ファッションで“セカンドキャリア” わたしの場合 vol.3――田代かな子さん【STORY認定パーソナルスタイリスト】
ライセンス講座STORY×パーソナルスタイリスト®協会〝パーソナルスタイリスト®PREMIER〟講座で見事資格試験をクリアし、STORY認定パーソナルスタイリストにも認定された第1期生のみなさんをご紹介します!
応募したきっかけは? 今後のキャリア形成はどうする?
3回目は、自分を救ってくれたファッションで、人を応援したい!と日々研鑽を積む田代かな子さんをフューチャー!
STORY認定パーソナルスタイリスト一覧
自分を救ってくれたファッションで、人を応援したい!
STORY認定パーソナルスタイリスト 田代かな子さん
顔タイプ、カラー、骨格はもちろん、さまざまなファッション理論を学んだ引き出しの多さから、その人のお悩みに寄り添いながらリアルに落とし込む「ずっと使えるスタイリングアドバイス」が大好評。現在はサロンオーナー、イメージコンサルタント・パーソナルスタイリストとして活動中。
「イメージアップサロン Surely シュアリー」https://salonsurely.com/
Instagram ID @kanako_tashiro
―この講座を受講したきっかけは?
もともとファッションは好きだったのですが、ファッションを仕事にしようと思ったのはここ数年のことなんです。20代、30代は、学生時代から続けたチアの活動を続けていきたい気持ちが強くて。一般企業に勤めていましたが、オーディションに合格して企業スポーツチームのチアリーダーになり、昼は会社で事務の仕事、夜は練習、土日は試合でチアという毎日。結婚して出産し、現役を退いた後もジュニアチアを指導するスクールのインストラクターとして活動したり、公私ともにアクティブに過ごしていたのですが……。ある日夫を亡くし、そんな生活が一変しました。
メークして好きな服を着て外に出かけるのが大好きな私でしたが、夫を亡くしてから誰とも会いたくなくなってしまい……。仕事に行く以外は出かけずに引きこもり、あれ程好きだったメークもファッションもやる気が起きない日々が続きました。そんな私を、見かねた友人が無理やり外に引っ張り出してくれたんです。キラキラとした場所に行くのに、さすがに身なりは整えなくては……と服を選びメイクをして出かけたとき、本当にひさしぶりにワクワクした気持ちになったんです。やせ細った体ではキラキラとまではいかなくても、気持ちにはスイッチが入ったんだと思います。家族や友人が支えてくれたことがいちばん大きいですが、メークやファッションも自分を救ってくれたのかもしれません。そんな時にイメージコンサルタントという職業を知りました。
イメージコンサルタントは、その方をさまざまな手法で診断することで外見からサポートする仕事。ファッションも、人を“応援”することも、両方を好きだった私にとって目指すべき道が見つかった瞬間でした。一方で、たまたま「STORY」の誌面でパーソナルスタイリストという仕事があることも知って。イメージコンサルタントではその方の持って生まれた魅力を診断しアドバイスするのですが、パーソナルスタイリングではもっと奥深く、今のお悩みを解決すべく実践にまで移せます。両方学べば、メークもファッションもトータルでお客様のアドバイスができると思い、2つの講座を掛け持ちして学ぶことにしたんです。
―実際に講座を受けてみていかがでしたか?
パーソナルスタイリスト認定講座でよかったのは、ファッション理論より先に社会人として信頼を得られるような、人としてのマナーや教養を教えていただいたこと。他ではこういったことは教えていただけないので、お客様にお会いした時に失礼のない自分でいられる下準備ができました。また、ファッションやコーディネートに関して自分の思いや考えを話す機会が多かったのもよかったです。スピーチする時間も制限されていたため、伝え方のスキルや時間管理能力を身に着けることができました。
STORY認定講座では、講師であるスタイリストのMaiKo yoshidaさんをはじめ、第一線で活躍される方々からリアルなファッションを学べるのがとても貴重でした。「引き出しが多い」というのでしょうか、STORYでは毎号読者さんの声を集めリサーチしたうえで誌面を作っているそうですが、その膨大なストックから厳選された情報を提供いただけます。この生きたアドバイスがもらえるのが、他にはない大きな魅力ではないでしょうか。私のお客様は30代、40代が多いこともあり、すぐに実践に生かすことができました。
オンラインストアをチェックして商品画像を使って架空のコーデを組む課題も、本当に勉強になりました。その場にあるものでパパっとコーデを組むのは慣れないと難しいと思うんですが、それができるようになったのは講座での訓練のおかげだと思います。私は画像でコーデを組んで資料としてお客様に差し上げているのですが、これがとても好評なんですよ。
―この講座ならではのメリットはありましたか?
認定パーソナルスタイリストとしてSTORY本誌に載せていただいたり、STORYwebではファッション対談の記事を掲載していただきました。個人でサロンをしているのですが、こうした記事を見て来店いただくお客様もいらっしゃるんです。やはり、全国区の雑誌に載ったということはお客様が私を選んでくださる理由のひとつだと思うので、こういったバックアップをしていただけるのがとてもありがたいです。これからサロンを始めたいという人に、ぜひお勧めしたいですね。
―今後はどんな活動をしていきたいですか?
やりがいのある仕事なのですが、ひとつ弱点だと思うことがあるんです。それは、お客様との接点が1回きりになってしまいがちなこと。一度診断すると、美容師さんのようにリピートされることは少ないんですよね。
そこで、今、私が目指しているのがおひとりの方に5年、10年と長く寄り添えるコンサルタントになることなんです。結婚や出産、仕事に復帰するなど人生の折に触れて、年を重ねることで変化する外見とともに内面からもサポートできるような、その方にとって「私にはあの人が付いている」という存在になりたいと思っているんです。
そのために、ファッションだけではなくコスメやメーク、カラーセラピーなどさまざまな勉強を継続しています。現在、資格を7つ保有していますが、まだまだ学びの途中だと思っています。
いろんな経験をして、いろんなことを乗り越えてきたからこそ、その方が人生を重ねるときに常にそこにいる――「この人なら」という存在になりたいと思うようになったのかもしれません。仕事も結婚も子育ても経験し、長年続けたチアではオーディションで選ばれるための“自分磨き”もしてきました。辛いこともありましたが、乗り越えられたことでそのすべてが今の自分につながったのだと思えるようになりました。
実は、STORY認定パーソナルスタイリストの認定をいただいてすぐに開業したんですが、開業届を出した同じ日に今の夫と再婚しました。ファッションやメークでワクワクする気持ちをもう一度思い出せたことで、どん底で止まっていた人生がもう一度動き出したように感じています。
チアでチームを全力で応援をしていたころのように、今度はファッションで誰かを長く応援する存在になれたら。これからも学びを深めていきたいと思っています。
撮影/杉本大希 取材/角田ひかる
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