〝隠すためだけの服は選ばない〟近藤サトさんの、今を肯定してくれる服
それなりの年齢を重ねた今、またオシャレが楽しいという人が増えています。
自分の顔、体に合うものも、流行も理解した上で、経験値をもった大人が選ぶ服。
そんな素敵な選択肢の数々がここにあります。
今回は近藤サトさんの「わたしの今を肯定してくれる服」を、HERS9月号本誌より一部抜粋してご紹介します。
■近藤サトさん(51歳)
~経験は十分。服ではなく、私を見てもらって大丈夫です~
PONCHO/ヴァレンティノ SHIRT/ヴァレンティノ BOTTOMS/ヤコブ コーエン SHOES/シャネル
20代、30代はお恥ずかしいですけど、とにかくブランド品をよく身につけていましたね。
経験もなければ自信もないから、いいものを持って着飾ることで、自分の価値をどうにか高めようとしていたんでしょうね。
若い頃は何も気にせず着こなせてしまうものが多いけれど、裏を返せば服に〝着られていた〟気がしています。
40代半ばを過ぎ、顔や体型にも衰えを感じ、白髪も増えて……。ネガティブになろうと思えば、いくらでもなれた時期。
でも、仕事を頑張った、子育てを頑張った。
せっかくゆとりができてきた今、自分自身を楽しまなくてどうするって思ったんです。
白髪染めをやめてグレイヘアにしたのも、そんな理由。
~中略~
経験値を積んだ私たち世代は、もっと自信を持つべき。
ファッションにおいても、服ではなく私を見てもらって大丈夫!という心意気が大切だと思っています。
隠すためだけの服は選びません。
今日選んだレースのポンチョは気になる腰回りは隠しつつ、着こなす喜びも味わえる。
いつも服を選ぶときは〝着てやろう!〟という気持ちでいます(笑)。
こんどうさと
1968年生まれ。元フジテレビアナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ナレーターとして活躍。2004年に男児を出産、1児の母。40代で披露したグレイヘアは男女問わず称賛される。近著に『グレイヘアと生きる』(SBクリエイティブ)。
撮影/岡部太郎 ヘア&メーク/若宮祐子<特攻隊> 取材・文/櫻井裕美 構成/山田麻琴