女優・高橋ひとみさん(61歳)が「年齢を重ねるほど顔より大事」と語るものは?
ドラマ「ふぞろいの林檎たち」で、黒髪のおかっぱヘアのミステリアスな女性を演じ、鮮烈な印象を残した高橋ひとみさん。自宅でのメークはコーヒーを飲みながらじっくり30〜40分かけつつも、美容医療は怖くて無理!と語る高橋さんの美容法を愛用品とともに教えていただきました。
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メークのこだわりはファンデ。いいと聞くと買いに行きます
シャツ¥138,600、パンツ¥222,200、ジレ¥138,600、スカーフ¥56,100、ハット¥111,100(すべてラルフ ローレン コレクション/ラルフ ローレン)ネックレス¥495,000、イヤーカフ(大)¥407,000、イヤーカフ(小)¥693,000、ブレスレット(手首側)¥495,000、ブレスレット(肘側)¥1,452,000(すべてメシカ/メシカ ジャパン)シューズ(スタイリスト私物)
《Profile》 1961年東京都出身。’79年に寺山修司演出の舞台『バルトークの青ひげ公の城』でデビュー。’83年にドラマ「ふぞろいの林檎たち」で注目を集め、以降ドラマや映画、舞台などで幅広く活躍。現在はテレビの情報番組「スイッチ!」(東海テレビ)で金曜コメンテーターを務め、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』にミネルバ・マクゴナガル役で出演中。
舞台のときは、その都度自分でメークをし直します。大体20分くらいです。女優さんは普段はお化粧しないという方が多いですが、私はその勇気がなくて、出かけるときはメークは必須。家ではコーヒーを飲みながらゆっくりメークをするのが好きなので、30~40分かけています。 特にファンデにこだわりがあり、いいと聞けばすぐに買いに行き、ドレッサーにずらっと並んでいます。選び抜いた一品は夏と冬で違いますが、夏は何といってもエスティ ローダーのダブル ウェア。あれに勝るものはなくて、一日中落ちません。冬は乾燥するので保湿成分が豊富なジバンシイのプリズム・リーブル・スキンケアリング・グロウのリキッド ファンデを使っています。ベタつかずピターッと肌につき、薄づきなのにカバー力抜群。ファンデは手だと完璧に肌に埋まらないので、ブラシで毛穴まで塗り込みます。 目元はトム フォード ビューティの目元専用化粧下地、エモーションプルーフ アイ プライマーを塗ると、アイシャドウの発色が全然違います。さらに、皮膚が薄く毛細血管が目立つ箇所にハイライトを入れて、ジバンシイの4色ルースパウダーかクレ・ド・ポー ボーテのお粉でベース完成。アイラインは落ちないと人気のドラッグストアコスメを、マスカラは油分入りの高級なものだと睫毛が落ちてくるので、モテマスカラで。口元に自信がないので、リップはあえて濃くない色を塗ります。今気に入っているのはルージュ ディオール 060。 エステは20代の頃よく行きました。40代は、肌がたちまち白くなるにんにく注射を皮膚科でたまに打ってもらっていましたが、今は美顔器のセルキュア4T PLUSが気に入っています。スキンケアは美肌ポリフェノールと呼ばれるフラバンジェノールが豊富な薬用フラビアをライン使い。何より心がけているのは、メークをしっかり落とすこと。皮膚科の先生に勧められたアクセーヌのクレンジングオイルを使っています。今のところトラブルはないですが、いいと聞いた化粧品は即、買いに走ります。 私、年齢を重ねるほど、顔より髪の毛のほうが大事だと思っているんです。後ろ姿の髪の艶で年齢ってわかるから。一時期、髪の艶がなくなって、パサパサになったときはとてもショックでした。だから、シャンプーやヘアケアにはこだわっているんです。 今まで運動は特にしていなくて、舞台が決まってからは、体力をつけるために初めて近所のジムに入会し、トレーナーについて筋トレを始めました。でも、一生懸命やりすぎて膝が痛くなって、無理をするのはやめようと断念。お稽古が始まると、みんなより30分早く入って自己流ストレッチをし、さらに全員で行うウオーミングアップに参加。舞台が始まると、お芝居の動き自体が筋トレになり、徐々に体力がついてきましたね。 食生活は、朝はオートミールが流行したときにハマり、牛乳に塩、こしょうかチーズを入れて食べています。昼の部が12時15分からなので、楽屋に到着したら軽くパンを。最近凝っているのはトリュフベーカリーのパン。あの美味しさはたまらなくて、一瞬で食べ終わっちゃう。行きつけのネイルサロンの近所にお店があって、先日は1人2人しか並んでなくて、今だ!と思ってお一人様5個までだったので、5個買って帰りました。昼公演後は食べすぎると動きづらいので、おにぎりとサラダのみ。夜公演後、帰宅すると11時でお腹は空いているけど、遅くに食べるのはできるだけ控えたいので、納豆、めかぶ、もずく、豆腐を食べます。「それさえ食べていれば大丈夫」と言われた言葉を信じています。 お酒は大好きですが、ここ数カ月禁酒をしたら翌日がとてもラクで、飲まずにいられるようになりました。たまに乾杯で1杯飲むとクラクラして、シメシメと思っています。
美の秘密①:年齢が出るのは後ろ姿。顔よりヘアが大事です
艶髪の同世代の友人に紹介してもらったミルボンのオイルシャンプーで髪が見違えるように。リファのストレートアイロンとアヴェダのヘアトリートメントも手放せません。
美の秘密②:においフェチです。緊張時の精神安定剤的役割も
共演者からいただいたジョー マローンのイングリッシュ ペアー&フリージアの香りが今一番のお気に入り。舞台袖で出番を待っている時もハンドクリームの残り香で癒されます。
美の秘密③:ティファニーのジュエリーは何十年も身につけています
ドラマ「ニューヨーク恋物語」の撮影以来、ニューヨーク好きに。訪れるたびにティファニーで必ず何かひとつ購入しています。中でもミディアム ボーン カフは体の一部に。
美の秘密④:愛犬ももえに守られ、癒されて数多の苦難を乗り越えてきました
長年一緒に暮らしたももえの写真をヒロアンの写真立てに入れてお守り代わりに。ももえをモチーフにしたガラスのアクセサリーはHARIOとのコラボレーションで制作。
40代のころの高橋さんは?
母親役が多くなり、女優としての移行期でしたが、その分楽しさも増え、仕事がおもしろい時期でした。プライベートでご飯に誘われたら飛んで行くし、後輩にご馳走する経済的余裕もできて、日々エンジョイしていましたね。結婚したいとは1ミリも思わなかったです(笑)。ニューヨーク在住の友人と。
2023年『美ST』8月号掲載 撮影/中村和孝 ヘア・メーク/木村真弓(マービィ) スタイリスト/おおさわ千春 取材・文/安田真里 編集/和田紀子