ベンチャー企業社長でモデル・申真衣さん「”追っかけ”くらい憧れる人」
VERY8月号「しんまいちゃんはソフィア・コッポラが好き♡」ご覧になりましたか? これは、VERYモデル申真衣さんがリアルにソフィア・コッポラの大ファンであることからスタートした企画。今回は申さんの“ソフィア・コッポラ愛”をさらに語っていただきます。
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中高生時代のお気に入りは
“ミルフェ”のTシャツに
シマロンのスキニー
’84年生まれで、中高生時代は「MILKFED.」が大好きでした。お小遣いもたくさんあるわけじゃなかったから、Tシャツ一枚買えたらうれしい年頃。シマロンのスキニーにミルフェのTシャツを合わせたり、赤いハートのキーホルダーなんかも持っていました。懐かしい!
雑誌でディレクターであるソフィア・コッポラのことを知ったのは15歳の時。かっこいい!と思って、監督として長編第一作の『ヴァージン・スーサイズ』を観たんです。それまで観ていた映画とは全く違うあまりのかわいい世界観に驚き、ステッカーを買って帰ったのを覚えています。
今回この企画をやらせてもらって「こんなに好きだったんだ」と改めて気付くことが多くて。たとえば背伸びして手に入れたルイ・ヴィトンのコラボバッグは、シンプルでエターナルなところが今も好き。発売当時フランス版VOGUEのエマニュエル編集長がゆるっとした感じで持っていたのがカッコよくて、私もスーツに合わせて会社に持っていっていました。大きいから「夜逃げでもするの?」なんて言われたこともありましたが…(笑)。
あまりメディアに登場しないから、シャネルなどのショーで彼女が写っているものをすべてチェックしているんです。追っかけみたいですよね(笑)。ジュエリーの使い方も参考にしていて、今真似したいのはシャネルのバングルを両手につけること。両手につけているのにトゥーマッチな感じがしなくて素敵なんです。カルティエのパンテールも彼女と同じものを持っています。ダイヤが入っていないところが彼女らしいなって。ティーンの頃から憧れの時計で、一度廃版になってしまったのですが、リローンチされる際、プロモーション映像の監督がソフィア・コッポラだったから絶対に買おう!って。ちょうど昇進が重なったこともあり、夫がプレゼントしてくれた記念の時計です。
撮影/渡辺謙太郎
一人でパーク ハイアット 東京で
「寂しいごっこ」をしたら、
家族に会いたくなりました
彼女の映画はセリフが多くなくて余白がある、言葉より映像や音楽で感情を伝えてくれるところに惹かれます。一番のお気に入りは『SOMEWHERE』。LAに詳しいわけじゃないけれど、光や緩い優しい空気が流れているところ、切なさ、孤独感があって、すべて説明的ではないところがたまらない。彼女の映画って、すべて孤独感が強いですよね。ほとんどのCDは処分してしまったけど、ソフィア・コッポラの映画のサントラだけは手放せませんでした。
もちろん、『ロスト・イン・トランスレーション』も大好き。今もサントラを聴くとキュン♡とします。映画公開当時はその舞台、パーク ハイアット 東京に自力で泊まれる年齢ではなかったけど、大人になって彼氏がいない誕生日に一人で泊まったことがあります。サントラをかけて、一人で「寂しいごっこ」をしました(笑)。でも、あの映画はつまらない人からしたらつまらないらしいんです。夫にも観せたのですが、最後までもたず寝てしまいました(笑)。だからソフィアの映画は私一人で楽しむもの、と思っています。
最近、夫の一人旅が続いたとき、久しぶりに一人でパーク ハイアット 東京に泊まりました。ワンオペで疲れていたので「私もお休みいただきます!」って。サントラを持っていったものの、部屋にプレイヤーがなくてBGMは断念…。バーに行ったり、一人でまた「寂しいごっこ」をしたのですが、急に寂しくなっちゃったんです(笑)。「寂しい! 早く帰りたい!」って家族に会いたくなって、そんな自分にびっくりしました。でも、相当なリフレッシュになって、いいお休みになりました。
PROFILE
申 真衣
シン・マイ 1984年7月28日生まれ。大学卒業後、外資系金融会社に勤務。現在は、ベンチャー企業の社長でありながら、VERYのカバーモデルも務める。2人の女の子ママで、実はBTSが好き。
取材・文/有馬美穂
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