長谷川京子さん、キャミ一枚@台所の反応は「想定外で驚きました」
大人気のモデルから女優に転身、最近ではYouTubeチャンネルで自宅での過ごし方や美容法、料理上手なママの一面も惜しみなく公開している長谷川京子さん。今年夏には自身が手がけるランジェリーブランドもデビュー。その裏には「女性はもっと自由になっていい」という裏テーマがあるのだとか。ママだから。もう若くはないから。女性を取り巻く無意識のブレーキについて「自由は自分からしか生まれない」という長谷川さん。ママになって衰えるどころかますますあふれる色気と美しさについてお話を伺いました。
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―長谷川さんを見て育ってきたVERY世代。20代の頃の「可愛い」から「色っぽい」へとイメージは変化。結婚や出産、年齢を重ねたことで女性像は変わりましたか?
私自身は変わっていないですが年齢によってイメージが変化してきたのではないでしょうか。ファッション誌のモデルをしていた20代の頃は雑誌内でモデルの棲み分けがあり私は身体も小さかったので、甘いテイストの服を着ることが多い“可愛い”担当でした。そのイメージはドラマのヒロイン役をやる上では良かったけれど、自分の中では「これは私じゃない」という思いも。反動からプライベートではストイックなデザイナーズブランドで固めて全身真っ黒だったり、尖った服ばかり着ていました。おおよそ男性にウケる雰囲気ではなかったので、今思えば『あの頃、“可愛い”を地で行っていたら』ともったいないと思うくらい(笑)。
イメージが本来の自分に近づいたと感じたのは30代半ば頃。結婚して子どもを産んだ母親と知られることで可愛いヒロインキャラではなくなるし、子育てに邁進することで露出も減って、いい意味でみんなの記憶から一度消えて一新されたのかもしれません。最近はバラエティ番組を通じて物言いが強い大胆な人と思われているみたい。すべての人に自分を知ってもらえるわけではないので、自分のイメージについては多少「どう思われてもいい」と思うようにしています。もちろん割り切れないこともありますが、自分の中の女性像をブレずに持ち続けることのほうが重要ですね。
―40代になった今、描く理想の女性像とは?
20代の頃から変わらず理想は媚びない色気のある女性。色気を感じさせる“外見”の在り方は人それぞれ。私は大きいお尻がコンプレックスでしたが「お尻も形を整えてアピールポイントにしよう」と鍛え始めたことで持って生まれた女性らしい曲線は生かそう、と思えるように。でも、お尻が薄い中性的な体つきでも色っぽい人もいる。色気を外見的なものと捉える人も多いけれどむしろ内面的な要素が大きいですよね。まず色気は品がないといけないし奔放さと節度、そして教養も必要。40代を過ぎたら無邪気さがあっても良いのかな。こうありたい、というイメージに近づこうとしている人は他人から見ても分かるので自分に合った女性像を探すことに意味があると思います。
―YouTubeの初回で公開したキャミソール1枚での料理シーンが「セクシーすぎる! 」と話題に。
本当にいつも通り、我が家にとっては日常の光景だったので想定外の反応に驚きました。今回は全く意図していませんでしたが普段は子を持つ母親として「ここまでやっていいのかな」とか「これをやったら叩かれるんじゃないか」と考えることも。でも、なるべく“○○だから”という枠にとらわれすぎないようにしよう、と思っています。今回も「そんな露出して料理をするなんて母親らしくない」という声には、放っておいてよ、と思ったり(笑)。
―2019年には16年ぶりとなる写真集『Just as a flower』で大人の色気を体現。母としての葛藤は?
本を出す前に子どもには先にデータを見せて、ヌードといってもエロとアートは別物であること、この写真集は男の人を喜ばすためのエッチなものじゃなくて自分の人生を残す作品であることを伝えました。もし、お前の母ちゃん脱いでたな、と言われることがあったら「わかってないな、と笑ってやりなさい」と伝えたけれど、その後はどうかわかりません。子育ては何をすればどうなるかわからない実験的なところも多く、どんな親子でも変わりなく悩むものですよね。思春期にさし掛かって難しい時期ですが性に対してネガティブな思い込みを植え付けないようにしたいとは思っています。色気という魅力を“いけないもの”にしないで、素敵だなと惹かれた自分を肯定できるようになってほしいですね。
「一番私らしいスタイル」と語るJil SanderのTシャツ、GUCCIのデニム、Christian Louboutinのパンプス、MIO HARUTAKAのジュエリーはすべて長谷川さんの私物。
―自身が手がけるランジェリーブランド「ESS by」もデビュー。テーマは“女性の解放”ということですが。
ブランドの由来は「actress」(女優)「princess」(王女)「mistress」(主婦)といった女性名詞の「ess」に「by」をつけた造語。「その人らしい女性像」という意味合いをもたせています。「色っぽいのは母親らしくない」とか「40歳を過ぎたら」とか、“○○だから”という女性の取り巻くさまざまなバイアスを外していきたいという気持ちが根本にあります。でも、ひとりひとりが抱えている思い込みや自分を閉じ込める枠は誰かが取り払ってくれるものではなく自分で向き合って思考を変えていくしかないし、自由は自分の中からしか生まれない。ただランジェリーがきっかけになればいいな、と思っています。
―VERY世代には授乳中からブラトップのまま、というママも。ブラジャーの魅力とは?
実は私も子どもが小さい頃はずっとブラトップで過ごしていましたし、遡ると20代は胸を強調するのが嫌であえてノーブラで過ごしていたことも(笑)。でも、年齢を重ねるにつれ胸のふくらみが削げてトップが離れてきたのをきっかけにブラジャーをきちんと着けるように。横に流れていたものもバストに収まるので背中や肩甲骨もすっきりして、形の良いバストを保てるようになりました。本来あるべきものが流れてしまうのはもったいないのでブラジャーにはかなりこだわるように。でも、日本のランジェリーは補正力もあって機能的だけどレースがトゥーマッチで普段使いしにくかったり、反対にインポートはビジュアル的には素敵でも実用面で劣ったりとどれも一長一短があり「絶対にココ」という定番が見つけられなくて。見た目もスタイリッシュで、きちんとバストを美しく見せてくれるものがあれば、という思いからランジェリーをプロデュースしました。深いVネックを合わせても見えないようにストラップの位置をかなり外側にして、カップの形にもこだわっているので洋服もきれいに着こなせます。ファッションが好きなVERY読者には気に入ってもらえるはず!
長谷川京子 女優
1978年生まれ。ファッションモデルとして活躍した後、女優デビュー。ドラマや映画などで幅広く活躍。YouTubeチャンネルも話題に。5/20に自身が手がけるランジェリーブランド「ESS by(エス バイ)」がデビュー 。
5月20日より発売開始!
長谷川京子さんプロデュースの
ランジェリー「ESS by(エス バイ)」
誰かのための自分ではなく、自分自身が心地よいことにこだわったランジェリーは、シンプルなのに色気のあるカーブデザインが魅力。透けてもいやらしく見えず、大人の品を保ってくれます。また、ヒップトレーニングに力を入れている、と話している長谷川さんだからこその立体縫製のショーツも注目。快適でありながら、丸みをきれいに見せてくれるそう。ブラジャーは¥9,240、ショーツは¥2,640でともにブラック、モカ、ベージュの3色展開。
詳しくはコチラ
撮影/谷田政史<CaNN> ヘア/GO UTSUGI<PARKS> メーク/佐々木貞江 取材・文/増田奈津子