近年、スーパーなどでもよく見かけるようになった「植物性ミルク」。美味しそうだし身体にもよさそうで気になるけれど、実際どういうものかよくわからない……と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回はここ数年注目が集まっている変わり種系・植物ミルク3種類をご紹介します!
植物性ミルクって?
日本でも注目されつつある植物性ミルクですが、世界でもその市場規模は拡大しつつあります。2020年には226億米ドルだったのが、2026年には406億米ドルにまでなると予想されており、なんと2倍近くにまで達する見込み!今後どんどん消費されることがわかっているのですね。
日本でも2020年に豆乳は前年から5.3%、アーモンドミルクはなんと48%も市場規模が増えているのだそう。たしかにスーパーでも大容量タイプの植物性ミルクを見かけることが増えたような気がしますよね。
なぜ今、ここまで植物性ミルクが注目を集めているかというと、健康面と美容面でとても嬉しい効果が期待できるからなんです。
- 牛乳よりも低脂質
- 肥満・生活習慣病のリスクを高めると言われている「飽和脂肪酸」がほとんど含まれていない
- 整腸作用が期待できる食物繊維が豊富
- ビタミンBやE、カリウムが多く含まれており、美肌効果やむくみ改善、しみ・シワの予防が期待できる。
- 乳糖不耐症やヴィーガンの方でも摂取できる
さらに、温室効果ガス・土地利用・使用水量のいずれにおいても環境負荷を低減できるということで、様々な観点から植物性ミルクを購入する人が増えているんですね。
変わり種系・植物性ミルク3種
植物性ミルクには有名なものだと「ソイミルク(豆乳)」「アーモンドミルク」「オーツミルク」があります。このあたりは飲んだことある方も多いはず。しかし、最近では注目の変わり種系ミルクの「ライスミルク」「ピスタチオミルク」「ヘンプミルク」も登場しています。これらは……どんな味かちょっと知らないですよね。
そこで今回は「ライスミルク」「ピスタチオミルク」「ヘンプミルク」についてその特徴や魅力を、それぞれのメーカーさん・輸入元さんに教えてもらいました!
さっぱりとした甘酒のような味わい「ライスミルク」
ライスミルクについては、「発酵ライスミルク」を販売する福光屋の広報担当、岡本さんにお聞きしました。
米と水でできた日本人になじみ深い植物性ミルク
「ライスミルク」は米と水でできた植物性ミルクで、軽やかな味わいとミルクのようなテクスチャーが特徴です。ヴィーガン(完全菜食主義者)の方やベジタリアン(菜食主義者)の方でも摂取でき、さらに乳、大豆などの食物アレルギーをお持ちの方でもOK。
発酵由来のアミノ酸・糖(ブドウ糖、オリゴ糖など)を含有しており、アレルゲンゼロ・コレステロールゼロ・乳糖ゼロ・脂質ゼロなのが嬉しい効果です。
甘酒より甘さひかえめでアレンジしやすい
同じくお米を麹で発酵させる麹甘酒と比較すると甘さが抑えられているのでお菓子づくりや料理にも使うことが出来ます。プロテインや青汁をライスミルクで割って飲んでいる方も多いのだそう。
特に福光屋の「発酵ライスミルク」は厳選した国産の契約栽培米と、白山を水源地とする天然水だけを原料としており、精米や製麹、米麹の配合比率、糖化醗酵、仕上げ濃度、質感処理、加熱殺菌など、すべての製造工程に独自のノウハウを生かしているのが特徴です。
ナッツの濃厚な味わい「ピスタチオミルク」
ピスタチオミルクについては、「137ディグリーズ ピスタチオミルクオリジナル」を販売するハルナプロデュースの商品企画担当、臼倉さんにお聞きしました。
「ナッツの女王」と呼ばれるピスタチオのミルク
ピスタチオは「ナッツの女王」と呼ばれ、香ばしく上品な味わいが特徴です。「137ディグリーズ ピスタチオミルクオリジナル」にはピスタチオにコクのある味わいのカシューナッツをブレンドし、濃厚なナッツミルクに仕上げています。さらにココナッツの花蜜をブレンドしているので、ほんのり甘い優しい味わいに。そのまま飲むのはもちろん、グラノーラにかけたり、コーヒーと合わせてプラントベースラテにするなど、色々な楽しみ方ができます。
ピスタチオそのものの香りや濃厚な味わいが特徴
「137ディグリーズ ピスタチオミルクオリジナル」はエキスやパウダーではなく、ナッツそのものを工場でローストし粉砕しミルクを抽出するので、
ピスタチオやカシューナッツそのものの香りや濃厚な味わいが楽しめるのが嬉しいポイント。ピスタチオはビタミンEや細胞の水分バランスを整えるカリウム、タンパク質代謝を促すビタミンB6が豊富でうるつやお肌に興味のある方必見です。またカシューナッツには、ビタミンB1は糖代謝を促すビタミンB1が含まれています。
必須脂肪酸が豊富に含まれる「ヘンプミルク」
ヘンプミルクについては、「EcoMilヘンプミルクストレート(無糖)」を輸入販売するプレマ株式会社プロモーションセクションの内田さんにお聞きしました。
「ミラクルフード」と呼ばれるほど栄養価が高いミルク
ヘンプミルクは、「ミラクルフード」と呼ばれるほど数ある植物性ミルクの中でも特に栄養価が高いミルクです。体内で生成できない必須脂肪酸のうち9種類が含まれており、現代人に不足しがちなカルシウム、鉄分、各種ミネラル、ビタミンD、葉酸、食物繊維など体に有益な成分が含まれています。
ヘンプは日本では縄文時代から食材や衣類に利用され、その後、漢方やマクロビオティックでも用いられてきました。麻の実には、良質のタンパク質や脂肪酸をはじめ、カルシウム、鉄分、ビタミンD、葉酸など、体に必要な栄養がそろっています。
ラテやスムージーなど様々な楽しみ方がある
コーヒーや紅茶などお好みの飲み物に入れて植物性のラテに、また果物や他のスーパーフードと混ぜてスムージーなどのドリンクにするなど、様々な方法で楽しむことが出来ます。
「EcoMilヘンプミルクストレート(無糖)」は有機JAS認定品で、ラクトース(乳糖)・グルテンフリー・シュガー・甘味料フリー・コレステロールゼロ・乳製品不使用・保存料・着色料無添加、と身体を気遣う方に嬉しいポイントがたくさんあるのだそう!
これまであまり知らなかった植物性ミルクのすごさに改めて驚きました。これからますます注目が集まりそうな植物性ミルク。そのまま飲んだり、シリアルにかけたり、コーヒーに入れたりと様々な方法で生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
取材・文/松本果歩