「こちらメニューになります」って言っていない? アルバイトで使いがちな間違い敬語5つ

居酒屋やファミリーレストラン、アパレルブランドショップなどで、接客業のアルバイトをしている大学生は多いのではないでしょうか?

お客さまと接する仕事のため、言葉遣いや立ち居振る舞い、さまざまなところに気を配らなければなりませんよね。

そこで今回は、接客で使いがちだけれど、実は間違っている敬語を紹介します。

正しい言葉遣いを身につけると、自分の接客に自信が持てるようになり、さらにアルバイトが楽しくなるはずです。

 

(1)「~でよろしかったですか」

お客様へ確認するときによく使われているフレーズ。いま現在、相手に確認をしている状況なので、過去形になっているのはおかしいですよね。

「~よろしいですか」「~でよろしいでしょうか」が正解です。

ほかにも「~でお間違いないでしょうか」などの言葉でもよいですね。

(2)「こちらメニューになります」

“なります”は、「生卵を茹でると、ゆで卵になります」というように、基本は変化するときに使う言葉です(※ 結果“このようになる”というように、状況を説明するときにも使います)。

メニューは、何かが変化してできたものではないので、“なります”を使うのはおかしいですね。

正しくは「こちらメニューでございます」です。

(3)「コーヒーの方をお持ちしました」

“~の方”は、方向を示すときや、AとBを比べたときの「こちらの方」というときに使う言葉です。

例文の場合はどちらにも当てはまらないため、“~の方”は不要です。「コーヒーをお持ちしました」が正しい文章です。

(4)「1,000円からお預かりいたします」

正確には、「あなたから1,000円をお預かりいたします」という意味の文章です。

“人から物を預かる”というように使います。1,000円は人物ではありませんので、おかしな文章ですね。

シンプルに「1,000円お預かりいたします」でOKです。

(5)「私的には~」

「私的にはこちらのスカートの方がお似合いだと思います」などと自分の考えを伝えるときに、“的には”が口癖になっている人がいます。これは間違った表現であり、使っていると幼い印象を与えますので注意しましょう。

「私は~です(このように思います)」だけで自分の気持ちは伝わります。

(3)と同様に、必要のない余計なものは付けないこと。「私としては~」という表現でもよいですね。

 

ご紹介した5つのフレーズ、つい使っていませんでしたか? 間違った言葉遣いは教養のない幼い印象を与えてしまいます……。

今のうちから正しい言葉を使っていきましょうね。

 

文/西谷依里子 画像/PIXTA(ピクスタ)(IYO、tsuppy、Fast&Slow、kikuo、つむぎ)