東大シンママが振り返る「中学受験後の成長」とは?【お母さんが変われば子供が変わる⑤】
こんにちは。子育てスマイルナビゲーターのたかみほです。前回の記事で、
長期間にわたる中学受験において、勉強や通塾の習慣を組み入れて、親子でそれを何年間も積み上げていく…それを継続してきたお子さんも、併走してサポートしてきた親御さんも、今までの経過時間を振り返り、互いに家族同士でリスペクトし全肯定することが大切
とお伝えさせていただきました。また、中学受験は「親子の受験」です。「成長」をキーワードとし、《子どもの視点から見た成長》についてもお話しをしました。
今回は《親の視点から見た成長》について、考えてみました。
●兄弟同士の助け合い
小学校時代の次男は甘えん坊でした。私の出番はあまりなく、兄につまずいたところは教えてもらっていました。中学1年生の長男にとって、自分も中学校生活に慣れることや、自分の勉強方法を確立していく時期だったり、部活動も忙しい中でしたが、次男のために中学受験の頭に切り替えて、嫌な顔をせず教えてあげていました。私は「偉いな〜助かるな〜」と思いながら見ていました。
「中学受験は自分が通ってきた道だから弟にも教えてあげよう、放ったらかしにしないであげよう」という長男の優しさは、大学受験の時も変わることなく同じ姿勢で次男に勉強を教えてあげていました。次男にとっては、目の前に家庭教師がいて、その場で分からないところをクリアにできるので、長男がかなり重宝な存在だったと思います。
見ていて面白かったのは、国立大学の本入試本番の前、1月に受験する共通テスト(当時はセンター試験)の勉強中、ヨーイドンで時間を計って2人で問題を解き、どちらが高得点を取れるか競い合っていたことです。弟に付き合ってあげる兄の優しさもさることながら、競い合いとなるとお互いすごい集中力で取り組んでいる様子は見ものでした。
●ギブの精神
現在大学3年生の次男は、今でこそ芯を持ち、しっかりと自分の考えを持っていますが、自分の将来を考える際に、先を歩む兄の影響を受け、2年先の自分に重ね合わせ、たくさんの情報を得ながら、進路を決めていくことが多かったと思います。
自分の情報に加えて兄の情報も得ることができる弟の立場は、兄からしたら羨ましいと思う時もあるのでしょうが、それでも長男は惜しみなく何でも話してあげて、今もよく会話をして助け合う仲の良い兄弟です。
この長男の「ギブの精神」は、彼を取り巻く人達――弟や友人もみんな同じ考え方を持っており、情報の共有を常に行いながら、共に相談し合って日々を過ごしています。
就活情報についても、授業や試験勉強情報も、問題集も過去問も解答方法も、時間も…全てギブ&テイクをし、助け合いながらの学生生活を送っています。
2020年(大学4年生)の夏は、長男は大学院に進学するため、ひたすら院試の勉強のため過去問を解いていましたが、たまに難問に詰まると次男にも一緒に考えてもらって解決していました。
院試の受験勉強は、なかなか大変そうで、毎日朝9時から14時間くらい、1カ月間ずっと勉強をし続けていました。
その長時間の勉強をどう切り抜けていたかというと、大学の友人とZoomをオンにしながら、互いに話すわけでもなく、黙々とひたすら勉強をし続けるという方法をとっていました。Zoomが40分でタイムアウトすると休憩時間を設け、その休憩時間はLINEでグループ通話をしていました。
今までも受験を経験してきた彼らが編み出した「勉強法」や、「集中して踏ん張る力」、「苦楽を共にする友情関係」が相乗効果となり、一つのことを乗り終えていく…私は純粋に感動しながらその様子を見ていました。親としても見習うところがいっぱいあります。