金子恵美さん(47)小4息子は夫をリスペクト「母親には越えられない男同士の絆が」

政治評論家やコメンテーターとして大活躍されている金子恵美さん。凛とした眼差しや、ハキハキとした語り口調はテレビで拝見する通り。さらに、インタビュー中はとてもチャーミングな一面や、豪快な一面など、様々な表情を見せ、スタッフへの気配りも欠かさない。そのお人柄に女性ファンが多いのも納得です。息子さんについて伺うと、柔和な表情と母の顔を覗かせていらした金子さん。将来は政治家になりたい、という息子さんとのお話は必見です。(第2回/全3回)
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金子恵美さんprofile
1978年生まれ。新潟県出身。早稲田大学卒業後、新潟放送勤務を経て、村長だった父の意志を継ぎ2007年に新潟市議会議員選挙に立候補し当選。その後、新潟県議会議員を経て2012年に衆議院議員に初当選。2015年に同じく衆議院議員だった宮崎謙介さんと結婚を発表し、翌年男児を出産。10年間の議員生活を経て、現在は政治評論家、コメンテーター、企業顧問を中心に活動。
夫と息子の間には、母親には越えられない男同士の絆が

STORY編集部(以下同)ーー子育てにおける役割分担はご夫婦でされているのでしょうか
息子は今小学4年生なんですが、男子って本当に理解できないところがあって…なんでこういう行動するんだろう、と思う時もありますし、思春期を迎えたらますます母親が理解できないようなことも出てくると思うんです。逆に父親とは母親には越えられない男同士の絆みたいなのがあって、それはそれで自然と親としての役割ができているのかなと思っています。今でも、何か上手くいかないことがあった時に、私には言ってこないけど宮崎には話していたりするんですよ。息子は父親をリスペクトしているのかなと感じています。
子育てに関しては、私の方が甘くて宮崎の方が厳しいですね。私はいろんなことを経験させてあげたいから、息子がやりたいと言ったことはなんでもやらせてあげたいし、必要に応じてなんでも買い与えてしまいがちなんですけど、なんでもさせたり買い与えたりすると人間としてのハングリーさがなくなるから、我慢させることも大事なんだって宮崎は言っていたり。そういうのが子どもなりに腑に落ちるのか、厳しさみたいなところにリスペクトもあるみたいです。小学校に上がって、学校に行きたくないって言い出す時期もあったんですが、私はそういうとき、無理して行かせなくても…と思っていたのですが、宮崎が「ここで行かなくなっちゃったらもう行けなくなるかもしれないよ」とピリッと言ったら不思議と息子も素直に言うことを聞いたんです。ちょっと甘えたかっただけなのかもしれません。夫婦でゆるくするところ、引き締めるところを自然と使い分けていけばいいかなと思っています。
息子は優しい性格ですね。先日、宮崎が体中に発疹が出たんですが、あまりに全身に出ていたので思わず「気持ち悪いくらい体中に発疹があるけど大丈夫かな?」って言ったら、「ママ、気持ち悪いなんて言っちゃダメだよ」と言われてしまい、反省しましたね。人間、優しさと思いやりが一番大事だと思っていて、それはこの先も大切にしてほしいと思っています。
選挙で落選しても泣かなかった私が、子どもの合格には大号泣!

