青山祐子さん「スクールカウンセラーの活躍に期待! 子育てワークショップ(体験型講座)」
香港ではビーチが8ヶ月ぶりに解放され、たくさんの人が白い砂浜で初夏の陽気を楽しんでいます。
新型コロナワクチンは18歳以上の外国人も含め住民全員が接種でき、ドイツ製のBioNTechと中国製のSinovac2種類から選び、オンラインで簡単に予約できます。香港内の一日の新型コロナ感染者がゼロから数人程度に抑えられ、街は以前の賑わいを取り戻し、レストランは数ヶ月先まで予約がいっぱいという活気です。
子ども達は、スポーツの公式戦が再開され、いい汗を流しています。
先日はサッカーのリーグ戦が開幕しとても楽しそうでした。
さて、新年度がスタートし、新たな環境に戸惑っている方もいると思います。
今回は日本でもっと広がればと思う、スクールカウンセラーの活動についてご紹介します。日本では1995年にスクールカウンセラーの導入が始まりましたが、非常勤が多く、カウンセラーのいない学校もまだあります。
私の子供達が通うインターナショナルスクールには、4歳から高校3年まで各学年ごとに常駐のカウンセラーがいて、常に子供達と触れ合っています。毎週一回授業の一コマとして、カウンセラーと一緒に、気持ちを落ち着ける方法、いじめ、自分の安全を守るための性教育などを学びます。
さらにスクールカウンセラーは、親を対象にした子育て講座をさまざまなテーマで企画し、海外で活躍する子育て専門の心理学者の講演を企画したり、ワークショップを開催したりします。
親が学ぶ機会を作ることで、学校と家庭がより一体となって子供の成長を支えようという考えです。
毎年2ヶ月にわたって行われるアクティブペアレンティング(活動的な子育て)というワークショップでは、親同士が、親役、子供役になり、椅子に座った子供役を、自分の子供だと思っていつも通りに叱ってみるという体験をしました。出会ったばかりの親同士、恥ずかしさもあり実際よりは随分上品な叱り方になってしまいます。それでも、子供役をやってみると、親役から怖い顔で次々浴びせられる厳しい言葉に圧倒され、言われている内容は全く耳に入らず、その場から早く逃げたいと感じ、心に壁を作って耐えている自分がいました。激しく怒れば怒るほど、逆に子供には反発心もでできます。
では、子供が間違ったことをした時、どうするのか。
子供の目線に合わせて姿勢を低くし、子供の体に触れながら、優しく、短く、ゆっくり語りかける。
すると、言われた言葉が心に入ってきます。
実は、長男が7歳だった頃、クラスの作文発表会で、
「ママは怒りすぎ」という作文を息子に書かれてしまったことがあります。
先生と一緒に’怒るママ’について何度も書き直し、仕上げたやり取りまで添えられ、嫌な自分を見られた恥ずかしさと、そんなつもりはなかったのに、子供には怒ってばかりと受け止められていたことに猛反省したのを覚えています。
当時は長男が7歳、長女6歳、次男4歳、次女2歳で余裕がなかったのかもしれません。
カウンセラーの講座で学んでからは、いろいろ試しながら、子供を怒りそうになっても、一呼吸置いて、冷静に対応するように気をつけています。
子供は間違った行動をするもの。いろんな体験、たくさんの失敗から学んでいる。
そもそも私の勝手な理想の子育てを子供に押し付けても、それは子供にとって本当に幸せなのか。
子供が自分で判断して行動できるよう、子供が興味のあることを応援し、
うまくいかなくても受け入れ、挑戦した一歩、頑張ろうとする姿を褒めてあげよう。そう考え、笑顔で見守るように心がけています。怖かったママは少しは優しくなったかな^^;
親になって初めて向き合う子育ては知らないことが多く、日本で暮らしていた頃は、本やインターネットの情報を参考にしながら試行錯誤する日々でした。スクールカウンセラーの活動が、親も含めてもっと身近に展開されると、救われる親子も多いのではと思います。
あの衝撃の作文を書いた長男は9歳になり、そろそろ反抗期。時々、自分の感情を制御できずキレてしまうことがあります。そうなると何を言っても火に油。怒りの連鎖にならないよう、本人が落ち着くまでそっと見守っています。
次回から、スクールカウンセラーの講座で学び、我が家で使っているアイデアをご紹介したいと思います。
コロナ禍でストレスの多い世の中ですが、
親子で笑顔の多い家庭になりますように!