛が溢れすぎて、1回リセットしたくなるんです
今回のドラマでは遺品整理人という特殊な役に挑戦したんですけど、長く生きてると溜め込んでしまってものが増えてしまいますよね。僕もモノだったりいろんな感情を溜め込んでしまうので分かるんですけど、人生にはふと“片付け”たくなる時期がきますよね。整理しなきゃ、片付けなきゃと思っていると、頭の中で炎症を起こしちゃう感じがあって、1回リセットしたくなる。今はドラマを撮り終えたばかりで、タイミング的にも周りのものを見直すのにちょうどいいタイミングかも。
とはいえ、大好きなデニムはなかなか手放せないな~。ついつい集めちゃって博物館くらいあるかも(笑)。もし違う人生があるとするなら昔から憧れでもあるデニム職人になってみたいですね。今以上にデニムに囲まれた生活を送りたい(笑)。人生、節目で手放すこともあると思うのですが、ずっと手放さないできた大好きなものは大切にしていきたいですね。

『終幕ロンド -もう二度と、会えないあなたにー』
2025.10.13(月)よる10時 ON AIR(カンテレ・フジテレビ系)
5年前に妻を亡くした鳥飼樹(草彅剛)は、小1の息子を育てながら遺品整理人として働いている。ある日、孤独死した女性の部屋を新入社員・久米ゆずは(八木莉可子)と訪れた樹は、遺族に捨てられようとする遺品の中から、故人の想いを感じる品を見つける。
一方、絵本作家の御厨真琴(中村ゆり)は、多忙で冷淡な夫・利人(要潤)との愛のない結婚に苦しんでいた。そんな中、清掃会社で働く母・鮎川こはる(風吹ジュン)が余命3カ月と知り、真琴と樹の運命が交錯していく。
【草彅剛さんprofile】
草彅剛さん。1974年7月9日生まれ、埼玉県出身。91年、CDデビュー。俳優として、「黄泉がえり」(塩田明彦監督/2003年)、NHK大河ドラマ「青天を衝け」(21年)、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(23~24年)など多数の作品に出演。17年には「新しい地図」を立ち上げ、20年公開の「ミッドナイトスワン」(内田英治監督)では第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀主演男優賞に、24年公開の「碁盤斬り」では第48回日本アカデミー賞・優秀主演男優賞に輝いた。
撮影/平井敬治 ヘアメーク/荒川英亮 スタイリスト/黒澤彰乃 取材/小出真梨子
おすすめ記事はこちら
▶草彅剛、2年半ぶりの民放連ドラ主演!照れながら語る恋愛シーンへの挑戦「よくやったな…(笑)」