石田ゆり子さんの今だから見えてきた「ものを選ぶ目」とは?
■あの人の「ものを選ぶ目」
素敵な人たちは、彼女たちが選ぶもの以上に、その選ぶ視点や姿勢や心意気がチャーミング。
これまで過ごした時間の中で、選んできたものの積み重ねがその人を形作っている。
トレンドだから、好みだから、といった出来上がった見方には収まらない、そんな「ものを選ぶ目」の面白さをご堪能ください。
今回は表紙にも登場していただいた石田ゆり子さんの「ものを選ぶ目」を、11月号本誌より一部抜粋してご紹介します。
一緒に歳をとってくれるものと過ごしたい
Tシャツ¥36,000 中に着たラッフルシャツ¥45,000(ともにトゥジュー/トゥジュー 代官山ストア) ピアス¥59,000(シャルロット シェネ/エドストローム オフィス) ネックレス¥209,000(ルイ フフェラー/ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー)
ものを選ぶ基準のひとつに、自分と一緒に歳を重ねてくれるものかどうか、ということがあります。
時間が経つことでより味わいが出て、もっと素敵になるもの。
時間を経てきたものたちが持っている味わいみたいなものが好きです。
買うときは、出合ってしまったものを買うだけで、選んだものに明確な理由はないんです。
連れて帰ろうって思うものは、もののほうから私と一緒に暮らしたいって言ってきているような気がするんです。
心の中で「うちに来る?」って確認してます(笑)。
~中略~
子どもの頃から、拾った石とかガラスのかけらとか、名も無きなにかが好きでした。
でも、もしもいまブランドものを選ぶなら、それはデザイナーさんや作り手に興味があるとき。
好きなデザイナーさんを応援するような気持ちも込めてお金を出します。
私がものを買いに行くときや、個展や工房へ見に行くとき、ものを作るその人に興味があって、どういうふうにそれが作られているのか、ただ見たい。
そんなふうに買い物をしていると「買い物」って、ただものを買うだけでは終わらない、不思議な面白さもありますよね。
好きで買ってるから、捨てられないのは当たり前ですよね
ニット¥98,000(フミカ_ウチダ/クリフ) ピアス¥40,000 チェーンブレスレット¥30,000(ともにR.ALAGAN/ララガンデザイン)
器は和にも洋にも見えるものが好きです。どんな料理にも映える土ものがいい。
ざらっとした質感の白漆や粉引も好き。どこかつけ入る隙があるもの。
その隙間に使い手の人柄を埋めて、その人のものになっていくようなものに惹かれます。
同じものでも持っている人によって表情が変わるから、私のものは私の色をしているし、それぞれ違う顔になるから。
使っているうちに欠けてしまったら金継ぎをして使います。
欠けていると縁起が悪いって聞くこともあるけど、欠けているものの可愛さってあると思うんです。
かけらを飾る方法だってあるし。
でもそうやって、どんどんものが増えていくんですよね(笑)。
石田ゆり子と福山雅治、初共演映画『マチネの終わりに』
©2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク
初映像化となる芥川賞作家・平野啓一郎原作を日本、パリ、ニューヨークを舞台に描く切なくも美しい大人のラブストーリー。天才ギタリストとジャーナリストの男女二人が、出会い、悩み、そして運命に翻弄されながらも愛した6年を、初共演の福山雅治と石田ゆり子が情感豊かに演じます。その他、伊勢谷友介、桜井ユキ、木南晴夏、風吹ジュン、板谷由夏、古谷一行といった、実力派俳優陣が集結。監督は『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』『昼顔』などで、人間ドラマの描写や緻密に練られたカタルシスが高く評価される西谷弘。脚本は数々の名作ドラマを手掛けた井上由美子。11月1日(金)より全国東宝系公開。
PROFILE
いしだゆりこ
1969年生まれ。東京都出身。1988年ドラマ「海の郡星」で女優デビュー。以降、ドラマ・映画・舞台・CM・執筆活動など幅広い分野で活躍中。2005年『北の零年』にて、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。平野啓一郎の同名小説を映画化。福山雅治との初共演が話題の『マチネの終わりに』は11月1日より全国東宝系にて公開。
撮影/伊藤彰紀<aosora> ヘア&メーク/岡野瑞穂 スタイリング/青木千加子 ブロックススタイリング/石井佳苗 撮影協力/AWABEES、TITLES、UTUWA 取材・文/西澤未来<LVTN> 構成/永吉徳子 特別構成/松本朋子
SHOP LIST
トゥジュー 代官山ストア 03-5939-8090
エドストローム オフィス 03-6427-5901
ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー 03-5774-0853
クリフ 03-6416-0619
ララガンデザイン https://ralagan.com/