【閉経の基礎知識】医師に聞いた!40代以降の「女性ホルモンバランス乱れ」
閉経前後5年のいわゆる更年期世代を「メノポーズ世代」と呼びます。ある日突然現れる肌のかゆみやひりつきは、ホルモンバランスの乱れによる、メノポーズ世代特有のゆらぎかも…。月経前に感じる肌の不調に加え、メノポーズ世代は女性ホルモンのバランスが崩れることで、より肌がゆらぎやすい状態に陥りがち。40歳を過ぎたら知っておきたい、女性ホルモンの基礎知識をまとめました。
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「攻め」と「守り」のケアを使い分けてゆらがない肌へ
女性の体を司る「エストロゲン」と「プロゲステロン」というふたつの女性ホルモン。月経前に肌の不調を感じる人が多いのは、このふたつの女性ホルモンのバランスの変化によるもの。加えて、40代に入るとこのふたつの女性ホルモンの分泌量が急激に減少し始めることで、これまで感じたことのない肌の不調を感じる人が多くなります。特にコラーゲンの産生を促し、肌の潤いを保つ役割を果たす「エストロゲン」の減少は、肌の乾燥や弾力低下の原因に。40代に入ったら、月経周期に合わせたケアと、女性ホルモンの分泌量の低下によるケアの両方を行うことが重要に。どちらのケアでも大切なのは肌の状態を見極めて「攻め」と「守り」のケアを使い分けること。いつものスキンケアが合わなくなったときは、低刺激なものに切り替え、「守り」のケアで肌をいたわることが大切です。
<健やかな美肌の鍵を握るふたつの女性ホルモン>
・エストロゲン
コラーゲンやエラスチンの産生を促進。肌の弾力や潤いを保ち、バリア機能を高める効果も。肌や髪を艶やかに保つために欠かせないホルモン。
・プロゲステロン
妊娠をサポートする役割を担う。水分保持や皮脂分泌を促すため、むくみやニキビの原因にも。月経前に起こるPMSにも深く関与している。
月経周期と女性ホルモンのバランスの変化

月経後〜排卵までは、エストロゲンの分泌量が増加し、肌の調子もアップ。ここで「攻め」のケアを。排卵後〜月経までは、エストロゲンが減りプロゲステロンが優位になり、肌がゆらぎやすく。「守り」のケアで肌をいたわって。
年齢にともなう女性ホルモンの分泌量の変化

どちらの女性ホルモンの分泌量も20代でピークを迎え、40〜50代で急激に減少。50歳前後でエストロゲンが分泌されなくなると閉経に。閉経前後5年間は、肌だけでなく心身もゆらぎやすく、さまざまな不調を自覚するように。

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ホリスティックな視点で、体の外側からだけでなく内側からのケアも提唱し、真の美しさを追求。
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2025年『美ST』4月号掲載
撮影/吉田健一<静物>、Nara(vale.)<人物> 取材/伊藤恵美 写真/PIXTA