専門医が提案 「目トレ」でアンチエイジング!

スマホの普及で早まる老眼の予防法を、眼科医でもあるY’sサイエンスクリニックの日比野先生に教えてもらいました。

教えてくれたのは
医療法人社団康梓会 Y’sサイエンス クリニック統括院長
日比野佐和子先生

医学博士・日本抗加齢医学会 専門医(アンチエイジングドク ター)。再生医療やアンチエイジング療法で第一線を走る 研究者。

「20代、30代は「スマホ老眼」に注意。昔は老眼といえば50歳を過ぎてからのイメージでした。しかし近年は若い人の間でも、〝スマホ老眼〞が心配されています。目は見た場所にすぐにピントを合わせる機能を持っています。若いときはこの調節機能がうまく働くのですが、年を重ねるにつれ目の中の毛様体筋という筋力の衰えと、水晶体が硬くなることによって、ピントが合わせづらくなります。これが老眼です。毛様体筋が緊張した状態が続くことで、ピントが合いにくくなり、老眼と同じような症状としてスマホ老眼が増えてきています。パソコンなどで目を酷使する人も多く、疲れやかすみも起こりやすくなりました。老眼は早めのケアが大事 若い人のなかにはスマホ老眼は一時的な症状だと思う人もいるかもしれませんが、放置すると症状は進みます。ピント調節機能の低下防止のために、スマホを長時間見続けないようにすることが重要です。ゲームをするのであれば、せめて1時間ごとに15分は休憩を。以下のような目のトレーニングをすることもいいです。疲れた目はアイマスクでリラックス。血行を促すプラウシオンが織り込まれているものや、温冷マスクは特におすすめ。ドライアイ、疲労、目がしょぼしょぼするときは温める、かすみ、充血がひどいときは冷やすなど温冷を使い分けましょう」(日比野先生)

老眼の主な初期症状はこちら!

  • 化粧品などのラベルの文字がぼやける
  • 近視用の眼鏡を外すと近くのものがよく見える
  • 室内灯だけでは文字が見えにくい
  • スマホを操作したあと遠くを見るとぼやける
  • パとバ、ぺとべなどの文字を判別しにくい

日比野先生考案
目を若返らせる基本トレーニング

【トレーニング1】
8点ぐるぐる
眼球を動かしてする目のストレッチ。右回り、左回りを1セットとし、1日に3セット行いましょう。


顔を正面に向けたら、眼球を上に動かして1秒間キープ。同じように右斜め上を、1秒間凝視します。


続けて右、右斜め下、下、左斜め下、左、左斜め上、上をそれぞれ1秒ずつ凝視。終わったら同様に左回りで1周します。

【トレーニング2】
グーパートレーニング
目の疲れを感じたときにおすすめ。目と手を合わせてグーパー、グーパー!  1日5セットやりましょう。


眼球を顔の中央に寄せながら目をぎゅっとつぶり、そのまま2秒間キープ。目と一緒に手もぎゅっと握ります。


手をパーにしながら、目も同時にパッと見開きます。眉をつり上げてまっすぐ前を2秒間、見ましょう。

【トレーニング3】
親指遠近トレーニング
ピントを合わせる力を強めるトレーニング。遠近を1セット とし、1日5セット行うと効果的です。


目の高さと同じ位置で、親指の爪を顔の前に持ってきます。寄り目になるくらい近くに寄せ、1秒間凝視します。


爪を見つめたまま、腕を遠くに伸ばします。遠くと近くを繰り返し見ることで、ピント調節力が高まります。

血流UPに効果のあるアイグッズをご紹介


温冷で繰り返し使用可能。AQUA Jelly Beauty mask for Eye〈W25×H9.5㎝(ベルト含まず)〉¥1,000(ラドンナ)


複数のミネラルを配合。つけるだけで血流改善して深睡眠に期待できる。日比野先生監修 RH顔をおおうアイマスク¥4,800(東京鈴蘭)


蒸気が目元を温かく包みこみ、気分もリラックス。めぐりズム 蒸気でホットアイマスク オープン価格(花王)

Mart4月号別冊付録 「カラダの不調」解決マニュアル より
撮影/志波真寿介 取材・文/酒井明子 構成/上原奈緒