沖縄の原風景。吹き抜けてゆく風が心地よい。
石垣島から船で10分ほどの離島、竹富島は沖縄の原風景ともいえる豊かな自然と集落、堅く守られてきた伝統文化が残る島。そんな島の景色に溶け込むように静かに佇む【星のや竹富島】では、島時間の心地よさを存分に味わい、島のさまざまな宝を深く知ることができます。
竹富島は、周囲約9.2㎞、人口約360人の小さな島。人々が協力して守ってきた島の集落は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。琉球赤瓦屋根の家並、家を囲うグック(琉球石灰岩の石垣)、家々をつなぐ真っ白な珊瑚の砂が敷かれた小路、屋根に鎮座して家を守るシーサー、そして、家々からときおり聞こえる三線の音など、沖縄の原風景といえる景色が残る場所なのです。
そんな竹富島で4つ目の集落と呼ばれる【星のや竹富島】のコンセプトは〝ウツグミの島に楽土〞。島の伝統建築を踏襲した48棟の家が連なる集落で、ひとときの島民になった気分で暮らすように滞在します。幸運をもたらす南風(ぱいかじ)が吹き抜ける客室で本のページをめくり、島の食材を使った料理を味わい、夜空のティンガーラ(天の川)を眺め、ゆっくりと島時間が流れていきます。
(写真上)全室に設けられている「風の間」と名付けられた、縁側のあるリビング。すべて南向きで、窓は全面開放することができるので南から北に南風(ぱいかじ)が吹き抜け、沖縄ならではの心地よさを感じて過ごすことができます。
島の恵みを味わう食事も滞在の楽しみ。朝、気持ちよく目覚めたら、栄養豊富な朝ごはんが用意されています。「琉球朝食」(写真左)は、沖縄での行事の際に家庭で振る舞われる重箱料理〝ウサンミ〟をアレンジした和朝食。夜は、沖縄独特の上質な素材の豊かな味わいを新しい発想とフランス料理の技法で引き出す〝琉球ヌーヴェル〟(写真右)を。
客室は48棟。縁側のあるリビングから眺める庭には、真っ白な珊瑚の砂が敷き詰められ、ハイビスカスや木々がそよぎます。写真は琉球畳が涼しげな客室「キャンギ」。客室ごとに表情の異なるシーサーが見守っています。
家族での滞在に適した「ズーキ」、開放的なお風呂が特徴のモダンな「ガジョーニ」(写真)、琉球畳を敷き詰めた「キャンギ」。3つのタイプの客室が揃います。
島の東に位置する約2万坪の敷地には「竹富島景観形成マニュアル」に従い、伝統を尊重して建てられた琉球赤瓦、木造平屋造りの戸建ての客室が並ぶ集落。
星のや竹富島
沖縄県八重山郡竹富町竹富
TEL: 0570-073-066(星のや総合予約)
チェックイン15:00 /チェックアウト12:00
料金は 1泊75,000~(1室あたり、税・サ・食事別)*通常予約は2泊より。
https://hoshinoya.com/
3月から提供されているプラン、竹富島で暮らすように1カ月滞在する「南風(ぱいかじ)ワーケーション滞在」の提供期間が延長されました。ゆっくりと滞在することでリフレッシュできるほか、敷地内は無線Wi-Fi完備なのでテレワークも可能です。期間は2021年1月17日(日)チェックアウトまで。料金は2名1室 1名あたり¥278,460~(税・サ別、食事は別途申し込みが必要)*30泊時の参考料金です。
スノーケリング、海の恵みランチ、珊瑚バスソルトづくりなど、さまざまな珊瑚の海の恵みを堪能するプラン「珊瑚美(ちゅ)ら滞在」。料金の一部は珊瑚保全の募金にあてられます。期間は8月31日(8月8日~16日除く)まで。料金は1名¥33,000(税・サ・宿泊料別)。定員:1組(1~2名)*公式サイトにて14日前までに予約
滞在中に島の伝統文化に触れたり、ゆったりとした島時間を満喫することが可能。写真は「朝の静けさ水牛車観光」。朝の静かな集落を水牛車で巡ります。【星のや竹富島】宿泊者限定のツアーです。その他、三線の先生に客室で手ほどきを受ける「三線を奏でる」では、風が心地よく吹き抜ける縁側で、島民の気分になって演奏を楽しめます。
竹富島でとりわけ星が綺麗に眺められる季節は夏。海辺のソファに寝転び天の川を眺める夜のピクニックプランもお勧めです。「星降る夜のてぃんがーらピクニック」期間は7月8日~25日、8月17日~23日。時間は20:00~21:30(*月の入り時間によって前後する場合もあり)。料金は1組¥30,000(税・サ・宿泊料別)。含まれるもの:アイヤル浜での天の川鑑賞、大人のピクニックプレート、スパークリングワイン、石垣島・美ら星マイスターによる星語り。定員:1組(2名限定)*天候によって中止になる場合もあり、公式サイトより14日前までに予約
【星のや】は、㈱星野リゾートが手がける日本発のラグジュアリーホテル。上質な空間や極上のホスピタリティはもちろん、その土地ならではの体験を提供することで、それぞれの地域の魅力を発信する。長野・軽井沢、東京・大手町、山梨・富士河口湖、京都・嵐山、沖縄・読谷村、沖縄・竹富島、インドネシア・バリ、台湾・台中(グーグァン)の8か所で展開。
取材・文/齊藤素子 構成/川原田朝雄