「蝙蝠」=?「馴鹿」=?意外と読めない…動物を表す漢字5選
あなたは“動物の漢字”をどのくらい知っていますか? 「犬」や「猫」、「兎」など動物を表す漢字は数多くあります。
上記の漢字であれば知っている人も多いと思いますが、そのほかにも意外と知られていない動物の漢字がまだまだたくさんあるのです。
そこで今回は、意外と知らない“動物を表す漢字”をご紹介します。
1.「獺」
「獺」とは、イタチの仲間で、水辺に生息する動物の一種です。かつては日本国内に「日本獺」が生息していたそうですが、乱獲や開発などで年々数が減少し、現在は絶滅したとされています。
動物園や水族館などで「獺」の姿を見たことがある人もいるのではないでしょうか。また最近では、「獺」をペットとして飼う人も増えているそうですよ。
そんな「獺」の正しい読み方は……
「かわうそ」です。「獺」のほかに「川獺」と書いても「かわうそ」と読みます。「獺」と「川獺」、2種類の漢字と読み方を覚えておくと良いでしょう。
2.「馴鹿」
「鹿」という漢字が入っているとおり、シカ科の動物である「馴鹿」。手のひらのような角が特徴です。
「馴鹿」といえば冬の時期をイメージする人もいるでしょう。12月には「馴鹿」のイラストを一度は目にする機会があるはずです。さらに「馴鹿」は曲のタイトルにも用いられています。
そんな「馴鹿」の正しい読み方は……
「となかい」です。この「となかい」という名前は、元々アイヌ語からきているそうですよ。
3.「蝙蝠」
主に夜間、鳥のように飛び回っている「蝙蝠」。ですが、種類によっては昼間から行動する蝙蝠もいるそうです。
また「蝙蝠」には翼があり、羽ばたくことで飛行をしますが、実際には鳥類でなく「哺乳類」に分類されています。
そんな「蝙蝠」の正しい読み方は……
「こうもり」です。「こうもり」という名前については諸説ありますが、たとえば「(川辺の洞窟に生息し、川を守るという意味で)川守」→「カワボリ」→「コウモリ」となった説などがあります。
4.「猟虎」
「獺」と同じくイタチ科の動物である「猟虎」。そんな「猟虎」は、イタチ科の中で唯一海洋に完全適応していて、陸に上がることなく生きていける動物とされています。
背泳ぎしながら餌を食べる姿がとてもキュートな「猟虎」。現在では飼育数が減少していることもあり、猟虎を見られる水族館も少なくなっているそうですよ。
そんな「猟虎」の正しい読み方は……
「らっこ」です。ちなみに「海獺」と書いても「らっこ」と読みますよ。
5.「梟」
「鳥」と形が似ていることから、「鳥に関する漢字なのかな」と想像がつく人はきっと多いはず。そのとおり「梟」とは鳥の一種で、ハート型の顔と大きな目が特徴的な動物です。
最近では「猫カフェ」ならぬ「梟カフェ」も人気で、梟カフェでは実際に梟を肩に乗せたり、頭をなでたりして、たっぷり触れ合うことができるそうですよ。
そんな「梟」の正しい読み方は……
「ふくろう」です。ちなみに「ふくろう」という名前は、鳴き声が由来になっているそうですよ。
意外と知らない身近な動物の漢字、あなたはいくつ読めたでしょうか? 動物によっては、複数の漢字を持つものもありましたね。
身近な動物とはいえ、漢字表記になると正しい読み方を知っている人はそう多くないでしょう。そんな中で動物の漢字をさらりと読めたら、「動物にも漢字にも詳しい知的な人」という印象を与えられるかもしれませんよ。
参考文献
加納喜光『読めそうで読めない漢字Q&A―もう間違わない!実例集 』講談社
文/大内千明 画像/Shutterstock(Nadezda Murmakova、Andrei Kobylko、robdowner、nvphoto、RHJPhtotoandilustration)