周りに暴力を振るう自分の子に甘いママはどう対処する?【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.2】
40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!
第1回「夢中になれるものがない40代は、どうすればいい?」
<PROFILE>
ジェーン・スーさん
コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。
HARUKOさん
モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。
〜 第2回 〜
★ 自分の暴力息子かわいい問題
最近6歳娘の幼稚園に新しく男の子が転園してきました。その男の子がなかなかのやんちゃで、お弁当の時間に床に寝そべったり、先生が見ていないすきにお友達のお弁当にごみをいれたりしているそうです。学校で公園に行ったときにも、何もしていない女の子をいきなり後ろから押してけがをさせてしまったそうです。先生にはその都度注意を受けて、親にも状況をしらせているそうなのですが……。先日、放課後に学校のみんなで公園に行った時の事。お友達の自転車をずっと乗り続けているその子に、うちの娘が注意をしたら、2回脚をけられてあざが出来てしまいました。私はその場を見ておらず気が付かなかったのですが、娘がその子のママに蹴られたことを伝えても、「〇〇くんだめよ~」という柔らかい注意と息子へのハグだけで、娘には何のフォローもなかったそう。もちろん私に事実を知らせることもなく……。学校に伝えても、放課後のことなのでノータッチ。他の同級生もみな似たような嫌な目にあっています。息子も問題ありですが、ママの対応こそさらに問題な気がするのですが、この先どうお付き合いしていくか悩みです。(J.Tさん/41歳/主婦)
ジェーン・スーさん
こういうお悩みは多いみたいですね。お母さんたちってどう対処しているんですか?
HARUKOさん
うちの娘が保育園のとき、いつも同じ子にボーンって押されたり、殴られたりしたことはありましたね。うちの場合は一過性で大事にはならなかったんだけれど。それで本当にケガしちゃう子とかもいるしね。だから親にちゃんと言うことは言った方が良い。「本当に困ってます」って、真顔で言う。それで直らない場合は、常に見てるしかないよね。自分の子は自分で守るしかない。
ジェーン・スーさん
2回蹴られて、あざができたって、結構ですよね。私だったら多分マジギレで相手の親にどなりこみます。でも、その子は、単純に力が強いってわけじゃないですよね。何かストレスを抱えてるんでしょうか。なんでそんなにイライラしているのか。人の家庭に首突っ込むわけにはいかないけれど、何か問題がなければいいけどね。
HARUKOさん
あと、先生も何もしてくれないというのも考えものだよね。子どもが被害にあっても、ママ同士の関係を崩したくないから、泣き寝入りしちゃうお母さんもいるんですよね。
ジェーン・スーさん
ママ同士って、関係をかき乱すようなことはしにくいとは聞きますよね。もし、自分の子がいたらの話ですが、本人に嫌ということを、言わせる練習はするかもしれない。「痛いからやめて」と言えるように練習させる。
HARUKOさん
うちも、娘に、そういう練習をさせました。でも、女の子同士のすったもんだは、永遠と続きましたね。中1のときに、ボス的な子がいて、順番に標的を決めていじめていたんです。娘は無視していたんですが、その子がいないときだけ、喋りかけてくる友達がいた。娘は、そういう取り巻きみたいな子たちに腹をたてて「なんで彼女がいないときだけ喋りかけるの?」って言っちゃったんですね。そしたら、誰も喋ってくれなくなった。「違うクラスでお弁当食べなよ」とアドバイスしたけれど。娘は戦うタイプに育ちましたね。
ジェーン・スーさん
きちんと自分の言葉で、嫌とか言えるって大事ですよ。それは、練習しないとできるようにはならない。HARUKOさん、さすがですね。
HARUKOさん
子ども同士も親同士も、言うべきことは言う、というのは大事だと私は思うんですよね。
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撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美