WITHコロナ時代の企業研究って?就活のプロが解説!3ステップで理解を深めるコツ
新型コロナの影響がまだまだ続くけれど、私たちの就活は待ってくれない…。コロナ前も難しかった企業研究だけど、より先が読みにくい今、どうやって進めればいいの…!?
企業研究ってどう進めればいいですか?
企業の採用状況も日々変化し、不安が多い中での就職活動ですが、企業研究の方法も変えるべきでしょうか…?でもやり方がわからないんです。新型コロナの影響が大きい今だからこそ、やるべき企業研究の方法を教えてください!
教えてくれるのは
佐藤裕さん
パーソルグループにて新卒採用統括責任者を務め、若年層向けキャリア教育支援プロジェクト「CAMP」キャプテンも兼任。はたらクリエイティブディレクターとして、これまで関わった学生は15万人以上という就活のプロ!
企業研究は「誰かに話せる」レベルまで落とし込めるかどうかが重要です。
企業について語れるようになるには情報量が必要。でも「まず何から始めればいいの…?」という状態の人も多いでしょう。まずは自分の手に、ひとつ情報を握ることから。一歩踏み出せばどんどん情報は入りますよ。
今年の企業研究は「社会の流れとあわせて理解する」がキーワード。
興味のある企業“だけ”を見ていてはダメ
新型コロナの影響で、就職活動にもさまざまな変化がありますが、多くの学生が行 っている企業研究の方法はコロナ前とさほど変わっていません。ただ、世の中の今の状況を踏まえると、今年の企業研究ではこれまで就活生が踏み込まなくてもよかったところまで、目を向ける必要があると強く感じています。
今まで安定しているイメージが強かった金融や商社、メーカーなどの企業が将来的にどう変化していくかなんて、これまでの就活生はあまり深く考えず志望していたかもしれません。しかし、コロナ禍での企業研究では、業界の今後が大きく変化する可能性もあるので、安定していると思っていた企業に対しても、企業とその企業を取り巻く業界の今後の動向を同時に見ていかないといけません。
コロナ禍で行うべき企業研究は星座を見る行為と似ています。ひとつの大きく輝く星だけを見ていては全体像がつかめません。ちょっと視野を広げて、まわりの小さい星も認識できてはじめてどんな星座か見えてくるのです。企業研究もひとつの企業を中心にまわりの企業も俯瞰することで、業界全体の動向が見えてきます。
希望している企業だけでは意味がありません。業界の動向が見えるまで俯瞰し続けることが企業研究と思ってほしいです。それができれば希望する企業の研究はもちろん業界全体の研究もできるし、しっかりとした志望動機も持てるはずです。
STEP1 ニュースに触れる機会を増やすよう意識しよう
世間で注目されているニューストピックスがわかりますか?自分の興味がない分野の情報も知っておかないと、一般常識や社会性など社会人としての基礎が作れません。
→テレビを見る!
テレビのニュース番組というのは、一般的に多くの人が興味を持つニュースを伝えています。まずは世の中が注目しているニュースを知ることが大切。世の中の流れをつかむために、できれば毎朝テレビをチェックしてください。
→SNSでニュース アカウントをチェック!
まずはニュース性の低いツイートをミュートにしてみましょう!専門家やニュース専門アカウントだけをフォローし、常にタイムラインにニュースが集まるようになれば、自然と情報をキャッチできますよ。
おすすめアカウントはこの3つ
Yahoo!ニュース
経済やファイナンス、IT・化学、スポーツまで、幅広いカテゴリでビジネスにつながるニュースを発信。まずはエンタメからチェックするのもおすすめ。
日本経済新聞 電子版
フォロワー300万超のニュースアカウントで、経済やビジネス、国際などの最新記事を24時間配信。無料会員登録すれば有料記事も月10本まで読める。
NewsPicks
国内外の経済ニュースを厳選。記事リンク先までチェックすれば専門家の解説コメントや世論も知ることができ、ニュースへの理解が深まります。
STEP2 気になる企業を見つけたら深掘りしてみよう。
1日1社調べてみることからスタート!横のつながりも見えてくるはず。
「どこから手をつけたらいいのか」に悩んでいる人が多いと思いますが、まずはテレビCMで見かけた気になる企業を調べることから始めてみましょう。企業のホームページをチェックし、IR情報まで調べて。そうすることで横のつながりも見え、情報の幅が広がるはずです。
STEP3 その会社で活躍するのに必要なスキルは?と考えてみよう。
ポイントはその企業が〝誰に、どんな価値を提供し、誰から利益を得ているのか〞を知ることです。これを自分の言葉で話せるようになることが大切。その企業のビジネスモデルが理解できると、自分がその会社で価値を提供してお金をもらうためには、どんな力が必要なのか、ということが見えます。その結果、志望動機も作りやすくなります。「自分が身につけたい力が手に入る会社だから」という、企業からすると納得感の高い志望動機でアピールもしやすくなるはず。
取材/川端宏実、JJgirl・laboプロデュース/仁科ゆり、平林保奈美〈cosaji〉編集/宮島彰子
*掲載の内容はJJ10月号を再構成したものです。