モデル・黒田知永子さん(62歳)に学ぶ、大人になっても変化や失敗を恐れない考え方のコツ
年齢を経ると自分のスタイルを変えることに抵抗を感じやすくなります。でも、変わるって楽しいし、新たな自分やファッションなどに出会うチャンス。モデル・黒田知永子さんの考え方には、軽やかに変わっていく大人のヒントがありました。
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元JJモデル・黒田知永子さんが歩んできたモデルと美容人生って?
思い立ったらすぐ行動!髪の毛は伸びるから切ってみるのも一つ
《Profile》 1961年東京生まれ。学生時代に「JJ」でモデルデビュー。現在も女性誌などで活躍。stand.fm「黒田知永子のchikoplusチャンネル」ラジオも月に3回配信。
オシャレは大好き。ヘアもメークもファッションも、すべて直観。本能に従っています。単純に、何か違うかも、とかイメージを変えたいな、と思った時は行動します。 私の場合はヘアスタイルを変えました。転機は2度あって、最初は5年間務めた「VERY」の表紙が終わる39歳でロングからショートへ。2度目は「éclat」の卒業が決まった55歳の時。39歳でショートにして以来ちょっとずつマイナーチェンジはしていたのですが、もう少しはっきりとイメージを変えたいと考えて、長年通った信頼する美容師さんがいたのですが、あえてツイギーの松浦美穂さんにお願いして「お任せします」とオーダー。横に流していた前髪をざっくり切って、がらりと変わりました。 ショートにするとファッションも変化し、それまで袖を通さなかった花柄やフリルなど、匙加減で入れる甘めのテイストも決まるようになって一層楽しくなりました。メークは年齢とともにどちらかと言うと引き算してきました。若い時の方がずっと濃くて、特に目元は簡素化されました。アイシャドウはつけるとしたらラインをぼかす程度。若い頃の流行りの下アイラインも今はなし。上アイラインとマスカラは必須。その自分の顔が今はいいかなと思っていて定着しています。 変えるって、年齢を経ると勇気のいることだけど、髪の毛は切っても伸びるし、メークは失敗したら顔を洗えばいいし、変化を恐れることはないと思います。40代以上になると、良い時代を引きずり、若い頃に流行ったメークやヘアスタイルを今でもやりがちですが、当時の自分と今の自分、そのものが変化しているわけだから、当然似合うものも変わっています。いくらフューシャピンクの口紅が昔似合っていたとしても、同じことをしていてはダメなんだと思います。 自分の変化を受け入れることが必要。それには鏡を見ることも大切。私は出掛ける前に鏡でチェックして、あれ?なんとなくバランスが違うな…と思ったら靴を変えたりパンツを穿き替えたり。こっちの方が合ってたなと思って、気分良く出掛けます。 私は若くなろうとは全く思ってなくて、ケアは怠らず、ちょっと若々しく見えたら、それでいいなって。そのために大事なのは健康でいるってこと。生活習慣を整え、良く寝て、ご飯がちゃんと食べられることって本当に大事です。健やかな体に健やかな精神が宿る。心身ともにヘルシーなら軽やかに変わっていけると思っています。
ブラウス ¥189,200、スカート ¥233,200(ともにアクリス/アクリスジャパン)ピアス ¥506,000、リング ¥1,320,000、ブレスレット ¥1,320,000(すべてブチェラッティ)靴は本人私物
年齢とともにチェンジ!ロングからショート、ベリーショートへ
VERYの時はセミロング。フリルを着ると甘くなりすぎて、よくジャケットを着ていました。STORY創刊時にはショートになり今の髪型の原型。逆に可愛いものを取り入れる匙加減を学んだ頃。
チコさんの黒使いとさり気ない可愛さを真似したい!
可愛い!って一目惚れしたクロエのブラウスとプラダのサンダル。フリフリでも黒なら落ち着きます。サンダルは当時1足しかなかった入荷品がピッタリだったシンデレラシューズ。
普段メークする時はアイラインを丁寧に描きます。UZUのピッチ ブラックで目元をはっきりさせるのが好き。
見ると笑顔になってしまう動物柄はアートライクなものが好み。アーティストが作ったCoral & Tuskのバッグとフェイラーのポーチはよく持ち歩きます。
2023年『美ST』8月号掲載 撮影/生田昌士〈hannah〉 ヘア・メーク/福沢京子 スタイリスト/池田奈加子 取材/安田真里 編集/矢實佑理