キツい運動も食事制限も必要なし! やせるマッサージ『ミオドレ』の秘密
ダイエットをするためにはハードな運動や筋トレ、食事制限が必要だと思っていませんか? じつはマッサージだけでやせられる方法があるんです!
それが、タレントやモデルの駆け込みサロンとして大人気の「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山」院長・小野晴康先生が考案した『ミオドレ』。硬くなった筋肉をほぐし細胞レベルで体を生まれ変わらせる、超〜痛いけどみるみるスタイルがよくなるマッサージです。
小野先生の著書『ダイエットマッサージ大全』から、『ミオドレ』でやせる仕組みと基本のやり方をご紹介します。
『ミオドレ』でやせるメカニズム
『ミオドレ』(正式名称ミオドレナージ)は、ほかのマッサージとはまったく違う理学療法士の臨床経験から生まれた医療発信のマッサージ法。実践に入る前に、なぜやせるのか? その仕組みを解説します。
Instagram @nanaics
筋肉をデトックスして体を変える
『ミオドレ』は『ミオドレナージ』の略称です。ミオ=筋肉、ドレナージ=デトックスするという意味で、その名のとおり筋肉をデトックスするマッサージ法として、理学療法の理論をベースに誕生しました。
『ミオドレ』はほかのマッサージとは目的が違います。アロママッサージやリンパマッサージは血行やリンパの流れを促して体のめぐりをよくする方法。一方、ミオドレは筋肉の質を上げることを目的としています。代謝の低さも、姿勢の悪さも、O脚やX脚などの骨の形も、じつは筋肉によって決まっています。皮膚を1枚めくった下にある筋肉が体型をつくっているのです。その筋肉を強めのマッサージでほぐしながら、脂肪を押し流していくのがミオドレ。代謝の要である筋肉が変われば、体が引き締まり、やせやすい体質に変わります。
筋膜の“ほころび”や“よれ”を正して全身を引き締める
人間の体は1枚のボディスーツのような膜で覆われています。その膜が筋膜(ファシアとも呼ばれます)。筋膜は、肌の弾力を左右するコラーゲンと同じ繊維でできていて、硬くなりやすい性質を持っています。
たとえば、肩こりの場合、肩周辺の筋膜が硬くなり“よれ”が生じると全身の筋膜がそこに引っ張られ、ひきつれを起こします。すると、その下にある筋肉も筋膜に引っ張られて動きが悪くなるので、筋肉周辺の血行が悪くなり代謝も落ち、こりがたまるという仕組みです。また、同じ運動を繰り返すなどして負荷がかかりすぎると、筋肉が損傷して筋膜に“ほころび”が生じます。
柔軟な筋膜であれば、その下の筋肉の動きは自由自在。ミオドレは、筋肉を刺激しながら同時に筋膜をほぐす手法です。筋膜の“ほころび”や“よれ”が正されると、筋膜は伸縮性のある全身タイツのような状態に。よれた部分の筋膜をほぐし柔軟になれば、筋膜と筋肉のボディスーツ効果で全身が引き締まります。
脂肪細胞への栄養を遮断してやせる
人間の細胞の周辺には、それぞれの細胞へ栄養を運ぶ「細胞外マトリックス」という組織があります。細胞外マトリックスは脂肪細胞や筋肉細胞に栄養を供給していますが、栄養が多すぎると脂肪細胞が肥大化します。ミオドレでは強めのマッサージで、この細胞外マトリックスを壊し、細胞への血液、栄養の供給を遮断します。栄養が届かない細胞が死滅し、新しい細胞と細胞外マトリックスに生まれ変わるのを促すことで、やせられるのです。
『ミオドレ』の基本的なやり方
やせる仕組みがわかったら、さっそくおうちでチャレンジ! アプローチする場所によってやせるパーツも変わりますが、今回はすべてに共通する基本プロセスを紹介します。
Instagram @tomatomaro_
まずは「押す」これがやせるスイッチに
ミオドレのマッサージは、まずは「押す」ことから始まります。押す場所はたったの7カ所。やせたい部位に合わせて、この7カ所のどこかを押してから始めます。
押すのは体にあるくぼみ。ここにはいくつかの筋肉の始まり=起始、終わり=停止が集まっています。さらに、大きな動脈や静脈、太い神経が筋肉に挟み込まれ、表層にはリンパの浄化ポイントであるリンパ節もあるのです。押すだけで一気に筋肉がほぐれ、神経と血液のめぐりがよくなるので、老廃物の排出が促され、同時に細胞への栄養供給が始まります。くぼみは、体の流れをよくするスイッチのようなもの。ギュッと押すことで、やせスイッチがオンされ、脂肪を燃焼しやすい体への準備がスタートします。
