女性人気上昇中! 三上悠亜さんが歩んできた山あり谷ありの半生【前編】
自身の閃きを信じ、アグレッシブに生きる女の子にフィーチャーしたスペシャルインタビュー。アイドルとして活動後、AV女優としてデビューした三上悠亜さんが、山あり谷ありの半生を語ります。
「私を変えてくれたのはアイドル。好きなことをコツコツ発信して、少しずつ夢に近づきたい」
――元アイドルでありながらAV女優としてデビュー。SNSで着実に女性ファンを増やし、今や圧倒的人気を誇るスターとなった三上悠亜さんですが、元々は人前に出るのが苦手だったとか。
小さいころは控えめで目立つのが嫌いでした。お母さんっ子で、お母さんがいないともう死んじゃうみたいな。ひとりで公園に行って遊具とかで遊ぶのも苦手で。遊びたい気持ちはあるけどお母さんと離れるほうが怖かったんです。
――そんな三上さんが初めて好奇心を抱いたのはなんですか?
アイドルです! 小学校低学年で初めて松浦亜弥さんを見たとき衝撃を受けて、そこからもうずっとハマっていました。自分がこうなりたいではぜんぜんなくて、ただただすごく好き。この人をずっと見ていたいと思って、家中にポスターを貼ったりCDに囲まれていて、今だにそのころの部屋のことをお母さんにめちゃくちゃキモかったって言われます(笑)。高学年になるとライブに行く許可が下りて、最初はお母さんについて来てもらいました。それからはひとりでも行くようになって、もう毎週ライブに行ったりしてましたね。
――ひとりで公園に行くのも嫌だった子がライブに行くってものすごい冒険ですよね。
そうですね、それぐらい好きでした。ひとりじゃ何もできなくて引っ込み思案だったのに、すごく行動力が身について。ちっちゃい小学生がおじさんに囲まれて、ステージもよく見えないけどそれでもアイドルと同じ空間にいるだけでうれしくて。私のことを変えてくれたのはアイドルだなぁって心から思います。
――おしゃれにも興味が出てくるころですが、ファッションでもアイドルの影響を受けましたか?
アイドルっぽい髪型とか服装は好きでしたね。でも中学生くらいまでは全部お母さんプロデュースで、毎日お母さんが選んだ服を着て、髪も毎日お母さんに結んでもらってました。お母さんがおしゃれ好きだったから、その影響で洋服も好きになったし自分に引き継がれたセンスもあると思います。私自身は当時人気だったナルミヤの服がすごく羨ましくて。一度お願いして買ってもらったんですけど、せっかくだからと思ってすごく大きいプリントが入った服を選んだんですよ。そしたら確かに似合わなくて。お母さんに選んでもらった服を着てるほうが可愛いって気づいて、それ以降自分の願望を出すのはやめました。
――中学生になって変化はありましたか?
アイドルは大好きなままでしたけど、少しやんちゃな時期でした。自分の欲にまかせていろいろやっちゃってましたね。友達と夜遊びしたりとか……。お母さんの言うことも無視するし、お母さんにとっては暗黒期。小学生まではなんの疑問もなくやってた勉強も、なんのためにやるんだろう? 私の人生に理科とか必要ないって思って放棄しました。勉強しなくてもいいキラキラしたところで働きたいと思って、そこでアイドルになりたいって思い始めたのかもしれないです。アイドルしかない、芸能界に入らないと!って。
――まさに好奇心の赴くままに突き進んだわけですね。
やりたいと思うことだけやってましたね。中学校とか高校って限られた3年間なので、大人になったからこそやり直したいなぁとは思いますけど、そんなに後悔はしてないです。高校生からSKE48に入って学校の友達と遊ぶ時間はなくなっちゃったけど、中学校時代に思う存分遊んだおかげでがんばれました。
――アイドルグループに合格するまでの道のりはどうでしたか?
最初はハロプロのオーディションを受けていたんです。でもどこか諦めていたというか、入れないだろうと思っていて。そんなときほかのアイドルの募集を見つけて、余った写真で応募してみたら受かっちゃったんですよ。当時は寮もなくて「お母さんと一緒に上京しないといけない」って言ったら「そんなの無理だよ」って。まだ中学2年生だったし言われたとおり辞退したんですけど、それが自分のなかで「あのグループに入れたかもしれないのに」って引っかかって。そしたらSKE48のオーディションが始まって、名古屋でできるんだったらお母さんにも許してもらえる! と思って1期生のオーディションを受けました。それがまさかの最終審査で落ちて、もう一生オーディション受けない!ってくらい悔しかったんです。これから高校生にもなるし、落ちたらやめようと決めたラストチャンスの2期生オーディションでやっと合格しました。
――遂に夢のアイドルグループに加入して、自分のなかで変化はありましたか?
今だから言えることなんですけど、そこで満足してしまった感はすごくあって。上に上がっていく子達はみんな女優になりたいとか目標があるんですけど、私は「アイドルやれてる!」みたいな。自分が行く側だった握手会や公演に来てもらう側になって、すごく新鮮で楽しかったんですけど、競争心みたいなものはまったく生まれなくて。メンバーのことも大好きですごい仲よかったし居心地がよくて、「誰かより上に」じゃなく「みんなで楽しく」っていう気持ちになっちゃったんですよ。
――ではどんなことに好奇心を向けていたんですか?
アイドルは追いかけられないので、自分磨きをちょっとずつがんばっていました。グループの決まりがすごく厳しくて、髪を染めちゃいけないとかネイルもダメとかいろいろあったんですよ。逆にやりたい気持ちやフラストレーションがすごい溜まっちゃって。私はこうしたほうが絶対可愛い!っていう思いが強くて、グループのなかではたぶん問題児でした。ファッションも大好きで雑誌を端から端まで読んだり、おしゃれなメンバーから学んだり。ガーリーで甘いテイストはそのころから好きで今もずっと変わりません。
三上悠亜:1993年8月16日、愛知県生まれ。A型。SKE48の元メンバーであり、卒業後にAV女優としてデビュー。女性人気も非常に高くファッションブランド「miyour’s」も手がける。
Photo_Karin Ikeda Hair&Make-up_imutan Text&Edit_Saeko Kudo