ダイエット本累計販売100万部以上の著者に聞いた【糖質オフの意外な落とし穴】5つ

「糖質オフ」を続けていたらリバウンドしやすくなったと感じている人、多いのでは?実は代謝が落ちてしまっているのかも!?実は、炭水化物を抜くダイエット法と相性が悪い美ST世代も。まずは「糖質オフ」の基本をチェック!

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もしかしてこれじゃ痩せない!?「糖質オフ」についての○と×

Q1:炭水化物やお菓子を食べない「糖質オフ」で痩せられる?

△ 炭水化物抜きは ハードルが高い&それだけでは「糖質制限」になりません

すでにある程度の筋肉量があり、体力もしっかりあって体重減少のスピードが速い人には向いている「糖質オフ」ダイエット。その反面、代謝が落ちている人や筋肉量が少ない人には不向きな場合も。糖質(炭水化物)は米などの主食やお菓子だけではなく、他の食材や調味料にも思った以上に多く含まれているもの。単に米やパンなどの主食を抜いたからといって完全な糖質制限にはなりません。正しい「糖質オフ」で体内の脂肪を分解、エネルギーとして利用する食事法を実践するためにはかなりの知識と労力が必要です。

Q2:「糖質オフ」しても痩せない... 美ST世代と相性が悪い?

⚪︎ 体への負担が大きく代謝が落ちている世代には不向き

極端な糖質制限をすると筋肉が糖を消費してエネルギーにする力が落ちてしまい、太りやすい体質に!さらにリバウンド時には筋肉よりも脂肪がつきやすくなってしまいます。糖質制限で一度痩せると、その前よりも少しの量の糖質で太りやすくなっ たと感じている人も多いのでは?糖は細胞のエネルギーに直結する重要な栄養素。そして筋肉量は加齢に伴って減る傾向があります。キレイに、そして健康的に痩せたいのであれば筋肉量を落とさずに、糖質も適度にとることが重要です。

Q3:「夜だけ炭水化物抜き」で痩せられる?

△ 効果がある場合もあるけれど夜間低血糖のリスクが

夕食時に糖質オフすると睡眠中にエネルギー切れを起こし、成長ホルモン生成が阻害されたり疲労物質が分解されないなどのリスクが。特にホルモンの一種であるコルチゾール不足は夜間低血糖を引き起こし、体が動かせない気絶状態となって寝返りが打てず、全身がガチガチに。さらに低血糖を解消しようとアドレナリンが分泌され途中覚醒の原因にもなるので要注意です。

Q4:糖質の代わりにタンパク質をとれば体脂肪が落ちる?

× 糖質が不足→ 筋肉を消費してしまい逆効果に!

糖質制限で体内のグリコーゲンが枯渇してエネルギー不足になると、筋肉を分解してエネルギーに変換する「糖新生」という反応が起き、筋肉量が減ってしまう原因に。また筋肉の生成にはたんぱく質が必須ですが、たんぱく質のみでは筋肉は作られず、実は糖質も欠かせません。トレーニング前後に糖質を摂取することで筋合成を促進し、筋肉量を増やすことができるのです。

Q5:「糖質オフ」すれば老化の原因「糖化」予防になる?

× 糖質は必要、正しい「とり方」をすることが重要

糖化とは体内の余分な糖がたんぱく質や脂肪と結びつき、終末糖化産物(AGEs)が生成されること。AGEsは強い毒性があり肌の老化や様々な病気の原因になります。血糖値が高い状態(高血糖)が続くと体内でどんどん糖化が進行するので空腹時に白砂糖たっぷりのお菓子やジュースを摂取するのはNG!先にたんぱく質や繊維質をとるなど正しい方法で糖質の摂取を心がけて。

教えてくれたのは……ピラティス指導者・ボディワーカー 森 拓郎さん

パーソナルジム rinato代表。ボディメイク関連著書累計100万部以上の理論派ボディメイクの第一人者として大きな支持を集める。近著に『図解 ダイエットは運動1割、食事9割』。

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2024年『美ST』3月号掲載
撮影/河野 望 イラスト/栗尾美月 スタイリスト/今田 愛 取材/佐藤理保子

美ST