専門家に聞いた「デリカシーのないパパは、どう扱えばいいですか?」
デリカシーのない夫はどうすればいいですか? 専門家に聞きました。
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思春期の娘に・・・デリカシーのないパパの「ありえへん逸話」17選
母親と父親の関係が安定していれば、娘は「お父さんはいい人だ」と思うもの
小野寺敦子先生
東京都立大学大学院人文科学研究科心理学専攻博士課程修了。心理学博士。専門は発達心理学、家族研究。著書に『手にとるように発達心理学がわかる本』(かんき出版)、『親と子の生涯発達心理学』(勁草書房)など。
デリカシーのない夫は、厳格な父のもとで育ったり、きょうだいが男だけだった場合に多いとされていますが、完全に直すことは難しいかもしれません。
特に「女はこうだ!」の価値観が残っている夫を妻がどう変えていくかは難しい問題です。読書でも映画でもいい、幅広い価値観に触れてもらい、いかに自分が古い価値観に縛られているかを意識してもらいましょう。
父親は、2つの面で娘に影響を与えると心理学では考えられています。
1つ目は初めて意識する「男性」の異性像モデルだということ。2つ目は職業モデル、女性のキャリア形成に影響する「道具的役割」と言われていました。女性はそれに対し「表出的」とされ、家庭内を心理的に支え、家族を調整する役割です。ところが今は妻も、同等の立場や経済力を持つようになったので、大事なのはやはり異性像としてのモデル。
では、娘は父親のどういうところを見ているのか。それは両親の夫婦関係です。〈夫婦がラブラブ〉ということでなくても、〈一緒に散歩や買物に行っている〉〈喧嘩をしてもそこそこ平穏な関係を築いている〉……。そんな関係を見て、〈女性のお母さんがいいと思っているなら、お父さんはいい人なんだ〉と感じるのです。
母親とどういう関係性なのか、一歩引いてよく観察しています。だから母親は娘に対し、夫へのネガティブ発言をしないことが大切です。ネガティブ像をインプットさせるのでなく、些細なことでも「さすがパパ」とポジティブ発言をしてあげてください。
一方で、父親とは違うタイプの男性がいいと答える女の子たちも半分います。だからもうデリカシーのないパパは“反面教師”と捉えてしまってもいい。私も父とは正反対の優しい夫を選びましたから(笑)。
デリカシーのない夫は『こうしましょう!』
・ 価値観を変えさせる! 古さを自覚させる
・ 平穏な夫婦関係を見せる夫を非難し続けない
・ 夫は「反面教師」でいいと割り切ってしまう
<子供に質問①>Q.お父さんと話すのは楽しいですか?
小野寺先生がワコールと一緒に手がけた調査から。お父さんと話すのが楽しいと思わない子が、男の子は6.7%しかいなかったのに対し、女の子では約3分の1もいたとはビックリ!
<子供に質問②>お母さんと話すのは楽しいですか?
令和の子どもは、男女ともお母さんと話すのが楽しいと思う子は9割前後。
*「10歳キラキラ白書 2020年度版」より 調査概要 調査期間:2019年8月~2020年1月 対象:10歳の女子436名、10歳の男子254名 方法:インターネット調査
撮影/西 あかり 取材/東 理恵 ※情報は2022年9月号掲載時のものです。
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