見た目はスイーツ!シガールでお馴染みのあの名店が手がけた「秋映えフルコース」のお味は?
まるでワイン!紅茶とのペアリング
新型コロナウィルスの影響で、一時ディナー営業を休止しており、この度、完全予約制でディナー営業を再開する「BLUE BRICK LOUNGE・ブルー・ブリック・ラウンジ」さん。この日を待ち望んでいた方も多いのではないかと思います。閑静な南青山にあるヨックモック本店に併設され、テラスを囲んだゆったりとした空間で秋の味覚が堪能できる限定のディナーコース「秋の実り」です。
秋は特に素材が豊富になる季節で、期待も膨らみます。さらに、スイーツに見立てたという新感覚のコンセプト。どんなお料理が出るのだろうとワクワク。
まずは、ウェルカムティーのダージリンのセカンドフラッシュ、「アヴォングローブ茶園」の「インペリアル」のアイスティーから。黄金色でまるでグラスに注ぐと白ワインの様。蜂蜜を思わせるまろやかで華やかな香りでウェルカムティーにはぴったり。芳醇な味わいでワインの様に楽しめます。
実は、お酒が飲めない私。フルコースを頂く時に、ドリンクのチョイスが難しいのですよね。ノンアルコールのカクテルなどは甘すぎて何杯も飲めないですし、お茶類もそれほど種類がない場合が殆ど。水か同じ種類のアイスティーをずっと飲んでいることが多いので、お酒を飲む方とご一緒する場合、お相手がお代わりする場合、気を使わせてしまうかもと思うことが多いです。お料理とペアリングでワインを飲むようにいろんな紅茶が楽しめるのが嬉しいです。
まるでスイーツなお料理!?
一品目から驚きの可愛さ!コロンとした丸いフォルムのカラフルなフルーツや野菜、ピンクや黄色のプルプルとしたゼリーの様な見た目で、どう見てもデザートにしか見えません。でも、中身は、海の幸をふんだんに使った「牡蠣とウニのショーフロア・秋のサラダ仕立て」の前菜です。素材を丸く仕上げてよりスイーツらしさを出しているそうです。
食べてみるときちんとお料理!むしろ、デザートの様に美しく仕上げる為に、より手が込んでいて、生クリームでコーティングした牡蠣とウニのショーフロアはどちらも濃厚な味わいで、ぷるんとした食感も楽しく、泡のクリームのカルダモンやドライフルーツがアクセントとなって前菜らしくさっぱりと頂けます。
ペアリングの紅茶は、ダージリンのファーストフラッシュ。新芽の爽やかな香りが魚介の美味しさを引き立てます。
お次は、スープの「フランス産フォアグラと坊ちゃんカボチャのフランポルチーニ茸のデュクセル熊本産のあか牛のコンソメ」です。
秋の味覚が凝縮された一皿で、フォアグラのコクとカボチャの甘味、ポルチーニ茸が凝縮されたデュクセルと何層もの味わいが楽しめます。そして、何といってもあか牛のすね肉と香味野菜を煮込んだ特製のコンソメスープが絶品です。
お皿の隣には秋らしい紅葉があしらわれ、付け合わせには柿のソースと栗が添えられていて、こちらもスイーツの様な一皿になっています。
そして、待ちにまったお楽しみのメインになります。前菜、スープの演出が既に素晴らしかったので、メインはどの様になるのかと期待していると、お馴染みの形をしたお料理がお皿に!
ヨックモックを代表する焼き菓子のシガールに見立てた「さつまいものワンド」に「柿のタルトタタン」、そして、「シャラン鴨の燻製ロースト」です。
ちなみに、「シャラン鴨の燻製ロースト」は別皿に燻製した煙が込められたお皿で運ばれ、開けると煙が飛び出し、香りも楽しめるというサプライズ演出もありました。
シガールに見立てた「さつまいものワンド」はカリッと香ばしく、ソテーしたキノコが詰まっています。紫芋のピューレも彩りを添えています。「柿のタルトタタン」はスターアニスで柿をコンポートし、バルサミコ酢でキャラメリゼしたもので、スイーツの様な味わいもあるのですが、お料理としても美味しく、お料理とデザートの完璧なマリアージュ。
こちらも見た目はまるでスイーツなのにしっかりボリュームのあるお料理で見た目と味のギャップが面白い一品です。
紅茶はインドビハール州の「ダックティー」の「ブラックフュージョン」。お酒を飲まない代わりに、紅茶は大好きで、ダージリンは季節ごとにファーストフラッシュやセカンドフラッシュを揃えたり、キッチンの戸棚の半分くらいはお茶の缶が占領している程です。自称紅茶好きの私ですが、今回、「ダックティー」は初めて頂きました。
四種類あるという「ダックティー」のうちこちらの「ブラックフュージョン」は口当たりがよく、とてもまろやかな喉越しで、紅茶の苦味が苦手という方にも美味しく頂けるのではないかと思います。ふくよかな風味がお肉ととても合います。
デザートは「熊本産和栗のモンブランと洋なしのソルベ」。モンブランの下にはイガグリをイメージしたカダイフで飾られ、周りには紅葉や栗があしらわれ、秋らしい仕上がりになっています。洋梨のソルベも甘酸っぱくさっぱり上品な味わい。紅葉はシロップ付けの食用紅葉に砂糖をまぶし、パリッと乾燥焼きになっており、飾りだけではなく、美味しく頂けるのも驚きでした。
ペアリングの紅茶は「ダックティー」の「グリーンダイヤモンド」。貴重な「ダックティー」を二種類も楽しめるのは紅茶好きにはたまらないですね。ハンドメイドの釜炒りの緑茶で、釜炒りの時に織り込まれるスモーキーな香りが緑茶の柑橘の爽やかな渋みに加わり、お肉料理の後のお口直しとデザートの間に頂くのにぴったりなお茶でした。
最後のプチフールは焼きたてのフィナンシェ。表面はカリッと香ばしく、中はしっとり。焼きたてならではの美味しさです。
最後の紅茶は、ダージリンのセカンドフラッシュ。ダージリンの誇る「ギタパハール茶園」で、ダージリン特有のマスカテルフレーバーが味わえます。コースの最後にふさわしい一杯でした。
予約は9月8日から!
洋菓子専門店の「ヨックモック」さんならではのスイーツ仕立てのフルコース。他では味わえないユニークな演出で楽しませてくれます。
今回、紅茶とのペアリングなので、いろんな種類の紅茶がお料理と一緒にワインの様に楽しめますし、アルコールとのペアリングコースもあるので、お酒を嗜む方、そうでない方が一緒に楽しめるのも嬉しいですね。また、このご時世、お料理を召し上がる時に、アルコールを控えている方もいらっしゃると思うので、今の時代の流れにあったコース仕立てだと感じました。
紅茶好きにはたまらないコースですが、そうでない方も紅茶に興味が持てる内容になっていて、お料理と合わせることで香りや味覚が広がり、紅茶はスイーツ頂くものという固定概念が外れ、私自身、大変勉強にもなりました。
秋の味覚が堪能できる季節限定の新メニュー「ディナーコース 秋の実り」は9月15日(木)からヨックモック青山本店「BLUE BRICK LOUNGEブルー・ブリック・ラウンジ」にて完全に予約制でスタートです。初めてのディナーコースの展開となりますので、ご予約はお早めに☆ 予約は9月8日(木)からです。