【ダイエット】痩せ体質に近づきたい! 今日からできるヨガのポーズ3選

「夏までに痩せたい!」そうは思っていても、自分に合ったダイエット法がわからずうまく痩せられないという方も多いのでは。だからといって、過度な食事制限など無理なダイエットをしてしまうと体や心の不調を引き起こす危険が……。

そこで、エクササイズとして身体的な効果はもちろん、心を整えることも目的とする“ヨガ”の考え方に注目。心身両面から美しくなり、ダイエットを成功させるためのアドバイスをヨガスタジオ・アルモニ代表の吉川里奈さんに伺いました。今回は、“痩せ体質”の真相に迫ります。ダイエット効果が高いヨガポーズのやりかたも紹介するので、ぜひチャレンジしてみて。

痩せ体質って本当にある?

もともと痩せやすい体質というのは存在するのか? そして、努力で手に入れることはできるのか? 吉川さんのご意見を聞いてみました。

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努力で手に入れるのは難しい?

フードファイターのような、たくさん食べても吸収せずに太らない胃腸の特異体質がまれに存在しますが、残念ながら鍛えることは難しい部分が多いです。なので、もし努力して痩せ体質を手に入れたければやはり運動が必須。筋肉量を増やせば、基礎代謝量が高まるため、後天的に確実に獲得できる痩せ体質といえます。とくにおすすめなのが、肩甲骨まわりのエクササイズです。

肩甲骨まわりを刺激することがポイント

肩関節には多くの筋肉が存在するため、筋肉を動かすことによる脂肪の燃焼効果が高い場所です。また、脂肪を燃焼させる役割をもつ“褐色脂肪細胞”が主に肩甲骨まわりに存在しているといわれています。

“褐色脂肪細胞”とは、近年研究が進んでいる脂肪燃焼細胞。通常の脂肪細胞は白色ですが、“褐色脂肪細胞”は鉄分を含むため茶色く見えるそうです。白色脂肪細胞が、エネルギーを溜め込む性質で脂肪を蓄え大きく膨らむのに対し、“褐色脂肪細胞”は筋肉のような役割をして、発熱して脂肪の燃焼を促すといわれています。“褐色脂肪細胞”は、赤ちゃんのころには多く、年齢を重ねることで減少していき、大人になると肩甲骨周辺や首やわきの下あたりにしか見られなくなるそうです。

また、運動することで白色脂肪細胞が“ベージュ細胞”と呼ばれる”褐色脂肪細胞”とおなじ役割を果たす細胞に変わり、増えるともいわれています。

まだまだわからないことも多いですが、肩甲骨周りを動かすことでこの“褐色脂肪細胞”を意識的に刺激し、かつ“ベージュ細胞”を増やしていくことで、脂肪燃焼効果が高まる可能性がありそうです。

肩甲骨ほぐしのヨガポーズで痩せ体質を目指そう

肩甲骨まわりを刺激すれば、痩せやすい体に近づけそう! そのためにも、ぜひチャレンジしてほしい肩甲骨ほぐしのヨガポーズを教えていただきました。

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肩甲骨ほぐしのヨガポーズのやりかた

準備

ヨガの安楽座(スカーサナ)や正座など、脚がつらくない姿勢で座ります。椅子を使って浅めに腰かけてもOK。背筋を伸ばして、軽くあごをひき、耳の延長線に肩の先がくるように、胸を開きます。

ウォーミングアップ

肩甲骨ほぐしのヨガポーズを行う前に、まずはウォーミングアップから。これを行うだけでも、肩こりの予防や改善につながります。

ウォーミングアップ1.肩の上下運動

息を吸いながら肩を耳に寄せるように上げます。

息を吐きながらストンと落としましょう。3〜5回、呼吸に合わせて繰り返します。

 

ウォーミングアップ2.肩甲骨の前後運動

息を吸いながら両腕を翼のように開き、左右の肩甲骨を背中の内側へ寄せます。

息を吐きながらおへそをのぞき込むように背中を丸めていきます。体の前で腕を組みましょう。このとき、肩甲骨を左右に引き離すように意識してください。3〜5回、呼吸に合わせて繰り返します。

 

