マスクネ撃退!【マスク肌荒れ】を防ぐ知っておきたいセルフスキンケア4ポイント
マスク生活が長引き、今までになかった肌荒れに悩まされる人が増えました。「マスクネ」という新しい造語が生まれるほど深刻化しているマスク肌荒れ。自分で防ぐために覚えていきたいポイントをまとめました。
1:〝マスクネ〟予防のために、4時間に15分はマスクを外して
「マスクネ=〝マスク〟+〝アクネ菌〟から生まれた造語。実際マスク着用でニキビに悩む人が増えています。原因は摩擦刺激や蒸れによるバリア機能の低下、雑菌の繁殖など。予防にはマスク休憩が効果的」(教えてくれたのは……今泉スキンクリニック 藤巻あいら先生)
《物理的刺激を避けるのが一番》 アメリカの皮膚科学会は、肌荒れ予防のために「1日マスクを着用する場合、4時間ごとに15分は外す」マスク休憩を推奨している。 参考:米国皮膚科学会(AAD)
2:〝植物由来、オーガニックだから肌に優しい〟とは限らない!
「オーガニックや植物由来の表記には明確な基準がなく内容は様々。漆や山芋で肌がかぶれるように、植物成分がアレルギー反応を誘発することも。商品の裏書きで成分を確認したり、HPでメーカーの取り組みを調べて見極めを」(教えてくれたのは……日本化粧品検定協会 代表理事 小西さやかさん)
左:有機農法の最高峰と言われるバイオダイナミック農法で育てた国産カレンデュラがメイン成分。フロル モイスチャーハイドレーティングローション ¥4,300(ビーバイ・イー)右:アミノ酸などに富み保湿力が高い〝非加熱の白樺樹液〟を配合。精油不使用で敏感肌にも安心。ホワイトバーチモイスト ウォーターセット(レフィルと空ボトルのセット)¥4,100(アムリターラ)
《天然成分がアレルゲンになることも》 皮膚に塗布した天然成分配合のコスメによってアレルギーが引き起こされた複数の事象がすでに分析されています。特に光毒性のある果皮などには要注意。参考:日本医事新報社 「(1)経皮感作と食物アレルギー」
3:今までのスキンケアが沁みるのはマスクの刺激のせい
「マスクによる摩擦や蒸れでバリア機能が低下すると、神経線維が表皮まで伸びて過敏になり沁みるように。低刺激なコスメでバリア機能を回復させ、ヒリつきを治めましょう」(教えてくれたのは……日本化粧品検定協会 代表理事 小西さやかさん)
左:バリア機能をサポートする9種の保潤アミノ酸を配合。ミノン アミノモイスト モイストチャージ ミルク ¥2,000 [編集部調べ](第一三共ヘルスケア)右:潤いバリアサポート成分「キシリトール」やスクワランなどの厳選した原料を使用して柔らかな肌に導く。ドゥーエ 乳液 ¥2,200(資生堂薬品)
《神経線維が伸びて過敏に》 バリア機能が低下すると本来は真皮の中に留まる神経線維が、表皮まで伸びて刺激に敏感に。炎症が治まりバリア機能が回復すると伸びた神経線維も真皮に戻って沁みなくなります。参考:順天堂かゆみ研究センター研究報告
4:荒れてるとき、乾燥しているときは〝乳液ファースト〟が正解
「角層は油分との親和性が高いため、乾燥して肌が硬いときは油分を含む乳液を最初につけることで肌の柔軟性が高まり、後のコスメの浸透も向上します」(教えてくれたのは……日本化粧品検定協会 代表理事 小西さやかさん)
摩擦を起こさないようにたっぷりの乳液で指を滑らせるように。コットンを使用するときはヒタヒタになるまで含ませて、優しく押し当てるように塗布しましょう。左:アルビオン エクシア ラディアンスリニュー エクストラリッチミルク ¥12,000(アルビオン)右:AQ エマルジョン ¥10,000(コスメデコルテ)
《油分のほうが経皮吸収される》 経皮吸収されやすい成分の特性。①分子量が小さい(油は水より小さい)②脂溶性が高い成分は、角層への親和性が高い。参考:日本化粧品検定協会・勉強メルマガダイジェストVol.2「脂溶性が高い方が角層に浸透しやすい」
2021年『美ST』1月号掲載 撮影/向山裕信〈vale.〉(人物)、久々江 満(静物) モデル/神戸蘭子 ヘア・メーク/田中宏典〈LA DONNA〉 スタイリスト/鳥山悦代〈One 8 tokyo〉 取材/奥原京子、吉田瑞穂 編集/浜野彩希