【SHELLYさん】子育ての「こうしなきゃ」をやめてみたら?

※このコラムは2021年4月号(3月5日発売)に掲載された記事を再編集したものです。

 

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先日、娘2人が誕生日を迎え、いつも顔を合わせている家族だけでお誕生日会をしました。昨年1月の誕生日会は父の店にお友達をたくさん呼んで、ケータリングを用意し、ゲームをしたり工作をしたり、パーティーの中にいくつもイベントを盛り込んでにぎやかに過ごしたのですが…この1年ですべてが変わってしまいました(※編集部注・記事の初出はコロナ禍の2021年)。今年はケーキとプレゼントを用意して、ユニコーンにハマっているのでお部屋の飾りはユニコーンとレインボーをテーマにパパッと飾り付けて…。私からすればとてもシンプルな会になったのですが、2人とも文句を言わないどころか、めちゃくちゃうれしそうにしてくれました。2人の笑顔を見ながら、「こうしなきゃいけない」というのは親が勝手に決めていることなんだな、と改めて気づかされました。

 

子どもからすれば、親が笑顔で過ごしていることが何よりうれしいことなんですよね。今せっかく千葉に住んでいるのに、ディズニーランドも動物園も行けていません。でも「庭でBBQしようか」と言うだけで、「ってことは、BBQパーティーじゃない!?」って子どもたちは目を輝かせてくれる。その笑顔に、すごく感謝しています。子どもたちは、何でもパーティーにしてしまう天才で、こちらがテンションさえ上げていけば、餃子を焼くだけでもパーティーになるんだなぁ、って!

 

子どものために一生懸命になって「こうしなきゃ!」と思うと、つい笑顔を置いてきてしまうことがあります。でも、私ががんばって何かしてあげるよりも、親子笑顔でいることのほうが子どもが喜んでくれるな、と実感するんです。親からすれば小さなことで子どもがグズって泣くとき、「今日に限って何で!?」と思ったりするけれど、〝今日に限って〟、親の私がイライラしたり、疲れて笑顔を忘れているんですよね。私が不機嫌ならば不機嫌になるし、私が楽しいことするぞ!とテンションを上げていれば子どもたちも鏡のようにめちゃめちゃテンションを上げて喜んでくれる。そういう子どもたちでうれしいなと思いますし、みんなが笑顔でいるために自分のケアも大事にしないとなと思います。

 

セルフケアとしては、今までは鍼などに行っていたのですが、離婚を契機にカウンセリングに通うようになりました。これからも定期的に受けたいなと思っていて、ちょうど今週また予約を入れたところなんです。私は基本的に元気な人間だし、強いほうだと思っていますが、それでも歯の定期検診やがん検診に行ったりするのと同じように、元気な時こそチェックしておきたい。カウンセラーに質問されたことでその場で答えられないことがあると、「どうしてだろう?」と皿洗いしながらでも考えるきっかけになりますし、そのおかげで自分がしまいこんでいた気持ちに気づくことがあります。目に見えて何かを治すとか、良くするというものではないのですが、例えば自分はこういう言葉を言われると腹が立つとか傷つく、ということが誰しもあると思うんです。カウンセラーとのやりとりの中で、過去にこういう経験をしてきたからかな?とか、自分の積み上げてきたものを振り返る瞬間があります。自分が背負ってきたものを知っているか、いないかでは、その後の人生が違うような気がしていて。だから、自分を知る時間として定期的に組み込んでいきたい。カウンセリングという機会でもなければ、忙しくただただ、走り続けてしまいそうで。

 

フェミニズムの話も最近よくしていますが、よくみなさんが言うのが「言語化してスッキリした」ということ。自分の感情に気づいて言語化するのは、すごく大事なのではないでしょうか。今はカウンセリングもリモートでできるようになってきて、私もリモートで受けています。対面で最初はなかなか心を開けなかったので、リモートだとどうだろう?と思っていましたが、自分の家で受けることでリラックスして話しやすいことがわかりました。まさに心のマッサージ。ぜひ忙しいみなさんにも勧めたい!

 

そして、長女が小学校に入るまであと1年ほどになりました。千葉での暮らしはみんな気に入っていますが、長女は前の学校のことも大好きで、いつか戻るものだと思っているようです。レギュラーの仕事以外は基本的に寝かしつけまでには帰れるようにしているのですが、どうしても都内のスタジオとの距離があるので、間に合うと思っていた日でも間に合わないことがあります(そんなときは近くに住む叔母が寝かしつけてくれています)。そういうときは、都内で暮らすことのメリットもまたあるなと思いますね。状況や子育てのステージに合わせて、また住む場所も柔軟に考えていきたいな、と。とはいえ週末に千葉で伸び伸び遊べるのはやはり魅力的で、家を手放すつもりはないので、自由に行き来しながら二拠点生活ができる日が来るのを楽しみにしているところです。

◉SHELLY|シェリー
1984年生まれ、神奈川県出身。14歳でモデルとしてデビュー以後、タレント、MCとして幅広く活躍。5歳と3歳の娘の母。

 

今年の娘のバースデーはユニコーンとレインボーがテーマ。めっちゃ派手なケーキを作ってもらいました!

撮影:須藤敬一 取材・文:有馬美穂 編集:羽城麻子
*VERY2021年4月号「シェリーの「これってママギャップ?」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合がございます。

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