ウォーミングアップ3.肩甲骨を意識した肩回し

手を肩において、胸の前でひじを寄せます。

息を吸いながらひじを上に持ち上げて開きましょう。

さらに、息を吐きながらひじで円を描くようにできるだけ大きく回し、前に戻します。3〜5回繰り返します。

肩甲骨ほぐしのヨガポーズ

ウォーミングアップが終わったら、さらに肩甲骨をほぐしていきましょう。3つのヨガポーズをご紹介します。自分のペースで取り組んでみてください。

肩甲骨ほぐしのヨガポーズ1.鷲のポーズ(ガルーダ・アーサナ)上半身バージョン

まずは合掌してひじを肩の高さまで持ち上げ、両ひじを合わせます。つぎに右ひじを左ひじの上に重ねて、左右の手の甲を合わせます。
さらに、もう一段階絡ませるように、左手を手前(顔側)から奥へ回し、左手指を右手のひらにおきます。

息を吸いながらひじを肩の高さまで上げて、息を吐きながら指先を鷲のくちばしを形作るイメージで斜め前に傾けます。そのまま3〜5呼吸キープしましょう。

手をほどいて、反対側も行います。

肩甲骨ほぐしのヨガポーズ2.牛面のポーズ(ゴームカ・アーサナ)上半身バージョン

右腕を上げて背面のほうにひじを曲げます。左腕を下から回して、手指を繋ぎます。つかめない場合は、タオルやベルトなどを使い、手と手の間ができるだけ短くなるように持ちましょう。

息を吸いながら胸を開いて、視線を斜め上に向けます。そのまま3〜5呼吸キープします。

息を吐きながら、手をほどき、反対側も行いましょう。

肩甲骨ほぐしのヨガポーズ3.針の糸通しのポーズ

マットに四つ這いになります。マットがなければ、ひざが痛くないようタオルなどを敷きましょう。四角いテーブルを作るイメージで、腰がそらないようお腹に力を入れます。

息を吐きながら、右腕を左腕と脚の間から、手のひらを上に向けて通し、右の肩と右側頭部をマットにつきます。息を吸いながら、左腕を天井方向に持ち上げて開き背中側に回し、手の甲を右の腰あたりにおきます。

床についている右肩甲骨周りは体重を使ってほぐすように、上の左肩は肩甲骨を寄せるように外側へ引きます。視線は斜め上に向け、3〜5呼吸繰り返しましょう。

左腕を頭の横に戻して、右手を抜き四つ這いの姿勢に戻り、反対側も行いましょう。

動画でもチェック!

肩甲骨ほぐしのヨガポーズで痩せ体質を目指そう♡

痩せ体質を努力で手に入れる方法と、肩甲骨ほぐしのヨガポーズをご紹介しました。最初は難しいポーズもありますが、無理はせずゆっくり続けていけば、肩甲骨まわりがほぐれて体もすっきりしてくるはず。おうちでできるので、ぜひチャレンジしてみて♡


教えてくれたのは……ヨガスタジオ・アルモニ代表 吉川里奈さん

学生時代から青年期は武道に親しみ、東海大学体育学研究科(大学院)にて、健康心理学やスポーツ心理学を学び、スポーツのPeak Experience(至高体験)について研究。このころから、ヨガや瞑想に通じる心理学的な探求を続ける。修了後、複数の大学の非常勤講師として健康・生涯スポーツに関わる授業を担当。大手インストラクター養成スクールの講師経験を経て、2010年ヨガスタジオ・アルモニをオープン。2020年にはAYJヨガスクールを開校。ヨガ哲学や古典ヨガの思索を深めながら、誰もがヨガに親しめる環境づくりを目指して、スタジオとスクールを展開中。

ヨガスタジオ・アルモニ公式HPはこちら
Instagram:yogastudio_harmonie

ヨガ講師……長谷川あんのさん

33歳までモデルやイベントコンパニオンとして活躍。がんばり過ぎがたたり体調を崩したとき、「ヨガ」と「漢方」で劇的な体質改善と心理面の変化があり、ヨガインストラクターに。現在は、アルモニや都内など複数のスタジオで「漢方養生」の知識を生かしながらヨガを教えている。趣味はカフェ巡りやお出かけ、愛犬とのドッグヨガ。

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