ーーSTORY読者にはお子さんの〝中受〟に関心がある方が多いです。お子さんの教育に関してどの様にお考えですか?
まだ成長の過程ですし決めつけるのは良くないですが、息子は今のところ、スポーツよりも文化系が得意そうだなと感じています。競争心がなくてどちらかというとのんびり屋。我が家も中学受験について色々調べましたが、のんびり屋の息子が熾烈な中学受験に6年間も向き合えないだろうなと思ったので、小学校受験をしました。それはそれで私たちにとって今までにない学びの時間でしたね。自分のことだったら自分が頑張ればいい話ですが、自分とは別人格の、しかもほんの4、5歳の子どもに対してものを教えていくって本当に難しくて、気持ちをどう持っていかせればいいのかとか悩みましたね。こっちは大人だから、ついできるものと思って進めてしまうと、できない。なんでできないの?と、どんどん悪循環になって、やりたがらなくなったり。
自分が高校・大学受験しかやっていないので、小学校受験は初めてのことだらけでしたが、最初は全然できなかったことが段々とできるようになっていく子どもの様子を見れたのは、なかなか他にはない経験でしたし、選挙で落選しても泣かなかった私が、息子が受かったと分かった瞬間は大号泣でした。宮崎は笑っていましたね。子どものことになると自分はこうなるんだな、ということも含め、私自身も成長させてもらいました。
教育方針に関しては宮崎の方が明確ではっきりしていますね。息子に性格が似ているところがあるからかもしれないんですが、情操教育、感性を育てる教育に力を入れています。今はアート教室や劇団に入って、表現することを楽しんでいますね。音読の宿題も好きで、毎回やたらと感情がこもっているんです。宮崎は息子の様子をよく見ながら、その時々で興味関心のありそうなチャレンジをさせる機会を与えていて、そういうところにも子どもなりに信頼を寄せている気がします。
あと4年生から始めたことがあって、これも宮崎の案なのですが、授業の予習に力を入れるようになりました。宮崎は中学受験経験者で、ずっとSAPIXに通う生活をしていて受験は本当に大変だったみたいですが、学校でやる前に授業の内容を先取りで理解できていたということが、彼にとってすごく自信がついたようで。自分だけ知っているっていうことは、あのくらいの時期、ものすごい自信になるからと。3年生までは復習を中心に自宅でやっていたんですが、息子が勉強に対して自信がなそうだった時があって、4年生からは授業の前に予習をやってみようということで、宮崎がちょっと難しい問題集とか書店で吟味して買ってきて自宅で教えています。まだ始めたばかりですが、気持ちに余裕も出てきて、息子にとっては良い効果が出ているように思いますね。
食卓で政治の話をするのは我が家では自然なこと。息子は父親が政治家だったことはにわかには信じ難いみたいです(笑)
ーーお子さんには将来どの様になって欲しいとお考えですか?
息子は小学校受験のときから、大きくなったら政治家になりたいと言っていて。両親の職業だから、というよりも、小さい時に昔話をいっぱい見せていたことが影響しているみたいで。昔話って、悪い人が出てきて、民を困らせる。そこにお殿様がやって来て、困っている民を助ける、みたいな話が多いですよね。「僕も民(困っている人)を助けたい」って言い出しました(笑)。でも今は、政治家はかなり厳しい目で見られているし、国民の生活も厳しい。なかなか尊い仕事だけど大変だぞ、っていうリアルなことはもうずっと言い聞かせています。
息子の夢は昔話がきっかけですが、両親が政治家だったというのは知ってはいます。でも、国会議事堂前を車で通る時に「パパは政治家だったんだよね?」っていつも言うんです。にわかには信じ難いみたいで。宮崎がお辞儀ばかりしている謝罪会見の映像をどこかで見たりしたのか、パパはいつもなんで頭を下げてるの?って。この映像はちょっとなんとかしないといけないと思っています(笑)。
私たちが家庭の中でニュースを見ながら日常的に政治の話をしているので、身近に感じているのか公共に対しての意識は高いとは思いますね。自分のことよりも公共のことや平和に関心を持っているみたいです。例えばロシアとウクライナことがニュースで流れてくると、食卓で自然と世界情勢や政治の話をしているので、特殊な環境ではありますよね。私も父親が政治家だったので、議会の話とか街づくりの話が家庭の会話の中で普通にあって、地域の皆さんが家に来て色々話をしていることを幼いときから聞いていました。
政治って生活そのものなので、本当は小さい時から全員が「なんで政治があるんだろう」「なんで自分たちの生活が大変なのかな、政治が悪いからかな」「それなら自分たちも選挙に行って、ダメな政治を変えなければいけない」っていうことが身近にあっていいはずなんですが、日本はそのあたり、家でも学校現場でもタブー視しているところはありますよね。家庭や学校では触れないのに、報道やテレビで流れてくる政治家は、悪いことした人ばかりだから政治への不信感もあるし、リスペクトもない。政治がダメになっちゃったら、自分たちの生活に直結して悪くなっちゃうわけだから、子どもたちにはそのことを意識してもらいたいなと思うんです。お家買うとしたらじゃあ住宅ローン、病院に行ったら医療費がどうなのかっていうのも政治の話なんですけど、でも、それをなかなか家で噛み砕いて話すことって難しいのかもしれないですよね。私はテレビの報道の仕方も、お家のなかで話せるような、もうちょっと噛み砕いた情報を出していった方がいいなと感じています。
衣装協力:ワンピース¥21,000ニット¥12,000パンプス¥35,000(すべてバナナ・リパブリック)イヤリング¥6,820〈イットアトリエ〉ネックレス¥59,400〈アナプノエ〉バングル¥363,000ダブルフィンガーリング¥49,500〈ともにモニス〉ブレスレット¥8,580〈サローネ サーティ〉リング¥22,000〈ミチ ウィルウェイ〉(すべてフォーティーン ショールーム)
SHOPLIST
バナナ・リパブリック br_info@bananarepublic.jp
フォーティーン ショールーム 03-5772-1304
撮影/中田陽子 スタイリスト/栗尾美月 ヘア・メイク/陶山恵実 取材/渡辺景子
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