【LIFESTYLE】料理家 こてらみやの「ベランダと暮らす」④
今年も残すところあと数日となりました。
あれやこれやとやらねばならぬことが山盛りですが、全部は無理!
ということで、まずはわが家の年越しに欠かせない白菜のお漬けもんを仕込みました。わが家は大掃除より食い気が優先なのです(笑)。
八百屋さんへ行くと、4株入った箱が積み重なっていて、お値段を聞くとなんと一箱700円! びっくりです。今年は飲食店さんへの出荷が少ないために野菜が余剰しているんだそうです。それならと一箱買い求めてきました。
家に帰ると、白菜を抱えてベランダに直行! ばらばらと葉っぱが床に落ちてもベランダなら気になりませんし、狭い台所と違って作業が捗ります。
白菜は、根の方から半分ぐらいまで十字に包丁を入れ、あとは手でざくっと裂きます。
そして、切り口を上にして翌日まで一晩寒気に当てるのですが、これが白菜漬けを美味しくするポイント。寒気に当たった白菜は、ぐんと甘味が増すのでこのひと手間は欠かせません。
翌日の作業は、特大のボウルと包丁、塩を用意してスタート!
水を張ったボウルで白菜をザブザブと洗い、水気がついたままの白菜に粗塩をゴシゴシすり込んで積み重ねていきます。塩の量は白菜の重量の2%ぐらいがわたしのベスト塩分です。
うちには大量の白菜を漬けるような漬物樽がないので、厚手の大きなポリ袋を代用。白菜がしんなりしてきたら水気とともにポリ袋に詰めて、できるだけ空気を抜いて口を閉じ、水が上がってくるまで重しをかけます。
この時の重しも、鍋の蓋の上に鉄アレイをのせてと、あるもので代用(笑)。
これ以降は、室内に入れて乳酸発酵してくるまで2〜3日かかるので、それはまた後日にお知らせしますね!
そうそう、白菜漬けは外の方の硬い葉を使わないので剥がしてしまいますが、美味しい使い道があるので捨てません。
いちばん外側のごわごわした葉は、洗ってから塩を入れたお湯でしんなりするまで茹で、軽く水気を絞ります。それよりも内側の葉は、洗ってからそのまま干します。
こちらも甘みと旨みが増すまで、ひと晩〜一昼夜干すといいでしょう。
茹でて干した白菜は、韓国の保存食「ウゴジ」と呼ばれるもので、小分けにして冷凍保存。刻んで干しダラやお肉と炊いたスープに使います。
干しただけの白菜は、歯応えと旨みが増しているので、煮込んでも美味しいのですが、炒め物にするのがおすすめ。水気が出ないので仕上がりがべちゃっとしないのです。
こちらは冷蔵保存で1週間ほどで使い切ります。
文章にしているだけでお腹が空いてきました(笑)。
またお料理に変身させたら、こちらでご報告しますね。
ではみなさま、よいお年をお迎えくださいませ。
そして2021年もよろしくお願いいたします。
【PROFILE】
こてらみや
料理家。毎日食べたくなるような、