【子どもの急病や検診etc.】“イレギュラー対応”はママばっかり!モヤモヤ解決策3選

仕事中、保育園からの呼び出しにざわつく心。頭を下げるのはもう慣れたけど、駆けつけるのは決まって私。モヤモヤを抱えながら、病院の予約、準備と、頭はフル回転…。子どものイレギュラー対応って、パパには無理なこと?今回はそんなモヤモヤを解決するヒントを探りました。

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熱が出た時の連絡や診療予約、
薬の確認、予防接種や検診…

子どものイレギュラー対応、
ママじゃなきゃダメですか?

◉profile

エッセイスト
劔 樹人さん

1979年生まれ。ベーシストや音楽プロデュース業を経て2014年にエッセイストの犬山紙子さんと結婚。1児の父。著書『今日も妻のくつ下は、片方ない。妻のほうが稼ぐので僕が主夫になりました』(双葉社)など。

自分がやってみて思いますが、
〝パパができないこと〟は
何もないんです

1. パパもママも思い込みを捨てる

イレギュラーがママに偏るのは、「ママならなんとかしてくれる」とパパが思い込んでいるからじゃないでしょうか? 「生まれたての子どもが怖くて抱けない」という友人がいましたが、それはやっていないだけで、知らないことに対する恐怖があるだけです。パパでもママでもできる体制を2人で作っていくために、まずはお互いの「思い込み」を捨てることが大事だと思います。妻が地方の仕事で出張時、生後1カ月の娘と2人きりの夜を過ごしました。冷凍母乳を活用しながらの夜間授乳。

不安でしたが、やってしまえば、自分でもなんとかできてしまうことに気づいたのです。パパが「ママじゃなきゃ」と思い込んでしまう理由は、きっとママの方が沢山の〝はじめて〟を乗り越えてきているから。2人の子どもなのに、どちらかに偏って片方が追いつめられる。それはおかしいですよね。ママもパパを信じて、時には強引に任せる。任されたパパもやってみる。これに尽きると思います。

2. ママだけが知っている情報をなくす

学校や保育園からの連絡は、基本的にメールやネット経由ですが、2人で受け取れるように設定しています。片方しか受け取らない情報があると、その気がなくても関心が薄れ、そこに紐づくタスクを片方が抱え込んでしまいます。また、給食で何を食べたか、保護者会の日程、来週から水筒が必要、ということもすべて共有しています。一見面倒にも思えますが、共通認識があれば効率よく動けることも多くあります。

娘の発熱時などのイレギュラー対応は、物理的に動ける僕が担当することが多く、緊急連絡先の設定も一番は僕です。ただ、この順序もただの順番であって「その時動ける方が行く」というスタンスを取っています。病院に行った後も、医師からの説明内容、朝昼晩と飲ませる薬の種類、次の診察の目安など、僕だけが得た情報も妻に伝えることで、お互いが変わりなく対応できる体制を整えています。これって家族の運営としてとても大切で、健全なことだと思うのです。

3. 出来事も気持ちも
シェアする時間を持つ

スケジュールや仕事の話を夫婦で共有しておくのはもちろんですが、その時大変だったことや自分の気持ちも話すようにしています。例えば、眼科で「結膜炎の目薬をさしてもらったよ」だけでは、処置内容しか伝わらないけれど、「目に迫ってくるのが怖かったのか、泣きわめいて暴れて大変だったよ。終わった後は2人とも汗だくでどっと疲れた」というように。気持ちも伝えることで、逆の立場になった時の想像力を持ってもらうことができます。全体を見ると、タスクは自分の方が多いかもしれませんが、「相手のやっていることを本当の意味で理解しているパートナーがいる」。

この信頼はとても大きく、お互いを思いやることに繫がっています。現に妻から「今日の夜は出かけてきたら?」等の声かけもよくあり、リフレッシュしながら家事育児に向き合えています。1人で過ごす時間をきちんと取ることで、娘との時間もより楽しめているような気がします。僕らは昔からお互いのことを話す習慣があって、それは今も同じで変わりません。娘が登校した後、いろんなことを2人で話す朝の時間をとても大切にしています。娘のこと、仕事のこと、なんてことない話…出来事も気持ちもシェアしています。

my family’s episode

我が家はこうしています!
モヤモヤ軽減策

子どもの用事は夫婦の得意・
不得意であらかじめ分担!

私、夫、子どもの予定を色分けし、Googleカレンダーに入力しています。それぞれの予定は各々で入れておき、子どもの予定は特に認識しやすいよう、ジャンル別に色使いを工夫。例えば、習い事の対応は夫が担当など、お互いの得意・不得意や可能・不可能でタスクを分けることで、少しでもストレスを減らす工夫をしています。
(会社員34歳・2歳男の子、1歳女の子ママ)

夫に子どもの予定を把握してもらいたくて、色分けを始めたことがきっかけでした。こんなに予定があるんだ!と状況が伝わったのはもちろん家族全員の予定を入れることで抜けモレが減りました。お互いの自由時間の確保にも繋がっています!

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イラスト/本田佳世 取材・文/須田瞭子 編集/本間万里子
*VERY2023年12月号「名もなき家事・育児の担当は気がつくと私 それ、ママじゃなきゃダメですか?」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。