40代で自分のスタイルを確立すれば、50代はもっと輝ける|WRAY代表取締役 谷内侑希子さん 

女性としてこれからのキャリアに悩むSTORY世代。’22年に女性活躍推進法が改定されてからはますます女性の活躍が期待され始め、徐々に女性管理職比率も高くなってきています。第一線で活躍している女性リーダーの方々にお話を伺うと、そこには、キャリアの狭間で自身の生き方を見つめ、可能性を信じてチャレンジする姿がありました。今回ご登場いただくのは、女性のためのウェルネスブランドを展開する、株式会社WRAY 代表取締役の谷内侑希子さんです。(全3回の3回目)

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谷内侑希子さん(41歳)
株式会社WRAY 代表取締役

大阪府出身。早稲田大学卒業後、ゴールドマン・サックス証券会社に入社。その後メリルリンチ日本証券、コンサルティング会社、ブランドPRマーケティング会社を経て、2020年にセルフケアブランド WRAY(レイ)を立ち上げる。プライベートでは3児の母で、現在はオランダ・アムステルダムと日本の二拠点生活を送っている。


 

同調的ファッションを脱ぎ捨てて、心も身体もストレスフリーに

STORY編集部(以下同)――いつもおしゃれな谷内さんですが、40代になり、ファッションについて変化はありましたか?

昔からファッションは大好きで色々なコーデをしてきましたが、年を追うごとに疲れる格好は避けるようになりました。裾を気にするロングスカートや重いコート、シワになりやすい素材など、着用時にストレスを感じるものは嫌になってしまって。lounge WRAYの商品のように、軽さや洗いやすさ、持ち運びやすさを重視したアイテムを普段から愛用しています。何かと忙しい40代の今は、余計な手間暇をかけることなく、着心地の良さを追求したい。毎日身につけるものだからこそ、ストレスフリーなファッションを選ぶのがおすすめですね。

――揺らぎの多いSTORY世代に、ファッションのアドバイスはありますか?

日本の女性を見ていて感じるのは、40代になると皆似たようなファッションになる傾向があること。社会人として、また母として”無難”であることや、”きちんと見えること”を意識しているからかもしれません。でも年を重ねた今だからこそ、個性があった方が素敵に映ると思うんです。

色々な人生経験を経て、余裕を持ってファッションを楽しめるようになるのが40代。こういう格好をしたら浮くかな、年齢的に無理かなと思わずに、ちょっとチャレンジングでも、”こんなファッションが好き”という自分軸があった方が、長い目で見ればきっと魅力的。その個性があるかどうかで、50代になった時に輝きがグッと変わってくるはずです。

――ヨーロッパに来たことで、ファッションの見方も変わりましたか?

ヨーロッパの人々からの影響は、少なからず受けていると思います。アムステルダム以外にも各地を訪れますが、自分らしさを大切にして、オリジナリティを楽しんでいる人たちばかり。特に40代、50代は自分のスタイルを確立している人が多いので、その凛とした姿に憧れるようになりました。パッと見で、「こういうテイストが好きなんだろうな」という確固たるスタイルを持っているから、人とコーデがかぶることも皆無。例えばメンズのゴツい腕時計に、大きいルビーのリングを付けているマダムがいたりして、絶妙なバランス感がおしゃれだなと。そんな風に自分の意思を感じられるポイントが1つでもあると、素敵な50代になれる気がするんです。

私自身、会社員時代を含め、日本にいた頃は無意識に周りに合わせたファッションをしていたこともあった気がします。でもヨーロッパに来てからは、周りの視線や同調する意識が一旦外れたような感覚で。せっかくヨーロッパにいるので、帰国するまでに将来を見据えた”マイスタイル”を見つけたいですね。素材などの着心地の良さはもちろん、”自分らしさの追求”も、ストレスフリーにファッションを楽しむ秘訣だと思うから。

――谷内さんが、今描いているビジョンを教えてください。

人生においては、「夢を持ち続けること」をビジョンに掲げています。私は常に目標に向けて走っていないと不安になるタイプ。夢や目標があると、立ち止まらずアップデートし続けていられる気がするんです。直近の目標は、”セルフケアのブランドと言えばWRAY”とイメージしてもらえるような会社に育てること。そのために、新しいカテゴリーの商品開発など事業の拡大にも取り組んでいます。

ただ、闇雲に会社規模を拡大させようという想いはありません。WRAYの商品を幾度となくリピートしてくれるお客様がいるからこそ今がある。だから、その方々を大切にすることが最優先。ファンでいてくれるお客様に真摯に向き合い、これからもリクエストに応えていきたいですね。

最近の座右の銘は、「成功とは、成功するまでやり続けることである」という言葉。会社の代表としても、1人の人間としても、自分の描く成功に向けてチャレンジし続けたいと思っています。

撮影/沼尾翔平 取材/渡部夕子

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