【話題のNFTアーティスト親子】草野絵美さんが考える「子どもの好奇心の伸ばし方」
小学生NFTアーティスト・Zombie Zoo Keeperのママで、3月に書籍『ネオ子育て』を出版し、自身も起業家・アーティストとして活動する草野絵美さん。知的好奇心を伸ばすことを大切にしながら9歳と1歳の兄弟を育てる草野さんにコロナ以降、おうち時間が増えせっかくなら有意義に過ごしたいというママたちのお悩みに対して、親も一緒に楽しみながら子どもの好奇心を伸ばすヒントを教えてもらいました!
▼草野絵美さんインタビュー記事
・草野絵美さん【話題の小学生NFTアーティストの母として決めている子育てルールは?】>
・【子ども向け動画・知育アプリ8選】小学生NFTアーティストのママが「これなら見てOK!」と決めているのは?>
我が家では、子どもの気になる!を発見したら「みんなで楽しめることをしよう会議」を開催しています。
子どものやりたいことや好きなものに何でも付き合っていたら親だって退屈しちゃうし、私もパパも楽しめる方がいいなと単純に思ったので、我が家では「みんなで楽しめることをしよう会議」をしています。子どもから「◯◯が気になる」とか「こういうことしようよ」と誘われた時に、どうしたら家族みんなが楽しめるだろうと話し合います。そうすることで、当初あるアイディアをアップデートする練習になりますし、プロジェクトみたいにするとワクワクできるんです。たとえば、新型コロナウイルスのパンデミック期に、息子にウイルスはどうやって生まれるかや、なぜ感染したら危険なのかを質問されたので、一緒に『はたらく細胞』というアニメや漫画を見ました。そこから図鑑や本を揃えたり、息子と一緒に工作でウイルスを作ったり。「ママは、好酸球と好中球を作って」と指示されたりしながら、親子で知識を深められて楽しかったですね。
ママだけが全部一人で担おうとせず、恐竜はパパ歴史ならじいじなど、家族みんなで役割分担してみては?
子育てって退屈なこともあるかもしれないけど、私は基本的に何でも興味深いと思うようにしていて、親も知的好奇心を絶やさないことが大事かなと。恐竜は正直面白くないかなぁと思いつつも、やるならとことん勉強しよう、せっかくなら子どもと一緒に共有した方が楽しいんじゃない?と考えるようにしていますね。でも、全て私がつき合うわけではなくて、ものによってはパパの方が詳しいこともあるし、そこは役割分担しています。「はたらく細胞」は私が一緒にハマったけど、息子が好きな武将はあまり興味がなくてパパの方が詳しかったり、さらに言うとじいじが歴史小説が好きだから歴史はじいじ、石の話はばあばと、得意分野を家族で振り分けています。息子も恐竜の話ならパパとした方が楽しいし、いい石を見つけるとこれはばあばに見せたら喜ぶなとか思ってるみたいです。息子が一時期ハマっていた「妖怪ウォッチ」も、私は全然好きじゃないし何が楽しいんだろうと思ったりもしました。妖怪のルーツの話なら興味を持てる落としどころもあるのでそこからアプローチしたりして。「ママ、妖怪ウォッチはよくわからないけど、昔の妖怪のことを調べてみたよ」と言うと、息子も興味を持ってくれたり。自分なりに切り口を探してみたらいいかなと思います。武将だって、もしかしたらイケメン武将のドラマがあって、ママがハマるかもしれないし。子どもが何かにハマることは大切にすべきなので、そこは根気よく付き合ったり見守ったりしたいですね。切り口を見つけるのが難しいなら、生徒役に徹するのもアリだと思います。「これ、どういうことなの?」とか「なんでそんなこと知ってるの?」とたくさん質問して聞き役に回ると、子どもも積極的に調べてくれたりするので。何かにハマることで役に立たないことってないと思うんです。調べたり覚えたりするのは脳のシナプスを繋げることにもなるし、親がいっぱい質問するのはいいことだと思います。
少しでも興味がありそうなものは、先回りして図鑑や本を与えています。
とにかく子どもを観察することですね。あとは、何にハマるかわからないので、いろんな情報を与えます。息子が「Minecraft」でお城を作っていたので、お城に興味があるのかもしれないと思って城の図鑑を置いてみたり。少しでも興味があるのかなと思ったら、先回りして、詳しく書いてある漫画や図鑑を図書館で借りてきて与えます。そこから本人がハマってどんどん深めていったり。アプローチの方法は一つとは限らなくて、たとえば英語で話しているアニメを見せたら英語に興味を持つかなと思ったらあまりハマらなくて、英単語のゲームの方がハマったり。私が気づかなくてパパが気づくこともあります。たくさんのコンテンツを与えてみたらいいと思います。アプリを入れる時も、英語、数字、文字といろいろ入れてみて、どのアプリを一番多く使っていたかをチェックすれば、本人の特性がわかりますよね。そうやっていろんなものをちりばめておきます。でも、子どもってそのときどきで、必ず何かには没頭してるんです。英語も数字も興味ないけど「アンパンマン」にハマっているなら、それでいいと思うんです。
アンパンマンだって、好奇心を伸ばすきっかけになります。
例えば、アンパンマンのストーリーって実は面白かったりしますし、「アンパンマンの体ってどうなってるの?全身スーツだけど、中身は空気っていう説があるよ」とか「どうしてクリームパンダだけ、パンじゃなくてパンダなんだろう」とか「ドキンちゃんって何の菌なの?」とか空想科学的に考えていくこともできると思います。アンパンマンだから深掘りすることがないと諦めるんじゃなくて、何か切り口がないかなと親が探してあげることが重要です。そうやって親子で楽しみながら一緒にハマっていくことで子どもの知的好奇心を伸ばすことができるし、それがあらゆることへの意欲に繋がっていくと思っています。
<草野絵美さんプロフィール>
1990年東京生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。株式会社Fictionera代表取締役。アーティスト、東京藝術大学非常勤講師、Satellite Youngボーカルなど多彩に活動する。9歳と1歳の兄弟のママで、長男はZombie Zoo Keeperの名前でNFTアーティストとして有名になり、現在はZZKのロードマップ策定やIPを担当。「話題のNFTプロジェクト『新星ギャルバース』ではクリエイティブディレクションを担当し、世界最大のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaで24時間オールジャンル売上ランキング1位を記録」7月末には新刊「おうちじっけん号」の発売を予定。Twitter:@neokosodate
『親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て』(CCCメディアハウス刊/¥1,540)
若くしてママになった草野さんが、子どもと対等な関係を築くために心がけたこと、親子で知的好奇心を伸ばすための方法やネットとのつき合い方、マネー教育、多様性への理解など、令和の子育てに参考になるヒントがたっぷり綴られています。
あわせて読みたい!
・草野さんインタビュー小学生NFTアーティストのおうちデジタルルール>
・知りたい!しんまいちゃんとVERYママたちの「我が家の習いごと」事情>
・香薫®️ウインナーが主役のレシピ!“朝ごはん係”で育てる子どもの自己肯定感>
取材・文/宇野安紀子