「花のある暮らし」 50代男性編集部員の場合①
HERS5月号「特集・私だけの、ひとり時間。」では、ひとりの時間のさまざまな楽しみ方
について紹介しています。
50代バツイチ独身という小生にとっては、家に帰れば基本的にはひとり時間。
ある意味、ひとり時間は当たり前のもので、それなりに自分なりの過ごし方はわかっている
つもりでしたが、これを機に、いろいろと見直してみました。
特に印象的だったのは、P.58からの〈花のある暮らしを、もっと簡単に。〉という企画です。
花瓶なんて必要ない、信頼できる花屋が大事、ドライも生花も一緒でOK……など、
花のある暮らしについて、今までよりも身近で自由な取り組み方を提案しています。
「花のある暮らし」。
自分にとってはどういうことだろう?
花屋に行って、気に入った花を何本か買って、家で水切りをしたり、
花瓶に合う長さに整えたり、毎日水を取り替えては枯れた花びらや葉を取り除いたり
……それはそれで、素敵で丁寧な作業だけれども、やっぱりちょっと面倒なところもあります。
そうそう、わざわざ花屋で切り花を買わなくても、小生の場合、ベランダ園芸がありました。
ベランダに咲く花々を、もっと愛でよう! というモチベーションが上がりました。
そこで、まずhit upon したのが、この時期にベランダに咲くローズマリーの花。
小生、3年ぐらい前から、アカマツ、エノキ、イロハモミジなどの実生盆栽を始めました。
「実生盆栽」というのは、種まきから始める盆栽です。そして、いろいろと
盆栽の専門書を見ていく中で、ローズマリーの盆栽記事に出合いました。
どちらかというと普段はオシャレなハーブで、肉料理の香り付けとして役立つ食材ですが、
盆栽に仕立てるのも面白い素材であると。
そこで、プランターで育てていたローズマリーの株を剪定したときに、切り取った枝を
何本か挿し木にして、小さな鉢に移し替えました。そのうちの鉢の1つがこちら。
挿し木で育ててから、1年ほど経ちます。
この状態でも綺麗なのですが、より美しく仕立てます。
正面から見た時に、重なり合っている枝や正面に突き出してる枝、下向き枝などを剪定します。
「せっかくここまで成長したのに、かわいそう……」
でも勇気を持ってチョキリ、チョキリ。
さらに、混み合っている葉や枯れかけている葉と花、姿の悪い葉をピンセットで取り除きます。
さあ、可憐でエレガントな樹形に仕立て上がりました。
ん? 今ひとつですか?
まあ、素人レベルですからお許しください。
幹の根元には古木の風格。
そばに落ちた花には”もののあはれ”。
It’s a small world!
剪定した枝は数日間、水につけておくだけで発根することも多いので、挿し木として使えます。
小生は一輪挿しに生けて、トイレに飾っています。
壁紙が少しうるさかったですね……。
「ローズマリー盆栽で花のある暮らし」
でした。
写真・文/川原田朝雄