押せば悩みが消えるくぼみはこの7つ
くぼみ1:鎖骨
顔がたるみ肌色が悪くなるのは、ここのつまりが原因。指の第一関節が入るまでくぼんでいるのが理想です。
くぼみ2:わきの下・わきの前
わきの下やわきの前には胸や肩につながる筋肉が重なっています。ウエストづくりもじつはここがポイント。
くぼみ3:みぞおち
脂肪太りにいちばん効くくぼみがここ。みぞおちにある横隔膜を刺激すると呼吸が深くなり脂肪燃焼力がアップします。
くぼみ4:そけい部
座り姿勢が多い人はそけい部が硬くなっています。下半身太りやむくみのひどい人はそけい部押しが必須です。
くぼみ5:お尻
お尻の少しわきにある“尻えくぼ”と呼ばれる部分。骨盤のゆがみを左右する筋肉が集まります。
くぼみ6:ひざ裏
ふくらはぎの筋肉をゆるめて、ひざ下美人にするのがここ。リンパや血液の流れをよくしてむくみも改善できます。
くぼみ7:あごの下
フェイスラインのたるみ、下がった口角、顔のむくみ解消にはここをプッシュ。肩こりや首こりもラクになります。
“気持ちいい”ではなく、“痛気持ちいい”強さで筋肉の奥まで刺激する
ミオドレで大事なのは、「痛気持ちいい」感覚。押したときに、はじめは思わず「イタタ……」と声が出てしまうくらいの強さが目安です。筋肉は強い力が加わると始めは硬くなるのですが、その力が継続すると「硬くし続けるのはムダ」だと感じて、筋肉の力をゆるめる働きがあります。その筋肉の働きを利用したのがミオドレです。ゆるんだ筋肉をさすることで、筋肉や脂肪がデトックスされてボディラインを引き締めることができます。さらにやわらかい筋肉はよく動くので、脂肪を燃焼しやすい状態に。マッサージを続けるうちに「痛気持ちいい」が「気持ちいい」になります。それこそがやせやすい筋肉に変わった証です。
時間をかける必要はなし! 体を変えるには3ステップだけで十分
ミオドレのマッサージは「押す」「押し流す」「つまむ」の3ステップ。長い時間さすり続ける必要はありません。やせたい部分へ3つの異なる刺激を与えながら、効果を出していきます。
「押す」「押し流す」「つまむ」の3ステップを実践!
まずは、くぼみを押して硬くなった筋肉を一気にゆるめます。次に筋肉や筋肉内脂肪をかき出すように強めにさすって押し流しましょう。最後のつまむは、筋肉ではなくたっぷりとついた脂肪にアプローチ。脂肪のかたまりをギュッと押しつぶすようなイメージで強めにしっかりとつまみます。
ステップ1:押す
筋肉の始点、終点が集まるくぼみに指を押し込むように、息を吐きながらプッシュ。筋肉全体がやわらかくなります。
ステップ2:押し流す
筋肉の走行(走っている向き)を意識して圧を加えたまま強めの力でさすります。
ステップ3:つまむ
脂肪がたまっている場所を指や手のひらで脂肪をつぶすようにしっかりつまみます
この3ステップをやってみて「まだやれる!」と思ったら、もう一度押すから初めて、押し流す、つまむをくり返してください。1セット目よりさらに筋肉がほぐれやすくなっているのでサイズダウン効果が上がります。
『ミオドレ』で成功するダイエットを始めよう♡
『ダイエットマッサージ大全』から、ミオドレでやせる仕組みとマッサージの基本のやり方をご紹介しました。書籍ではミオドレの仕組みをさらに詳しく解説。やせたい場所や不調をケアするマッサージの方法を写真とともにわかりやすく紹介しています。
ダイエットマッサージ大全 著者・小野晴康 定価(本体1,400円+税)/光文社
小野晴康……ソリデンテ南青山院長。理学療法士、柔道整復師、義肢装具士、調理師。リハビリテーション学院運営などを経て、理学療法の理論と技術を駆使した独自のマッサージ法「ミオドレナージ」を考案し「アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山」を設立。モデル、タレントなど、多くの著名人のボディメンテナンスを担当し、口コミで話題となる。
アンチエイジングサロン ソリデンテ南青山の公式HPはこちら