様々なシーンを揺るがす「HIYADAM」って何者なの!?

次世代ラッパーとして、日本のみならず、世界的に注目を集めるのがHIYADAM。唯一無二で、とびきり自由な最先端のファッションセンスを炸裂させて、JJに初登場。音楽、カルチャー、ファッション…様々なジャンルから熱いラブコールが絶えない理由をとことん探ります!

1996年、札幌生まれ。ラッパー。母親の影響で幼少時代からブラックミュージックに影響され、16歳で「第3回高校生RAP選手権」にて優勝。現在はアメリカ、フランス、韓国など海外の著名アーティストとコラボをするなど、ワールドワイドな活動で知られる。海外のコレクションにも参加。

クリエイションで注目されても、肩書はあくまで〝ラッパー〟です。

――まず、HIYADAM君が何者なのかをJJ読者に伝えるために、自己紹介をお願いします!

HIYADAM(以下H) :ラッパーです。デザイナーとかモデルみたいな仕事もやってますけど、あくまでラッパーです。

――ラッパーになったきっかけは?

H :小さい頃から母の影響でブラックミュージックを聴いて育ったんですけど、自分がラップを始めたのは中学2年生くらいです。放課後にノリで、フリースタイルでラップし始めて。当時はがっつり野球をやってて、ピッチャーで4番だったんです(笑)。高校に入る前は一瞬迷ったけど…ラップを取りました。

――そして高校1年生、16歳の時にいきなり「高校生RAP選手権」で優勝。

H :はい。中学生の頃からライブもしていたこともあって、マイクの握り方や初歩的なことは他の出場者よりも知っていたので…全然緊張しなかったんです。途中から、これは優勝できるなって思ってましたね。

――その時のインタビューを見ると恥ずかしいんでしたっけ。

H :自己紹介VTRを見返してみたんですけど、クソ調子こいてるな、ありえないと思った(苦笑)。俺ってこんな人だったっけ?って思うくらい、「本当に余裕ですよ〜」とか言っちゃってて、かなりヤバいです(笑)。

――さっき、写真撮影してるとき、「エラそうに顎を上げてポーズをとるのはやめた」と言ってたけど、その頃は……。

H :いやー、上げてましたね、上げちゃってましたねー、完全に(笑)。こんなんじゃダメだと気づいて、早々にやめましたけど。

――でも高校生時代は順風満帆だったわけですよね?

H :全然そんなことないです。友達がいなかったんで。楽しく遊んだこととか、ない。RAP選手権で優勝した後、周囲から急に距離を置かれたんですよね。で、休み時間にやることがなくて暇だから、めっちゃ勉強して特進コースに進んだら、さらに友達ができなくなりました(笑)。話合うヤツがいなくて(笑)。

――えー! かっこよくておしゃれで勉強もできて有名人で。さぞかし人気者だったんだろうって思ってました。

H :いやー、距離の置かれ方が半端なかった です(笑)。卒業式の日、同じクラスの話した ことがないヤツに「ラップ見てました、これ からも頑張ってください」って言われて、そ んなかしこまらなくていいのに!みたいな (笑)。卒業してすぐ札幌から上京しました。

――東京を拠点にして5年くらいですよね。高校生RAP選手権の優勝で、大手の芸能事務所やレコード会社からの誘いもたくさんあったはずだけれど、インディペンデントな活動を貫いているのはどうして?

H :単純に〝自由に自分のスタイルでやりたい〞っていうのが大きいです。とにかく僕は、最先端なことをやりたいんで。アメリカ人のラッパーよりも最先端をいきたい。そのためにはやっぱり自由な状態でいることはすごく大事だと思ってるんです。

――東京を拠点にしているけれど、世界に目を向けて活動していますよね。

H :もちろん、そうですね。でも、日本とか海外とか、その辺のこだわりは全然ないです。SNSで発信すると、海外の方が反応がよくて。チャンスがあるな、とは思います。

――常に新しさを更新していくのはとても難しいことだけれど、どこからインスピレーションを得てますか?

H :海外のファッションショーで流れる音楽は意識しています。音楽とファッションは繋がっているから、そこで使われる〝音〞はやっぱり新しい。最先端のショーで流れても変じゃない曲を意識して作っています。

――なんていうか、ものすごく柔軟にいろんなことを受け入れているからこそ、新しいものを作っていける。HIYADAM君の話を聞いているとそんな風に思います。

H :価値観は広く持っていたいですね。音楽を作るときも、僕、人の意見をめっちゃ聞くんです。それってすごく大事なことだと思っていて。もちろん、やりたい方向性は自分できっちり決めていますが、人の意見を取り入れて出来上がったものって、作っている時はどうかなーと思ってても、時間が経った後に絶対に気に入るものになってるんですよね。一人だけで突っ走った時は、完全に逆。もちろん、一人でできちゃう人もいます。そういう人は天才だと思いますよ。でも僕はそうじゃないんで…人の意見を取り入れてこそ、自分の想像を超える、最先端の音楽が生まれると思っています。

――客観的に自分を見られて、とても柔軟。交友関係が広いイメージがあるのも、そういうところからきているのかもしれないですね。
H :そんなに広くないっすよ(笑)。親友だと思う友達は5人くらいだし。友達のジャンルがバラバラだからそう見えるのかな。普段は、「肩書で人を見ない」ということは意識しています。それと、内輪ばかりにならないように、違う職業の人とちゃんと関わりたいと思っていますね。

――全く違うジャンルの人たちをHIYADAM君が繋いで、新しいことを仕掛けていると聞くこともあります。
H:それはあります! めちゃめちゃ繋げますよ、僕。この人たちが繋がったら、何か新しくて面白いことができそうだなと思ったら繋げます。友達とムーブメントを作れることは嬉しいですからね。なるべく自分たちで新しいことを作る、ということは意識します。

今回はJJ12月号より、次世代ラッパーとして、日本のみならず、世界的に注目を集めるのがHIYADAMさんのインタビュー前半をお伝えしました。
チェックのスカートも全く違和感なく着こなすHIYADAM君。普段からよく着るというロンドンブランドの「チャールズ ジェフリー ラバーボーイ」を着用。歌舞伎町で行われた撮影では、まるで巨大なぬいぐるみのようなストールという、難題なアイテムを完全に自分のものにしてコーディネート。着こなし力がハンパない! 普段のファッションは@hiyadamをCHECK!次回は後半をお伝えします!

セーター¥59,000 Tシャツ¥12,000 キルトスカート¥98,000 ベルト¥25,000 ブーツ¥83,000 アニマルストール¥43,000(すべてチャールズ ジェフリー ラバーボーイ/ザ フォーアイド)」撮影&コーディネート/藤田佳祐〈THE FOUR-EYED〉

スタイリング/HIYADAM ヘア・メーク/Koga Yurie 取材/渡部かおり〈FW〉編集/千田真弓
※この掲載の情報はJJ12月号を再構成したものです。

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