作った料理に何か言う、グルメな夫に腹が立ちます【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.13】

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~ 第13回 ~

★ 夫がグルメすぎるというお悩み

夫が妙にグルメなことに腹が立ちます。私は料理は下手ではないと思うし、サボったことはありません。でも味の好みが違うのか、作った料理について必ずコメントが入り、味付けが足りないと自分で調味料をかけ始めます。子供もいるので、味の濃い料理ばかりだと体にも良くないと思い、自分だけ調節してもらえたらと思いますが、大体毎回そんな調子でコメントを言ってくるので、作るのも面倒くさくなってきます。そんなこと言うなら自分で作れ!と思ったり、直接言うこともあるのですが、フラストレーションが溜まっていく一方です」(M.M.さん/43歳)
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
舌が合わないんでしょうね。HARUKOさんは、彼氏がご飯作ってくれたときにコメントしますか?
HARUKOさん
HARUKOさん
私は、けっこう言う。好きとか好きじゃないとか。でも、この方はご主人が自分では作らないくせに、文句だけは言うっていうことに、腹が立つんだろうね。 でも実は、料理のこと以外でも、いろいろ不安が溜まってそうな感じ。いろんなことが気に食わなくなってきちゃったんじゃないのかしら。一度、夫婦関係をリセットしたほうがいいかもしれない。そうしないと、どんどん腹立たしいことが増えてきて、大嫌いになっちゃうかも。 グルメって言ってるんだから、彼の味覚は認めてはいるんだよね。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
味音痴とは書いてないですもんね。
HARUKOさん
HARUKOさん
美味しいよって言ってほしいんだよね。文句言われると、自分のことを否定されてるみたいな気分になるんじゃないのかな。すごく面倒くさい作業だけど、美味しいと言ってほしいという気持ちは伝えてわかってもらわないとね。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
私も、HARUKOさんがさっきおっしゃったように、もう、いろんなことが嫌になってきていて、その中の1つなんだろうなと思いましたね。そして多分今は、食事の場面で文句を言われないということが、彼女にとって、とっても助かるんだと思うんですよ。美味しいと言われなくても、せめて、とやかく言われたくないってこと。 料理は薄味なんですよね。なら、ベトナム料理屋によくおいてある、シルバーの調味料入れを買って、そこに、醤油も塩も酢も全部入れてテーブルにどーんと出しておくっていうのはどう? グルメなんだから、DEAN & DELUCAとかに行って、どことかの塩とか、おいしいバルサミコだとか、いっぱい調達してきて、味付けは自分でしてもらう。完成された味の料理が出てくるというデフォルトを変えちゃうんですよ。自分味付けにしてもらって、文句は言わないでもらう。
HARUKOさん
HARUKOさん
子どもがいると、薄い味付けにしているから、塩とか醤油とか言われるとすごくストレスになるんだよね。男は濃い味が好きだって、昔言われた思い出があるから私もわかるわ。この方は優しくされたいんだよね。文句言わないであげてほしいわ。

当連載は毎週金曜日配信です。
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撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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