【原幹恵さん】思い描いていた仕事ができず、葛藤した日々。そして留学へ
36歳になった原幹恵さんから感じるのは、自分の心の声を聞きながら物事を真っ直ぐとらえるポジティブなマインド。ただここに至るまでには葛藤や苦難の経験も多かったといいます。10代で女優に憧れトントン拍子で芸能界デビューを果たしたものの、思い描いていたような仕事はなかなかできず……。乗り越えてきた道のりを本人が振り返ります。
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女優に憧れて国民的美少女コンテストに応募したら……「グラビア賞って何?」
《プロフィール》
2003年「第9回全日本国民的美少女コンテスト」でグラビア部門賞を受賞し芸能界へ。グラビアアイドルとして活躍しながらバラエティ番組でも人気に。その後TVドラマや舞台に出演し女優として活躍の幅を広げる。現在はモデルや女優のみならず、化粧品開発など美容関連の仕事にも携わり多機に渡り活動中。
新潟の田舎で育ち、11歳年の離れた兄と幼い頃から一緒に大人のドラマを見ていた影響もあって『プリティ・ウーマン』のジュリア・ロバーツに憧れを抱くようになりました。
女優になりたくて16歳の時に自分で調べ、全日本国民的美少女コンテストに応募。コンテストではグラビア賞を受賞しデビューすることになったのですが、「グラビア賞って何だろう?」と思ったのが最初の感想でした(笑)。ありがたいことだとは思ったのですが、目指していたものとは違う方向だったので心に葛藤が生まれてしまって……。すぐにグラビアのお仕事を始めることはしませんでした。
グラビアデビューは高校2年生の17歳のとき。最初の撮影を篠山紀信さんに撮っていただいたことは忘れられません。でもやっぱりその時は恥ずかしくて、ガウンを脱ぐのも抵抗感があったことを覚えています。
その後、撮影を重ねて自分の知らない自分の姿を写真を通して見ていくうちに、だんだんと抵抗感がなくなり、グラビアの仕事も楽しくなりました。そして20歳の頃にはグラビアの仕事が好きだ、とやっと思えるようになりました。
「おばかキャラ」全盛期。ホントの自分とかけ離れていくのを感じて葛藤する日々でした
グラビアのお仕事には慣れていきましたが、並行してテレビにタレントとして出演するように。
グラビアのお仕事もバラエティ番組でのタレントのお仕事も、「たくさんの方に知ってもらうきっかけになって女優として活躍するための足掛かりになれば」と自分を奮い立たせて頑張っていましたが、私の思うようにはいかず。バラエティ番組では当時全盛期だった「おバカキャラ」を私も求められ、「おバカじゃなきゃいけない」と思ったり、逆におバカな印象に映っていることに悩んだりもしました。本当の自分や女優の夢からどんどんかけ離れていってしまうような感覚で……。「お芝居がやりたいのに」と焦りや葛藤が生まれていました。
29歳でぶち当たった「このままだとつまんない人生になっちゃう!」
それでも、葛藤の気持ちに折り合いをつけることができたのは、やっぱりグラビアがあったから。グラビアの現場は自分のホームなんだと強く意識することができて、「グラビアがなかったら今の自分はない!」と思うと自然に火が付いて頑張れたんです。グラビアの作品作りはチームが密で、仲間にずっと見守ってもらえているような安心感も支えでした。
そんな中、19歳でドラマ『キューティハニー THE LIVE』に主演したのをきっかけに少しずつ女優のお仕事も増えていき、26歳のとき、すごく思い入れのある舞台『趣味の部屋』に出演することになりました。その時、ついに本当の意味で女優になるという夢が叶ったという気持ちに。今でも印象に残っている女優のお仕事のひとつです。
その後の転機は29歳。30代を目前としたとき自分の人生を考え、「このままだとつまらない人になっちゃう」「もっと世界を知りたい!」と思ったんです。そこで仕事を辞め、単身で海外留学に行くことを決意。カナダ、ニューヨーク、ロスを巡りました。それまで仕事しかしてこず趣味もなかった私でしたが、帰国後は趣味が増え、フットワークまで軽くなりました。この経験は私にとって貴重な経験でしたし、人生がさらに色鮮やかになり人間としての幅も出たように思います。
年齢=節目。「年なんて気にしない!」なんてことはない。でもポジティブに考えています
年齢を節目に捉えて、その都度ポジティブマインドで人生の転機にしてきましたが、昨年36歳になって、「なんか今までと違う」と体の変化も感じ、お肌のケアもボディケアも大変です。
でも「私もアラフォーになったんだ!」と吹っ切れて、今は「その瞬間、綺麗な自分でいられたらいいや」と思っています。
40歳が見えてきて、これからは大人の魅力が出せたらいいな。幸いにも美意識が高く素敵な40代の友人が多くいるので私もそうなりたいです。
結婚は考えていなくもないですが、私の周りはあまりしていない人が多くてまだイメージも湧いていません。地元に帰ると同級生が3人のママだったり、もう中学生の子供がいたり。本当にすごいなぁ、私も頑張らなきゃ!とも思います。もちろんタイミング次第ですが、いずれは結婚も子育てもしたいと思っています。
《衣装クレジット》
ワンピース¥18,000、ジャケット¥33,000(ともにバナナ・リパブリック)ピアス¥4,830、チョーカー¥6,480(ともにアビステ)
《お問い合わせ先》
アビステ ☎︎03-3401-7124
バナナ・リパブリック br_info@bananarepublic.jp
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撮影/福永俊樹 ヘア・メーク/川村友子 スタイリスト/中村智香子 取材/関根実凡 編集/永見理、根橋明日美