麻生久美子さん(47)「20代は自分の変化に戸惑い、いちばん悩んでいました」【『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』インタビュー】
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オダギリジョーさんが脚本・演出・編集・出演を務めたことでも話題となった、NHKドラマ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』が映画化。鑑識課警察犬係のハンドラー・青葉一平(池松壮亮)と、一平にだけ“犬の着ぐるみ姿のおじさん”に見える警察犬・オリバー(オダギリジョー)が活躍する、シュールな世界観が人気の警察コメディーです。前編では、一平の上司・漆原冴子を演じた麻生久美子さんに、作品の魅力について伺いました。
Profile
1978年6月17日生まれ、千葉県出身。デビュー以降、多くの話題作に出演する実力派。近年の主な出演作に、ドラマ『時効警察』シリーズ、『MIU404』、連続テレビ小説『おむすび』、『魔物(마물)』など。ドラマ『ぼくたちん家』が10月12日より日本テレビ系にてスタート。
作品の節々から、オダギリさんは映画を愛している方だと伝わると思います

——2021年に放送された、テレビドラマ『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』が映画化です!
この作品には、テレビドラマシリーズから携わらせていただいていますが、映画になると聞いたときはビックリしました(笑)。オダギリジョーさんとは仲良くさせていただいていますが、この作品を通して、オダギリさんが見ている“世界”に初めて触れられた気がして。そうした意味でも、私自身すごくワクワクする作品なんです。
——特に、どのあたりに魅力を感じていますか?
個人的に、この作品は“完成していない”と思っていて、それが1番の魅力だと感じています。ある種の正解みたいなものを提示する作品ではないから、観ている方が自由にストーリーを捉えられる。見終わったあと、「こことここがつながっているのかも?」みたいに頭の中で考える作業がすごく楽しいんです!
——オダギリさんが脚本・監督・編集・出演を務められています。オダギリ監督はいかがでしたか?
言葉にするとすごく安っぽくなっちゃうけど、すごくセンスがいいんですよね。オリバーが着ぐるみ姿だったり、私が演じる漆原もトリッキーなキャラクターだったりしますけど(笑)、画の見せ方がすごくおしゃれ。画角や使っている音楽もすごくカッコよくて、編集を見てもこだわりが詰まっているなと感じます。作品を見ていただければ、その節々からオダギリさんが映画を愛している方だということが伝わってくると思います。
——撮影現場で苦労したことは?
監督の頭の中で、セリフの言い方や間まで細かく決まっているので、その説明を受けながら、1つずつ頭の中で整理しながら進めていくのが難しくて…。その作業は面白くもあるけど、やっぱり大変なんです。この作品はエンターテイメント性が高いので、求められることも多いし、いつもプレッシャーをかけられるんですよ(笑)。
——それは「面白いものを見せてね」というプレッシャー?
それもあると思います。「アドリブで」と任されることもあるので、ドキドキしました! そこで面白いものが出なければ、監督は何度か粘ってくれるのですが、そこまで時間をかけていられない。監督から「妥協した?」と思われてしまうのは悔しいし、“できるだけ監督が求めるものを出したい”という思いで現場に挑んでいました。だからこそ、いい緊張感とプレッシャーのなかで撮影ができたんだと思います。
——劇中では、麻生さん演じる漆原のダンスシーンも。踊りながらセリフを言うのは大変だったのでは?
ダンスシーンは、本当に頑張りました! 私はダンスが得意なわけではないから、必死に練習をしていて。撮影日数よりダンスの練習のほうが多かったんじゃないかな? だから、ダンスシーンを撮り終えたあとは、ダンスの先生と泣きながら抱き合いました(笑)。ぜひ、楽しんでいただけたらうれしいです。
20代後半になると、自分の変化に戸惑い悩んでいました

——CLASSY.読者にとって、麻生さんは憧れの女性です。いつまでも美しく輝いている麻生さんですが、20代の頃の自分に声を掛けるなら?
思い返せば、20代はいちばん悩んでいた時期だったかも。子どもではないけど大人ではない、そんな中途半端な年齢だったように感じていて。でも、今思えばいちばんいい時期なのに、「悩んでいるなんてもったいない」って言ってあげたい。
——どんな悩みを抱えていたのですか?
仕事のことはもちろんだけど…、20代後半になるにつれて、“ずっと若くはいられないんだな”と思い始めたんです。これまでは肌もピチピチだし、どんな服も似合うからファッションも楽しくて——という感じだったけど、だんだん30歳が目の前に近づいてくると、「まだミニスカートを履いてもいいのかな?」と不安に思うようになって。肌も毛穴が目立ってきたりと、自分の変化に戸惑うようになったんです。
——すごく分かります…!
でも、今思えば、それって本当に大したことないんですよね(笑)。それよりもすごくいい時期に悩んでいるなんてもったいない! 当時の私も、そんなことは気にせずただ楽しんでおけばよかったんじゃないかなって。でも、悩むからこそ成長があるし、その時間も必要なんですけどね。
——悩んだときは、どうやって乗り越えてきましたか?
悩みにもよりますけど、精神的な悩みなら、私の場合は誰かに話すのがいちばん。長い時間をかけて悩んでいるのは、時間がもったいないなと感じてしまうし、なるべくサクサク解決していきたい(笑)。1人で抱えられる性格でもないので、周りの人に助けていただきながら、壁を乗り越えていった気がしています。
——最後に、麻生さんの美しさを保つ秘訣を教えてください!
最近は、腸活をすごく意識していて、酵素玄米を食べています。以前、流行していた時にトライしてみたんですけど、子どもが全然食べてくれなくて(笑)。私は酵素玄米、子ども用には白米と2種類炊いていたのですが、それがなかなか大変で諦めてしまったんです。でも、娘が中学生になり美意識が高まってきたし、夫も健康に気を使うようになってきたので、ようやくみんなで食べられるようになって。すごくおすすめです!
Information
『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』
2021年にNHKで放送されたオダギリジョーが脚本・演出・編集・出演を務めたテレビドラマ「オリバーな犬、 (Gosh!!)このヤロウ」が映画化。狭間県警鑑識課警察犬係に勤める、ハンドラー・青葉一平(池松壮亮)と相棒の警察犬・オリバー(オダギリジョー)。そんなある日、隣県のカリスマハンドラー・羽衣弥生(深津絵里)から、行方不明となったスーパーボランティアのコニシさん(佐藤浩市)の捜査協力依頼を求められ…。出演:池松壮亮 オダギリジョー 麻生久美子 深津絵里 9月26日(金)全国公開 エイベックス・フィルムレーベルズ配給
撮影/島津美紗 ヘアメーク/ナライユミ スタイリング/井阪恵(dynamic)取材/小林揚 編集/越知恭子