骨、関節…意外とできていなかった「一生歩ける脚」のためにできることとは

バランスの取れた食生活や良質な睡眠、適度な運動を心掛けていても忙しさでままならず、体のあちこちに不調や不具合を感じ始める美ST世代。でもこの先20年、30年経っても元気に人生を楽しんでいたい!と皆さん思ってますよね。美STが誇る大人気健康企画を再編集した「一生シリーズ総まとめ」をはじめ、若い頃と違う、大人世代で感じ始めるお悩みをピックアップしてまとめた『完全保存版』を作りました。一生アクティブに若々しくいきましょう!

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ポイント1:「骨」

更年期以降、骨折する人が増える原因は隠れ・骨粗しょう症
骨は外からは同じように見えても、古くなった骨は溶けて吸収され、新しい骨ができるということを繰り返しています。骨粗しょう症は、このバランスが崩れ、骨がスカスカになって折れやすくなった状態です。圧倒的に女性、特に閉経後のホルモンバランスの崩れによって起こります。他には老化や遺伝的な体質、偏食や極端なダイエット、喫煙や過度の飲酒、家の中に閉じこもり外出しない生活習慣なども原因とされています。

【予防法…①】たまには日焼け止めナシの日光浴でビタミンD

ビタミンDが不足すると骨が弱くなるので魚やキノコなど食べ物から摂取。日光浴でもビタミンDが体内に生成されます。

【予防法…②】食事でカルシウムとたんぱく質を

骨折予防のカルシウムは一日800mgを目標に。骨をサポートする筋肉を作るには高たんぱくな鶏むね肉やゆで卵などが◎。食事から補えない日はサプリメントで不足分を補給!

【予防法…③】骨の状態は身長測定と骨密度で確認

閉経後3年で身長低下が2cm以上あると、骨折リスクが高まるという調査結果も。骨密度と自分の身長は定期的に把握し、早めに変化に気づきましょう。

【予防法…④】適度な運動を毎日の習慣に

散歩や1分間片足立ち運動など、負荷が高くないような運動でも毎日習慣化することで骨粗しょう症の予防になります。

ポイント2:「関節」

膝関節と股関節の軟骨がさまざまな原因ですり減ってきます
膝の痛みが出たり関節に水がたまる変形性膝関節症の男女比は1:4で女性に多く、高齢者になるほど罹患率が高くなります。主な原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や遺伝子も関与しています。また変形性股関節症の主な症状は、関節の痛みと機能障害です。患者さんの多くは女性で、原因は発育性股関節形成不全の後遺症や、股関節の形成不全といった子供の時の病気や発育障害の後遺症が主で、全体の80%といわれています。

【予防法…①】大腿四頭筋を鍛えることで膝のサポートに

座った高さより踵を上げながら足先を自分の方に反らし5秒止め、ゆっくり脚を下ろします。20回1セット×朝晩2セット。

【予防法…②】夏でも冷房除けに膝掛けを

夏はうっかりしがちですが、膝をクーラーなどで冷やさないように膝掛けなどで覆い、なるべく温めて血行を良くします。

【予防法…③】太りすぎは関節にも負担に

肥満や太りすぎによって関節に過度な負担がかかると、関節軟骨のすり減りが進行してしまうので、適正体重を保ちましょう。

教えてくれたのは…

医学博士 整形外科医師 岩瀬美保先生

神奈川県湘南地区の病院にて外傷や関節疾患を中心に診療とリハビリテーションを行っている。ロコモや健康寿命の促進について見識が深い、頼れるドクター。

2024年『美ST』10月号掲載
撮影/西崎博哉 取材/菊池真理子 再構成/Bravoworks,Inc.
〈過去流用分〉
撮影/平林直己、大瀬智和 モデル/仁香 ヘア・メイク/伴まどか スタイリスト/菊地ゆか 取材/大佛摩紀、菊池真理子 再編集/菊池真理子

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