余命1年宣告。美魔女・朴 明子さん、がんと共に生きるためにするべきこと
余命1年と宣告を受けた美魔女の朴 明子さん。辛い闘病生活を乗り越えて、今は看護師として復帰しました。がんと共に生活を送る朴さんに、日常生活で気をつけていること、心がけていることなどを伺いました。
がんが「自分を大切にしなきゃいけないよ」と教えてくれました
第6回国民的美魔女コンテストファイナリスト。2年前にがんが発覚。がんの症状や治療後の後遺症と闘いながら自然治癒力を高める規則正しい生活で、今年、看護師として復帰。「園田学園女子大学の人間看護学科で非常勤の教員として私の知識と経験を伝えています。やはり私は、看護に携わる仕事が好きだと明確になりました。」
がんと生きる
左上歯の痛みがあり歯科医院に通院。3年後、顔の激痛と右手の痺れが出たときには神戸大学医学部付属病院での検査で上顎洞(鼻の奥の副鼻腔のひとつ)の腺様嚢胞がん(ステージⅣb)と診断されました。上顎洞にゴルフボール大のがんが発覚し、もう手術もできない状態とのこと。余命1年程度と宣告されましたが、残された可能性を信じ福島県の南東北がん陽子線治療センターでの陽子線治療と抗がん剤治療の併用を選択しました。2カ月間入院して陽子線治療を計36回、抗がん剤治療を計4回。ピンポイントでがんを攻めましたが、治療後の後遺症が予想以上に辛かったです。現在も嗅覚はなく、聴覚障害や失明の恐れ、痛みや頭痛などがあります。
怪我で片足を失った、保護猫ロデムと暮らし始めました。3本足で駆け回るロデムからパワーを貰っています。
がん告知、余命宣告された時も、そして最近まで泣けなかった
シングルマザーで二人の子育てをしてきたことや、看護師として長年働いてきたことで、弱い自分はすっかり封印していました。がんがわかったときも周りに心配をかけないようふるまい、笑って過ごしてきましたが、本当は泣き叫びたかったんです。でも今は、弱音を吐くことも必要だと思えるようになりました。弱い自分はダメなんだと思ってほしくない。「弱い自分も認めてあげて」ということを伝えたいです。
5年前に出場した国民的美魔女コンテストでは、普段は着る機会のないドレスが着られました。
あと1年しか生きられないと言われたら
現在、兵庫県にある園田学園女子大学の人間健康学部・人間看護学科で非常勤の教員をさせて頂いています。がんを患ったことで、日々の生活に心から感謝出来るようになりました。看護系の大学院に進学して、もっと学びたいと思います。
食事にも気をつけています。薬膳料理は免疫力を上げて、自己治癒力高めてくれます。フレッシュ野菜と果物のスムージーは毎朝の日課です。
中医学や薬膳など東洋医学についても日々学んでいます。自己啓発の本もいろいろ読み、与えられた時間をどう過ごすかは自分次第、どう生きたいかを意識するようになりました。
サバイブ後、健康のために気をつけていること
☑︎ 常に感謝の心をもつ
☑︎ ヨガを始めて血流UP
☑︎ お笑い番組をよく観て笑う
☑︎ 生きがいや目標を意識する
☑︎ ポジティブシンキングを心がける
《朴 明子さん 闘病ヒストリー》 2015年 44歳 6月 左上歯辺りに違和感があり、歯科口腔外科クリニックを受診。歯が原因と言われ、抜歯や抗生剤などの治療を受け続ける。 2018年 47歳 5月 異常な痛みを感じクリニックで検査。歯科医より、具体的な説明なく他院に行ってほしいと告げられる。 6月 大学病院で上顎洞の腺様嚢胞がんステージⅣ bと診断され、余命1年程度の可能性が高いと告げられる。手術ができる状態ではなく、陽子線治療と抗がん剤治療しか治療法はないと説明される。 6月28日~ 8月29日にかけて入院 ・陽子線治療 計36回 ・動注化学療法( 抗がん剤シスプラチン使用)計4回 2020年 49歳 11月~現在まで、追加治療はなく、がんと共存共生しながら毎月の検査や診療で経過観察中。
2021年『美ST』2月号掲載 撮影/吉澤健太、平林直己、楠 聖子、奥山栄樹 ヘア・メーク/小澤実和、川岸ゆかり 取材/楠沢順子、菊池真理子、浦﨑かおり 構成/佐久間朋子