皮膚科医師に聞いた「意外と知らなかった、大人の肌ケア」のポイント
「スキンケアが浸透しづらい」「ベースメークがなじみにくい」…30代になると増えるお悩みの数々。加齢やストレスなどの原因により、肌の代謝サイクルが滞っている可能性大!?なんとなく知ってるけどちゃんと知らなかった、最も大切なスキンケア――そう、「角質」を制する者が美肌を制します!
これやってたらヤバい!
そもそも角質って?
皮膚には「真皮」と「表皮」がありますが、角質ケアで重要なのは「表皮」。その深い部分に「基底層」があり、新しい細胞が作られるにつれて肌表面へと上がっていきます。「有ゆう棘きょく層」は表皮の中で最も厚みがあり、基底細胞の分裂によって真皮から酸素や栄養素を受け取る働きをしています。「顆粒層」は「角質層」が正常に機能するために必要な細胞間脂質を作るところ。そして死んだ細胞である角質と細胞間脂質がくっついたものが「角質層」と呼ばれ、肌の表面を覆い外的刺激から守る役割をしています。
「なんだか不調…」の原因はすべてここにあり?
肌をキレイに見せるためには角質ケアが欠かせない。バリア機能が高いキメの整った角層を育んで
そもそも角質とは、肌のバリア機能の要。外の刺激から守って、内側から水分が出ないようにする仕事を、最前線で行っているイメージです。肌をキレイに見せたいなら、まずは角質が整った状態にすることが不可欠と言えます。角質は、薄すぎるとバリア機能が下がって荒れやすくなり、厚すぎるとくすみやごわつきの原因に。肌のターンオーバーは、加齢やストレス、季節によって変化します。30代からはターンオーバーの周期が遅くなり、角質が溜まりやすく。また、最近はマスク擦れや真夏の紫外線から肌を守ろうとさらに角質が厚くなる傾向が!なので今こそ角質ケアを取り入れれば、肌をキレイに見せられます。角質ケアで大事なことは「症状がある部分に行うこと」。顔全体をマップで考えると、肌質や肌悩みが異なるはずです。例えば、Tゾーンは皮脂分泌が盛んで角栓が詰まっていても、Uゾーンは乾燥している場合は、TゾーンだけをケアすればOK。乾燥しやすい部分は、洗顔でも擦らずに泡を置くだけ、ふき取りはコットンをスライドさせず優しく置いて→離すだけでもいいんです。そして角質ケアをした後は肌の水分が逃げやすいので、しっかり保湿をするのがマスト!角質ケアを制して、ぜひ健康的な美肌を実現してください。
お話を伺ったのは…
医師 友利 新先生
内科・皮膚科医師。都内クリニックに勤務する傍ら、医師という立場から各メディアで美容を啓蒙。YouTubeは登録者数67万人!
イラスト/☆まかりな☆ 取材/亀井友里子 撮影協力/Compartment. 再構成/Bravoworks.Inc