外食の機会が減って、自宅での食事が増えている人も多くなっています。そんなときにおすすめの北欧生まれの乳製品を2つご紹介します。朝食やおやつ、小腹が空いたときに簡単に食べられる、栄養豊富なヘルシーフードです。
アイスランドの“スーパー乳製品”「スキル」
アイスランドで、1000年以上前のバイキング時代から食べられている乳製品「SKYR(スキル)」。この国独自の伝統製法によってつくられた、ヨーグルトとチーズの間のような乳製品で、ギリシャヨーグルトをもう少ししっかりとさせたような食感。たんぱく質を豊富に含んでいるのが特徴で、アイスランドでは「スーパー乳製品」と呼ばれ、国民的な健康食として親しまれているそう。
今回日本でも発売になった「Isey SKYR(イーセイ スキル)」(各120g・¥200g)は、ヨーロッパを中心に世界17か国で販売されています。アイスランドの歴史の中で守られてきた伝統的な製法に基づいてつくられたもので、高たんぱく・脂肪0ゼロなのに、なめらかでクリーミーな舌触り。一般的なヨーグルトの約2~3倍のたんぱく質を含んでいます。
ケーキなどのスイーツの材料に使ってもOK。また、カレーなどに加えると、マイルドな風味になります。
まろやかな味わいなので、そのまま食べるのはもちろん、クリームやクリームチーズの代わりに使うこともできます。3種類ありますが、砂糖不使用の「プレーン」は、いろいろなアレンジにもぴったり。ティラミスやレアチーズケーキの材料にしたり、サワークリームの代わりにビーフシチューやカレーにトッピングしてもおいしく食べられます。
優しい甘さの「バニラ」や日本オリジナルの「ストロベリーピーチ」はデザート感覚で楽しめますが、フレッシュフルーツを合わせたり、ホイップクリームと合わせてヨーグルトムース風にしたり、冷凍してフローズンヨーグルト風にしたりと、スイーツアレンジができそうです。現在、スーパーマーケットやコンビニなどでも購入できるので、いろいろ工夫して試してみるのも楽しいですね。
フィンランドの発酵乳「ヴィーリ」を手づくり
続いては、フィンランドをはじめ、スカンジナビア地方の伝統的発酵乳「ヴィーリ」。日本ではまだ聞き馴染みのないものですが、北欧の国々では家庭で手づくりされていたもので、強い粘りが特徴。トルコアイスのようによく伸びるのは、食物繊維(EPS)によるもの。これは難消化性なので、胃や小腸で分解されずに大腸に達して、ビフィズス菌や酪酸菌の栄養源となるので、腸内フローラ改善に役に立つのだとか。
フィンランドでは、発酵乳の消費量が1人あたり年間37㎏で、そのうちヴィーリの消費量は4.5㎏といわれているそう。日本人の発酵乳消費量が1人年間6~7㎏なのに比べても、いかにフィンランドの食卓に定着しているかがわかります。現地のスーパーでは、日本のカップヨーグルトのように、すぐに食べられるタイプのヴィーリがたくさん売られています。あのムーミンの世界を体感するためのレシピ絵本『ムーミンママのお料理の本』にも載っているぐらいです(ちなみに、「ヴィーリは残念ながら日本にはありません」という記述付きで紹介されています)。
今回販売された「ホームメイド・ヴィーリ」(¥1,210)は、名前の通り、家庭で「ヴィーリ」をつくる、いわば“ヴィーリの素”。つくるといってもつくり方はとっても簡単で、牛乳と混ぜて20℃以上の室内で1日(24時間)置いておくだけ。その間に発酵が進み、独特の粘りが出てきます。10袋入りで、1袋に牛乳1ℓなのでコスパもいいのがうれしいですよね。
できあがったヴィーリはヨーグルトほど酸味が強くないので、そのまま食べたり、フルーツと合わせる、蜂蜜やメープルシロップ、ジャムなどを加えるのが一般的。サラダにトッピングしたり、グラノーラに合わせてもおいしく食べられます。腸内フローラを整えるには、継続して食べるのがおすすめ。1袋で1ℓ分つくれるので、毎日食べるのにもいいですね。
スキル公式サイト:https://luna-iseyskyr.jp
ヴィーリ公式サイト:https://nakagaki.co.jp
高たんぱくで脂肪ゼロの「イーセイ スキル」や腸内フローラを整えてくれる「ヴィーリ」。どちらも日本では馴染みのないものですが、普段食べているヨーグルトなどの代わりに食べるなど、楽しくトライできそうのがいいですね。おうちごはんが増えている今、北欧生まれの乳製品の力を毎日の食生活に取り入れてみてはいかがですか?
取材・文/岡部礼子
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