秋の月夜の美しさを愛でる楽しみを提供する「富士ムーンナイトピクニック」。夕方からトレッキングガイドとホテルのスタッフの安心なサポートで富士山と山中湖を望む絶景の山頂を目指します。月明かりとランタンの明かりだけの幻想的な中でフルコースディナーをいただきます。11/30まで。半月・満月の夜限定1名¥42,000

夜のトレッキングは普段アウトドアが趣味じゃない人には難易度が高いと思われがちですが、信頼のおける山のガイドさんが参加者のペースに合わせてくれるので安心。トレッキングしながら目にする山々や高山植物など詳しい説明も楽しい。運がよければ野生の鹿に出会えるかも。事前に準備の必要なし。登山アイテムは貸してもらえます。

左： 宿泊者は河口湖畔からほど近いレセプションで自家用車を停めてスタッフが運転する専用のSUV車で客室へ。急な山道もスムーズです。右： 富士ムーンナイトピクニック用に用意されたアイテム。リュックの中にはヘッドライト、アウター、ダウンジャケット、トレッキングポール、水が用意されています。トレッキング用の靴下もあるので完璧。

左： 山頂ではグランピングマスターのサポートのもとアウトドア器具を使いみんなでディナーを仕上げるという体験型。お料理に合わせてワインは山梨産の白と赤を。右： 前菜の次はブイヤベース。秋鮭、秋刀魚、桜えび、秋なすなど秋らしい食材を主役に。富士宮の桜えびとジャガイモのガレットが添えてあります。

富士山と河口湖を望む絶好の場所に佇む日本初のグランピングリゾート「星のや富士」。贅沢に広がる約6haの森の地形を生かして作り上げました。

森の中を歩いていると、木々の香り、風の音や鳥の声が心地よく感じられ、太陽の光を浴び、空を見上げるとその清々しい青さに気づかされます。五感に響く要素に溢れていました。このコロナ禍で日々緊張感をもって生活して、空をきちんと見上げることや自然を感じることがなかったのでとても心が解放されていきました。またより自然に寄りそえるようにとグランピングマスターが提案するアクティビティが豊富。薪割りや石窯のピザづくりといった手軽に参加できるものから樹海ネイチャーツアーや湖上カヌーなど本格的なものまで揃っています。今回はこの季節ならではの「富士ムーンナイトピクニック」を体験。山に精通したグランピングマスターに先導してもらい30分ほどトレッキングをして山の頂上へ。そこでディナーをいただくというツアー。富士山、山中湖、月、星、を目の当たりにして「自然の偉大さ」を心から感じました。

客室はシンプル。開放的な窓から景色が映えるようにと白を基調としています。落ち着いた空間でゆったり過ごせます。チェックインは客室で検温も行い、全客室や館内各所に除菌用アルコールが設置など、コロナ対策も万全で安心。客室で食事もできるなど新しい日常に適した「旅」が叶う場所でした。

森の中で空中ストレッチが無料で受けられます。自分の体重を利用してゆっくりと体を伸ばす簡単な動きがメイン。BGMは鳥のさえずりや太陽の輝き、そよ風。驚くほどリラックスできます。ウェアはレンタル可。その他心揺さぶられるアクティビティがたくさんあります。

朝食はお部屋に届けてもらえるオリジナルの木箱に入った「モーニングBOX」がオススメ。天気の良い日はテラスのカウンターでゆっくり楽しみたい。彩り豊かなボリュームのあるメニュー。ふわふわのパンが最高です。ポットに入った温かいスープも嬉しい。1人分¥2,800（7:30 ～ 9:50）

室内は白を基調としたシンプルなデザイン。とにかくゆっくりできる空間です。景色を満喫するための広々とした窓と開放的なテラスリビングが特徴。ゆっくりと足を伸ばせる広々としたソファやチェアがあります。またテラスにはファイアプレイスが設置されており、夜のひとときも楽しみのひとつ。テレビはなくBluetoothスピーカーのみ。自然の音が迎えてくれます。床暖房あり。

木漏れ日が美しいウッドデッキ、ゆったりとしたチェア、ハンモックなどゆったりと腰をおろせる場所がたくさんあります。ライブラリーカフェでは早朝から夜まで拘りのコーヒーや紅茶などを飲みながら本を読んだり、焚き火でマシュマロを焼いて食べたり。居心地がよくて何時間でも過ごしたくなります。

撮影／吉澤健太　取材・文／見学裕己子　構成／二村勉史