「部屋干し」でネックなのは生乾き臭や臭い。どちらも、干す場所や洗濯の仕方をちょっと工夫するだけで改善できます! そのテクニックを洗濯王子に教えてもらいました。
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【Mart4月号】きっちり乾かす! ”冬の洗濯物”問題
"温度、湿度、空気の流れ"に注意すれば、部屋干しでしっかり乾きます
衣類にやさしく、天候や時間に左右されずに乾かせるなど、メリットが多い部屋干しですが、中村さんによるといくつか注意点もあるとのことです。
早く乾かすためには部屋干しの場所選びが大切
「部屋干しをするときに大切なのは場所選び。たとえば、キッチンの近くに干してしまうと料理の匂いがそのまま洗濯物に移ることもあり、臭いの原因になるのであまり好ましい環境とは言えません。また、よくやりがちですが、カーテンレールに直接ピンチハンガーなどのフックを掛けるのも避けたほうがベターです。窓のそばは湿気が多いため衣類が乾きにくいだけでなく、カーテンについた汚れやレール上のホコリ、結露によるカビが直接洗濯物に触れてしまう恐れもあるので、十分に気をつけてください。リビングで干す場合は、できる限り部屋の真ん中で乾かすのがおすすめです」
「洗い」と「すすぎ」が生乾き臭に効果的なのです
また、部屋干しで気になるのが生乾きの独特な臭い。そのお悩みを解決するためには洗い方にもポイントが。
「生乾きの臭いが気になるときは、洗濯物がしっかり洗い切れていないことが多いです。雑菌が繁殖している状態なので、まずは『洗い』と『すすぎ』の作業を重点的に行ってください。洗濯機に入れる衣類の量を半分から3分の2程度の量に減らしたり、水量を増やしたり、すすぎを2回に設定するだけでもだいぶ改善されます。臭いの原因になる皮脂汚れなどは水では完全に落とせないので、40℃前後のお湯を使ってみましょう。水の温度設定ができない洗濯機の場合は、洗う前に洗濯おけなどでしばらくつけ置きをしてから洗濯するのもひとつの方法です」
《POINT》
1.干す場所の室温は高めに
リビングに干す場合は太陽の光やエアコン、バスルームの場合は浴室乾燥などを使って温度を高い状態に。
2.湿度をできるだけ低く乾燥した状態に
換気扇をかけたり、エアコンの除湿機能を使って湿度を下げ、空気が乾燥している状態をつくりましょう。
3.洗濯物に風を当てつつ空気を循環させる
部屋の空気が循環している状態であると洗濯物はよく乾きます。扇風機やサーキュレーターも活用して。
料理の匂いが移りやすいのでキッチン近くに干すのはNG!
キッチン付近に干すと、せっかく洗濯したばかりできれいな状態の衣類に匂いが移ってしまいます。少し離れたリビングの真ん中に干すのがベスト。焼き魚やカレー、炒め物など、匂いが強めの料理の日は特に気をつけて(笑)。
《洗濯王子SELECT おすすめ部屋干しアイテム》
松野屋
折りたたみピンチハンガー小
ピンチ同士が絡まりにくく干すときもスムーズです
幅が自在に伸縮するので、干すものやスペースによって形を変えられます。ステンレス素材で錆びにくく、耐久性もばっちり。収納時はとてもコンパクトです。W34~66×D10.8×H17㎝¥2,800(谷中 松野屋)
アイリスオーヤマ
サーキュレーター衣類乾燥除湿機KIJD-I50
湿度の低下と空気の流れ2つの対策を同時に
除湿機にサーキュレーターを搭載しているので、部屋干しの乾燥時間を約5分の1に短縮。それぞれの単独運転もできます。湿気やカビの対策にも効果的。W28.7×D23.4×H64㎝¥24,800(アイリスオーヤマ)
教えてくれたのは
〝洗濯王子〞こと中村祐一さん
1984年生まれ。長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯でセカイを変える」という信念のもと、洗濯家として家庭に洗濯のノウハウを伝え続ける。2018年には洗濯が主役の住宅「センタクアトリエ」を開設。メディア出演も多数。
Mart2021 4月号\きっちり乾かす!/“冬の洗濯物問題” より
イラスト/フジノマ(asterisk agency) 撮影/池田佳史(BOIL) 取材・文/丹下紋香 編集/小橋健太郎 WEB構成/上原奈緒
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