鎌倉で見つける、「大人の暮らし」を整える器と道具
■「大人の暮らし」を整える器や道具を見つける
外出や旅行は自粛継続中。ただ、気持ちのいいこの季節はやっぱり出かけたくなるもの。状況がよくなった際には、まずは近場から小旅行を再開してみるのはどうでしょう?
そういう意味で、鎌倉はうってつけです。最近は、静かで大人っぽい店やホテルも増えているので、家族連れや若い観光客の群れとは一線を画しながら、穏やかな時間を過ごすことができます。
今回は大人の暮らしを整える器や道具見つけられるお店を、5月号本誌より一部抜粋してご紹介します。
■長く大切に使われてきた家と物が国籍を超えてシンクロし合う美空間
artique kamakura
人気のオクトゴナルや花リムモチーフなど、現代のライフスタイルに取り入れやすいシンプルで実用的な白のプレートは、フランスの老舗陶器ブランドのアンティーク。ディナープレート¥6,800~
由比ヶ浜駅からほど近い住宅街の小径の奥に、ひっそりと佇むアンティークギャラリー。大正時代に建てられた、美しい庭が広がる屋敷にしっくりとなじむ古い家具やテーブルウェア、雑貨のほとんどは、年に数回南仏の田舎町やパリを巡り一点一点買い集めたもので、一部イギリスや日本の古い物も扱っている。手ごろな値段の掘出し物も多く、まるでヨーロッパの蚤の市に迷い込んだようなワクワクした気分が味わえる。
アンティークならではのニュアンスのある色合いと質感が人気のピューター皿。錫を主原料とし、丈夫で独特な存在感があるので、フルーツを盛ったりキャンドルのトレイなどインテリアとしても活用できる。¥18,000~。
椅子に座って作業ができるスタンド型の木製ソーイングボックスもフランスのアンティーク。閉じるとコンパクトにまとまり、インテリアのアクセントにも取り入れやすい。メーク道具やアクセサリーなどを収納するのもおすすめ。¥28,000
artique kamakura[アーティーク カマクラ]
鎌倉市長谷2-4-5
☎050-3184-3838
営業時間/11:00~18:00
定休日/月曜、火曜
■日々を豊かに彩る器やリネンが揃う穏やかな時間が流れる古民家
夏椿
戦前に建てられた古民家の趣きを活かしつつ、モダンな空間にリノベーションした店内。
駅から少し離れた奥まった場所に立つ庭付き古民家に、世田谷から移転して丸2年。店主の恵藤文さんがセレクトした作家物の器や暮らしの道具を、実際に生活する空間で使う場面を想像しながら選べるのが魅力。ほぼ毎月開催している企画展も見逃せない。
木工作家、加藤良行さんのクルミ素材・オーバル皿。木の器は料理には適さないイメージがあるが、炒め物などにも幅広く使える。小¥9,000、中¥12,000、ガラスと木蓋を組み合わせたオーバルボックス小¥13,000、大¥16,000
野草や樹皮、木の実などの植物を煮出し、一枚一枚手で染め上げている「maquimalo」の定番リネンストール。山桃やたまねぎの皮、栗の木など天然染料で布を染めるため商品によって色味が異なるのも味。約83×155㎝各¥7,800
夏椿[なつつばき]
鎌倉市佐助2-13-15
☎0467-84-8632
営業時間/11:00~17:00
定休日/月曜、火曜(祝日は営業、振替え休あり)
■ギフトやお直しなど個々の要望に応え、日々の器を丁寧に提案する常設店が誕生
うつわ祥見 KAMAKURA concierge
奈良の山間で作陶する尾形アツシさんの器も常設。土の持ち味を活かした粉引や刷毛目など力強く料理映えする作風が人気。ひび手マグカップ¥4,000、刷毛目フリーカップ¥3,000、三島蕎麦猪口¥4,000
作家物の器を扱う老舗ギャラリー「うつわ祥見」の3店舗目が小町通りにオープン。個展でしか出合えなかった約30名の作家の器を手に取りやすく常設で展示し、菓子ギャラリー「かまくら七十二」も併設。実際に器の使い心地が試せる珈琲講座なども開催している。
エレガントなフォルムの麦茶ポットは境知子さんの作品。冷蔵庫のポケットに収まるサイズ感や洗いやすさも備わった実用性も魅力。そのままテーブルに置いておくだけでも絵になる人気アイテム。¥14,000
暦をテーマにした菓子ギャラリー「かまくら七十二(しちじゅうに)」も同じフロアに長谷から移転オープン。果物や木の実を使った焼き菓子「果子ケーキ」やドライフルーツの紅茶煮、おかきなど、贈りたくなるお菓子が揃う。
うつわ祥見 KAMAKURA concierge[うつわしょうけん カマクラ コンシェルジュ]
鎌倉市小町1-6-12 寿ビル2F
☎0467-23-7051
営業時間/11:00~18:00
定休日/火曜
撮影/加瀬健太郎 取材・文/秋山美英 構成/川原田朝雄