木村多江さん、スニーカーだからこそできる大切な時間とは
ヒールなしの靴で楽しみたい
いつの間にか、大人の女性にとってヒールは履いても履かなくてもいいものになりました。
靴には、ネイルの爪先のように、日々の荒れが如実に現れてしまうから靴のトウも後ろ姿も、これからは気をくばって整えていく、そのくらいゆったりとした余裕が大人のオシャレに必要なのかもしれません。
今回はフラットシューズを選ぶ理由を木村多江さんに伺いました。4月号本誌より一部抜粋してご紹介します。
■木村多江さん
「スーツにスニーカーの組み合わせは、シンプルだけど私にとっては憧れのスタイルでもあります。ハンサムなスタイルの中に、どこまで女らしさを出せるか問われているような気がして。自分の内面をいかに見せられるか、挑戦させられたような気分になるコーディネートですね」
スニーカー¥61,000 ジャケット¥74,000 パンツ¥40,000 Tシャツ¥12,500(すべてアクネ ストゥディオズ/アクネ ストゥディオズ アオヤマ)
~日常を慈しむように、もっともっと歩きたい~
普段は圧倒的にヒールなし派です。スニーカーが特に多いですね。もちろんパンツにも合わせますが、スカートの足元はほとんどスニーカー。どこかくずしたいという感覚があるのかもしれません。
でもなにより、たくさん歩くために必要なものという存在です。なかなか歩く時間がとれないから、タクシーを利用するときも乗車前に少しでも歩いてから乗るなど、できるだけ歩く時間を確保するようにしています。
アクティブな気持ちになれることがスニーカーを選ぶ理由のひとつですね。
例えば、大切なひとに会いに行くとき、車で簡単にたどり着くより、少し大変だけど歩いて会いに行きたいって思うんです。
歩きながら「あのひと、どうしているかな」とか、「会ったらなんて言おうかな」なんて考える時間が楽しみを倍増させるようね気がします。
~中略~
いつも慌ただしく時間に追われているので、何もかもがドアtoドアでは大切なことを見落としているんじゃないかなって思うんです。
全てを簡単に便利に済ませてしまうより、ちょっと不便でアナログなことで気づくこともありますよね。
私も普段忙しいと合理的でスピーディに過ごすことを優先してしまうけれど、そんないつもの生活の中に、何か「あたたかいもの」を取り入れたいなって思うんです。それが私にとって、「あるくこと」なのかもしれません。
歩いてる時間は、自分を見つめる時間でもあると思います。歩きながら、気づいたり、振り返ったり。その大事な時間を一緒に過ごす相棒として、スニーカーは私にとって、もう欠かせないもののようです。
木村多江さん
1971年3月16日生まれ。東京都出身。身長161㎝。日本舞踊の師範、野菜ソムリエの資格を持つ。ドラマ、映画、CMなど幅広く活躍中。
撮影/SASU TEI<W> ヘア/shuco<3rd> メーク/Akiko Sakamoto<3rd> スタイリング/伊藤美佐季 取材・文/西澤未来<LVTN> 構成/永吉徳子
SHOP LIST
アクネ ストゥディオズ アオヤマ 03-6418-9923